コラム

リスティング広告の入札単価とは?決め方や調整方法を解説

基礎知識 広告運用 リスティング広告
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Google広告やYahoo!広告はオークション形式を採用しているため、入札単価の設定が成果に大きな影響を与えます。入札単価とは、1回のクリックに対して支払える上限額です。誤った入札単価の設定をすると、予算オーバーや機会損失の原因となります。しかし、正しい知識で入札単価を設定すれば、予算内で効果を最大化する入札戦略の立案が可能です。

本記事では、入札単価の基礎知識や設定手順、調整方法を解説します。

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1.入札単価とは

入札単価とは:

1回のクリックに対して支払える上限額。

上限額のため、実際の支払額は入札単価よりも低くなる可能性があります。例えば、入札単価を100円に設定すると、クリック単価(CPC:Cost Per Click)が100円を超えることはありません。

よくある間違いが、コストを抑えるために入札単価を低く設定することです。入札単価は広告の掲載順位に大きな影響を及ぼすため、安易に低く設定すると、広告掲載の機会損失へとつながります

2.広告の掲載順位の決まり方

リスティング広告は、オークション形式で広告の掲載順位が決まります。しかし、入札単価が高いほど、必ず上位に掲載されるというわけでもありません。Google広告だと「広告ランク」、Yahoo!広告だと「オークションランク」が高い順に広告が掲載されます。

広告ランク・オークションランクともに、以下の計算式で算出できます。

広告ランク・オークションランク = 入札単価 × 品質スコア

品質スコアとは、入稿した広告やランディングページの内容を検索エンジンが10段階で評価したものです。例えば、3つの会社がGoogle広告の特定のキーワードに入札したとしましょう。

広告主 入札単価 品質スコア 広告ランク 掲載順位
A 120円 9 120×9=1080 1位
B 150円 7 150×7=1050 2位
C 180円 5 180×5=900 3位

上の表を見ると分かる通り、入札単価が低くとも、品質スコアが高ければ上位表示される可能性は十分にあります。それでは、各広告主が実際に支払う費用はどうなるのでしょうか。支払い金額は、以下の計算式で算出できます。

  • クリック単価 = 自社の1つ下の広告ランク ÷ 自社広告の品質スコア + 1
  • 支払い金額 = クリック単価 × クリック数

A社の場合だと、クリック単価は「1,050÷9+1=118円」となるため、広告が100回クリックされると11,800円請求されます。

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3.入札単価の種類

Google広告では、広告上部や1ページ目などに広告を掲載するのに必要な費用の目安を表示します。それぞれの入札単価の種類を理解し、最適な広告戦略を立案できるようになりましょう。

3-1.推定入札単価(掲載順位1位)

検索結果画面の最上位に広告を出すために必要な入札単価です。最上位に表示されることで、広告のクリック率が高まります。ただし、掲載順位は入札単価と品質スコアのかけ合わせで決まるため、推定入札単価に達していても最上位に掲載されない可能性はあります。

3-2.推定入札単価(掲載上部)

検索結果画面の上部に広告を表示するために必要な入札単価です。1ページ目の上部に広告表示をさせたい場合は、この推定入札単価を設定するのが望ましいです。掲載上部もしくは掲載順位1位の入札単価に設定すると、品質スコアが多少低くとも、高確率で1ページ目に広告掲載されます。

3-3.推定入札単価(1 ページ目)

検索結果画面の1ページ目に広告を表示するために必要な入札単価です。検索結果画面下部に表示される可能性もあるため、3つの入札単価の中で最も割安な単価が表示されます。この推定入札単価に設定した場合、品質スコア次第では1ページ目に広告が表示されない可能性は十分にあります

4.最適な入札価格の決め方

設定する入札価格次第で、上位に広告が表示されるかどうかが決まります。しかし、入札単価を高めに設定すると、予算オーバーの原因になるのです。重要なのは、予算内で広告の掲載効果を最大限にする入札価格を設定することです。以下では、入札価格の決め方を解説します。

4-1.相場を調べる

キーワードごとに平均クリック単価の相場は異なります。一般的に、競合数が多いキーワードと1商材あたりの価格が高いキーワードほど、相場は高くなる傾向にあります。

上部の画像では、「クリスマスツリー」というキーワードへの競合が少ないため、ページ上部に表示するための推定入札価格は低くなっています。一方、「MAツール」は検索ボリューム数こそ少ないですが、1商材当たりの売上は高いため、推定入札単価は高いです。

まずはGoogleプランナーを用いて、入札したいキーワードの相場を把握しましょう。

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4-2.入札単価を求める

入札単価は以下の計算式で算出されます。

入札単価 = 目標CPA × 想定コンバージョン率

CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)とは、1件の顧客や成果を獲得するためにかかった費用のことです。CPAは「コスト÷コンバージョン数」で算出できます。例えば、広告費を20万円かけて4製品売り上げた場合、CPAは20万円÷4の5万円となります。

まずは目標CPAを算出し、それから入札単価を決めましょう。目標CPAが3万円で、コンバージョン率が1%だと、入札単価は3万円×1%の300円となります。これから広告配信をするため、まだコンバージョン率が分からない場合は、想定コンバージョン率で算出します。

コンバージョン率は、商材やターゲットなどにより大きく異なりますが、以下を参考にしてみてください。

  • BtoC(資料請求):1〜10%
  • BtoC(ECサイトでの購入):0.5〜5%
  • BtoB(資料請求):1〜3%

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5.入札単価を最適化する4つの調整ポイント

リスティング広告の運用に慣れたら、デバイスや地域別などに入札単価を調整し、広告の配信率や投資収益率などの改善に取り組むのがおすすめです。例えば、名古屋で飲食店を経営している場合は、名古屋市周辺に対して入札単価を20%上げると、広告配信される確率が高まります。

入札単価の調整は、引き上げと引き下げで行います。初めのうちは、運用がしやすい引き下げのみを設定するのがおすすめです。以下では、入札単価調整の種類について解説します。

5-1.デバイス

パソコンやスマートフォン、タブレットなどの特定のデバイスで検索したときに表示される広告の頻度を調整します。BtoCだと、スマートフォンで検索するユーザーが多いため、スマートフォンの入札単価を引き上げる、もしくはパソコンとタブレットの入札単価を引き下げると有効です。一方、BtoBはパソコンで検索するユーザーが多い傾向にあります。

5-2.日時

広告配信スケジュールの入札単価調整を行うと、特定の日時に広告配信する頻度を増やせます。最適な日時設定をするためには、ある程度の広告運用データが必要です。蓄積したデータを分析し、広告配信頻度やコンバージョン率が高まる日時へ注力するようにしましょう。

また、1時間単位での調整が可能なため、定休日は入札単価を引き下げ、ランチタイム前には入札単価を引き上げるという設定もできます。

5-3.地域

特定の国や都市、地域に住むユーザーへの広告配信頻度を調整します。特定の地域のみでビジネス展開している場合は、必ず設定しておきましょう。商圏から離れる地域の入札単価を引き下げると効果的です。

5-4.ユーザー属性

ユーザーの年齢や性別などで広告配信ターゲットを絞り込めます。化粧品のような性別や年齢でターゲティングできるビジネスに有効です。ユーザー属性データはGoogleアナリティクスで確認できます。しかし、ユーザーデータはGoogleアカウントをもとに収集されるため、非ログインユーザーの絞り込みはできません。

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6.まとめ

入札単価はリスティング広告の掲載に大きな影響を与えます。入札単価を上げれば、上位表示される確率が高まりますが、予算オーバーの原因にもなります。

入札単価を最適化するためには、デバイスやユーザー属性などを調整すると同時に、広告品質を高める施策が有効です。広告品質が高いということは、ユーザーと関連性の高い広告ができていることを意味します。そのため、クリック率やコンバージョン率の向上も見込めます。

ぜひ記事でご紹介した内容をもとに、予算内で広告配信機会を最大化する入札戦略を立案してください。

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アドフレックス編集部

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