MARKETING COLUMN マーケティングコラム

レスポンシブ広告の基礎から入稿方法まで詳しく解説!

ソコンやスマートフォン、タブレットなど、多様なデバイスが普及している近年では、Web広告の配信基準も複雑になっています。しかし、広告配信の手間とコストは可能な限り削減したいところです。

 

そこで今回は、掲載面に応じて自動的に広告のレイアウトを調整して配信する「レスポンシブ広告」について詳しく解説していきます。広告の設定方法や配信手順も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.レスポンシブ広告とは?

レスポンシブ広告とは、デバイスやWebサイトなどの掲載面に応じてレイアウトが自動的に調整される広告のことです。「アセット」と呼ばれる入稿素材(特定サイズの画像、動画、テキスト)を用意するだけで、さまざまな掲載枠に広告を配信できます。

1-1.レスポンシブ広告のメリット

アセットを入稿するだけで自動的に最適な組み合わせが設定されるため、掲載場所ごとに見出しや説明文を考える必要はありません。固定広告では難しかった枠への配信も可能です。レスポンシブ広告の活用次第では、クリック率(CTR)を大幅に高めることもできます。

2.レスポンシブ広告の配信先

レスポンシブ広告は、複数のWebサイトやアプリと提携している「アドネットワーク」を使って配信されます。代表的なアドネットワークは次の2つです。

  • GDNGoogle Display Network:Googleディスプレイネットワーク
  • YDAYahoo Display Ads:Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)

     

    それぞれ詳しく見ていきましょう。

    2-1.GDN

    Googleが運営するアドネットワークです。YouTubeGmail、食べログなどの提携サイトに広告が配信されます。ユーザーの年代層が幅広いため、積極的な配信を検討したいところです。

    2-2.YDA(旧YDN)

    Yahoo!が運営するアドネットワークです。Yahoo! JAPANYahoo!天気、Yahoo!知恵袋などに広告が配信されます。記事と記事の間に自然な形で広告が表示されるインフィード広告枠」に配信されるのも特徴です。

    3.レスポンシブ広告の種類

    レスポンシブ広告には、主に次の2種類があります。

    • レスポンシブディスプレイ広告
    • レスポンシブ検索広告

       

      それぞれ詳しく見ていきましょう。

      3-1.レスポンシブディスプレイ広告

      必要最低限のアセットを登録するだけで、全サイズ・全フォーマットに対応できる広告です。

      広告を設定する際には、下記5つのアセットを入稿します。

      • 広告見出し
      • 長い広告見出し
      • 説明文
      • 画像(動画)
      • ロゴ

         

        画像と文字を活用して視覚的に訴求したいという方は、レスポンシブディスプレイ広告の運用を検討してみるといいでしょう。

        3-2.レスポンシブ検索広告

        レスポンシブ検索広告は、複数の見出しや説明文を自動組み合わせ、検索ワードと関連性が高いメッセージを表示する広告です。

         

        レスポンシブ検索広告では、下記3種のアセットを入稿します。

        • 広告見出し
        • 説明文
        • 表示URL

           

          見出しと説明文は複数登録できますが、配信先では最大3つの見出しと2つの説明文が選ばれて表示されます。

          通常の広告は見出しと説明文が固定されるため、検索ワードによって関連性に強弱が生じてしまいます。しかし、検索ワードとの関連性が自動的に最適化されるレスポンシブ検索広告であれば、ターゲットに対する的確なアプローチが可能です。

          4.レスポンシブ広告の入稿規定

          GDNとYDAでは入稿規定が異なるので、事前に確認しておきましょう。

          4-1.GDNの入稿規定

          GDNでレスポンシブ広告を配信する際の入稿規定は、下記のとおりです。

           

          ・レスポンシブディスプレイ広告

          設定項目

          文字数・サイズ

          入稿数

          広告見出し

          全角15文字(半角30文字)以内

          最大5

          長い広告見出し

          全角45文字(半角90文字)以内

          最大1

          説明文

          全角45文字(半角90文字)以内

          最大5

          会社名

          全角12文字(半角25文字)以内

          画像(横長)

          アスペクト比 1.911

          600px✕314px以上

          ※推奨サイズ・・・1200✕628

          最大容量:5120KB

          最大15

          画像(スクエア)

          アスペクト比 11

          300px✕300px以上

          ※推奨サイズ・・・300✕300

          最大容量:5120KB

          最大15

            ロゴ

          アスペクト比 11

          128px✕128px以上

          推奨サイズ180✕180px

          最大容量5120KB

          アスペクト比41

          512px✕128px以上

          推奨サイズ1200px✕1200px

          最大5

          画像とロゴのファイル形式

          JPG、GIF(アニメーション不可)

          ・レスポンシブ検索広告

          設定項目

          文字数・サイズ

          入稿数

          広告見出し

          全角15文字(半角30文字)以内

          3つ以上必須

          最大15

          説明文

          全角45文字(半角90文字)以内

          2つ以上必須

          最大4

          表示URL

          半角15文字以内

          最大2

          4-2.YDAの入稿規定

          YDAでレスポンシブ広告を配信する際の入稿規定は、下記となります。

           

          ・レスポンシブディスプレイ広告

          設定項目

          文字数・サイズ

          入稿数

          広告見出し

          20文字以内

          1

          説明文

          90文字以内

          1

          表示URL

          http://」「https://」を除いた29文字以内

          (半角英数記号)

          1

          リンク先URL

          1,024文字以内(半角英数記号)

          1

          ボタン

          プルダウン選択式全12

          1

          会社名

          20文字以内

          1

          ロゴ

          180px✕180px

          1ファイルあたりの最大容量:3MB

          150KBを超えると自動圧縮

          1

          画像

          ①300px✕300px

          ②アスペクト比 1.911

          最小ピクセルサイズ長)1200px✕628px

          1ファイルあたりの最大容量:3MB

          150KBを超えると自動圧縮

          ①②どちらかで作成)

          1

          画像とロゴのファイル形式

          GIF 89a、JPEGPNG(アニメーション不可)

          ・レスポンシブ検索広告

          設定項目

          文字数・サイズ

          入稿数

          広告見出し

          全角15文字(半角30文字)

          3つ以上必須

          最大15

          説明文

          全角45文字(半角90文字)

          2つ以上必須

          最大4

          表示URL

          ドメイン部分は自動生成

          5.GDNのレスポンシブ広告入稿方法

          ここからは、GDNのレスポンシブディスプレイ広告とレスポンシブ検索広告の入稿手順を詳しく紹介していきます。

          5-1.GDNのレスポンシブディスプレイ広告入稿方法

          GDNのレスポンシブディスプレイ広告は、下記の手順で入稿します。

           

          1. Google広告にログインして「広告と広告表示オプション」を選択し、「+」ボタンを押して「+レスポンシブディスプレイ広告」をクリック

          2. 画像や見出しなどを入力

          3. 保存して完了

          画像や説明文などを入力するときにはプレビューを確認して、実際の表示画面をイメージしながら作業しましょう。

          5-2.GDNのレスポンシブ検索広告入稿方法

          GDNのレスポンシブ検索広告は、下記の手順で入稿します。

           

          1. Google広告にログインして「広告と広告表示オプション」を選択し、「+」ボタンを押して「+レスポンシブ検索広告」をクリック

          2. 見出しや説明文などを入力

          3. 広告を保存して完了

          6.YDAのレスポンシブ広告入稿方法

          ここからは、YDAのレスポンシブディスプレイ広告とレスポンシブ検索広告の入稿手順を詳しく紹介していきます。

          6-1.YDAのレスポンシブディスプレイ広告入稿方法

          YDAのレスポンシブディスプレイ広告は、下記の手順で入稿します。

          1. 広告管理画面で「広告+広告作成」と選択

          2. キャンペーンと広告グループを選択して「広告作成画面に進む」をクリック

          3. 必要項目を入力して完了

          6-2.YDAのレスポンシブ検索広告入稿方法

          YDAのレスポンシブ検索広告は、下記の手順で入稿します。

          1. 広告管理画面で「広告+広告作成」と選択

          2. キャンペーンと広告グループを選択して「広告作成画面に進む」をクリック

          3. 「広告タイプ」でレスポンシブ検索広告を選択

          4. タイトルや説明文などを入力して「保存」をクリックして完了

          7.レスポンシブ広告の注意点

          レスポンシブ広告で成果をあげるためには、次の3点に注意する必要があります。

          • ターゲットを絞る
          • 複数のアセットに似た意味の言葉を入れない
          • 画像とテキストのバランスを考える

             

            それぞれ詳しく見ていきましょう。

            7-1.ターゲットを絞る

            広告を配信する前にはペルソナを設定し、ユーザー属性やカテゴリを明確にしてターゲットを絞り込みましょう。

             

            各見出しや説明文なども、ターゲットを意識して作成しなければいけません。自動的に最適化されるのはレスポンシブ広告の大きなメリットですが、クリエイティブの質を左右するのは、あくまでも広告主の創造力です。

            7-2.複数のアセットに似た意味の言葉を入れない

            複数のアセットに同じ語句を含めると、訴求力が低下します。具体的な例を見てみましょう。

             

            「こだわりの自然食品」

            「合成飼料は一切不使用」

            「体にやさしい無農薬」

            「今話題の」

            SNSで話題」

             

            上記5種類の広告見出しを設定して配信した場合、配信先で次のように表示される可能性があります。

            「今話題の|こだわりの自然食品|SNSで話題」

             

            このケースでは「話題」だけが強調されてしまうため、狙い通りの訴求ができません。宣伝効果を高めるには、たとえ注力したいワードでも語句が被らないようにすることが大切です。同じワードが頻出すると審査落ちしやすくなるというデメリットもあります。

            7-3.画像内のテキスト量は少なめにする

            レスポンシブディスプレイ広告は配信先によって画像サイズが変わるため、テキストの量は控えめにして視覚的な訴求を優先させましょう。掲載箇所によっては画像周辺部がトリミングされ、画像内のテキストも見切れてしまう恐れがあります。なお、GDNは、画像内のテキスト量を20%未満に収めなければ審査に通過できないので注意が必要です。

             

            YDAはテキスト量を制限していませんが、シンプルな画像とテキストで構成されたクリエイティブのほうが訴求力は高まるので、意識して作成してみましょう。

            8.まとめ

            今回の内容をまとめると、以下になります。

            • レスポンシブ広告は配信先に合わせてレイアウトが自動調整される
            • 複数の画像や説明文を入稿すればAIが組み合わせを考えて配信してくれる
            • 利便性は高いが使いこなすには継続的な分析と改善が必要

               

              レスポンシブ広告の特徴と活用方法を理解して、費用対効果の高いWeb広告の運用を実現させましょう。

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