コラム

広告効果の測定・分析方法と指標の使い方とは?知っておきたい調査の基本

基礎知識 広告運用
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近年では、リスティング広告やSNS広告といった、さまざまなデジタルプラットフォームでの出稿が増えており、適切なデータを用いた調査と詳細な分析が不可欠になっています。

今回はWeb広告を中心に、実務に役立つ広告効果の測定方法や分析方法などについて、詳しく解説していきます。広告の配信効果が実感できないという方も、ぜひ参考にしてください。

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1.広告効果と指標の種類

広告によって得られる効果には、主に3つあります。

  • 認知
  • 誘導
  • 獲得

それぞれの概要と効果の判断に用いる指標を見ていきましょう。

1-1.商品やサービスを知ってもらう「認知」

商材の認知度を高める広告効果が「認知」です。アクセス数の多いWebサイトに広告を出稿すれば、短期間で多くのユーザーにアピールすることもできます。

認知目的でWeb広告を出稿した場合の広告効果測定指標は、下記のとおりです。

・インプレッション数(Imp)

広告が表示された回数。

・インプレッション単価(CPM)

広告表示回数1,000回あたりの単価。「広告費÷広告の表示回数×1,000」で算出されます。

・リーチ数

広告を見たユーザーの人数。インプレッション数と混同しないように注意しましょう。例えば、1人のユーザーが広告を10回見たときのインプレッション数は「10」ですが、リーチ数は「1」になります。

1-2.Webサイトへの「誘導」

自社サイトやLPへの「誘導」も、広告が持つ大きな役割です。誘導目的でWeb広告を配信する場合は、リスティング広告やSNS広告、動画広告などが使われます。また、キーワードを設定して特定のユーザーだけに広告を表示する検索連動型広告も用いられます。

誘導の広告効果測定指標は下記のとおりです。

・クリック数

広告がクリックされた回数。

・クリック率(CTR)

広告が表示された回数に対するクリック数。「クリック数÷インプレッション数×100」で算出します。

・クリック単価(CPC)

1クリックあたりの広告費。「広告費÷クリック数」で算出します。

1-3.コンバージョンの「獲得」

商品購入や申し込み、資料請求といったコンバージョンの獲得を目的とする効果です。広告の対象が限定されるため、キーワードを細かく設定した検索連動型広告や、自社サイトに訪問歴があるユーザーを対象としたリターゲティング広告などが主に使われます。

広告効果測定指標は下記のとおりです。

・コンバージョン数(CV)

広告出稿によって得られた成果の数。商品購入や資料請求など、成果とする項目はマーケティング戦略によって異なります。

・コンバージョン率(CVR)

広告をクリックしたユーザーがコンバージョンした割合。「コンバージョン数÷セッション数×100」で算出します。

・コンバージョン単価(CPA)

1件コンバージョンを獲得するのにかかった費用。「費用(コスト)÷コンバージョン数」で算出します。

・セッション数

「サイトに訪問したユーザーが離脱するまで」を1として計測する指標。例えば、1人のユーザーが1度のアクセスでページを5回閲覧したときのページビュー(PV)は「5」ですが、セッション数は「1」になります。

2.Web広告の効果を測定する主な指標

目的別の指標と合わせて、下記のような指標を用いてWeb広告の費用対効果を測定することも大切です。

・投資利益率(ROI)

広告費用に対する利益の割合。「(利益÷投資額)×100」で算出します。

・広告費用の回収率(ROAS)

広告費用に対する売上の割合。「(広告経由で得た売上÷広告費用)×100」で算出します。

3.Web広告の効果指標の分析方法と改善手順

効果指標を測定するだけでは、売上の向上は期待できません。効率的なWeb広告運用を実現するには、算出されたデータの要因と効果に対する具体的な評価が必要です。

そこでここからは、最低限知っておきたい分析のポイントと改善手順をご紹介していきます。

3-1.まずは成果を重視する

広告効果測定で最初に重視するべきポイントは、「設定したゴールに直結する成果を優先する」ことです。

Web広告の進化とともに、効果の測定方法も複雑化しています。そのため、初めからすべてのデータを分析して詳細な結論を出すのは非現実的です。ビジネスと明確なつながりがあるデータの把握は難しくなく、分析の時間もそれほどかかりません。得られた結果は絶対的な数値なので、マーケターの意見が割れることもないでしょう。

クリック率やPVの改善も重要ですが、目に見える成果につながらない可能性もあります。いずれにしても、広告効果測定の大きな目的は、ビジネス全体の継続的な底上げであるという点を忘れないようにしてください。

3-2.施策単位で評価する

次に、出稿した媒体やキャンペーン別に広告指標と目標値を比較します。数値に違いがある場合は要因を検討しましょう。

主なチェックポイントは、下記のとおりです。

  • 出稿媒体の選定は適切か
  • 広告内容とターゲットとの関連性は高かったか
  • 広告費用を効率よく分配できたか など

3-3.細分化して評価する

各広告をキーワード、クリエイティブ、入札単価などに細分化してデータを確認していきます。リスティング広告の例を見てみましょう。

・キーワード

クリック率やコンバージョン率を、キーワード別に比較します。効果が薄いキーワードの予算は縮小して、効果の高いキーワードに集中させましょう。

・広告文

クリック率とコンバージョン率を中心に分析します。クリック率が低い場合は、広告文を修正してキーワードとの整合性を高めましょう。

・入札単価

キーワード別のコンバージョン単価と目標値を比較します。目標値よりも低いキーワードは入札単価を引き上げて、上位表示の機会を増やしていきましょう。目標値よりも高いキーワードは、費用対効果を考慮しながら入札単価を引き下げます。全く成果が出ていないキーワードは停止しましょう。

3-4.コンバージョン率を高めるにはランディングページの見直しも重要

広告をクリックしたユーザーの直帰率が高い場合は、広告文との整合性を考えながらランディングページ(LP)を改善します。改善と並行して広告文の見直しを検討することも大切です。

4.効果測定方法は広告の種類によって異なる

ここからは、Web広告以外の広告手法や特徴、効果の測定方法などについて紹介していきます。

4-1.テレビCM

インターネットの利用率向上によって縮小傾向にあるテレビCMですが、現在も認知度向上やブランディング目的で多くの企業が利用しています。

テレビCMの広告効果測定指標は、下記のとおりです。

・GRP

延べ視聴率(Gross Rating Point)を表す指標。一定期間の、テレビCMの世帯視聴率を合計して算出します。例えば、5日連続で1日1回CMを放送し、各日の視聴率が5%、10%、5%、8%、4%だった場合のGRPは「5+10+5+8+4=32%」になります。

・GAP

延べ注視量(Gross Attention Point)を表す指標。顔認識技術を使って、CM放映中に視聴者がテレビ画面を注視している割合を算出します。GRPでは視聴者がCMを見ていたかどうかまでは判断できませんが、GAPは個人のアクションから正確な注視量を把握できます。

4-2.新聞広告

新聞紙上に掲載される広告です。購読者数が多い中年者以上のユーザーに強いという特徴があります。

新聞に掲載されている、通販広告の効果測定指標は下記のとおりです。

・CPR

Cost Per Responseの略で、お試し商品の申し込みや問い合わせなどの、レスポンス1件にかかった広告費を表します。計算式は「コスト÷レスポンス件数」です。

・CPO

Cost Per Orderの略で、受注1件あたりにかかった広告費を表します。計算式は「コスト÷受注件数」です。

4-3.ラジオCM

ラジオで流れるCMです。番組のリスナー層や時間帯などを基にしたターゲティングがしやすいという特徴があります。また、地域密着型の販促にも有効です。近年では、Web広告と併せて利用されるケースも増えています。

ラジオ広告は聴取率を使って効果を測定します。視聴率は世帯単位で確認しますが、聴取率は個人単位で測定してGRPを求めるのが特徴です。

4-4.雑誌広告

特定の雑誌に出稿する広告です。自社の商材と親和性が高いジャンルの媒体を選べるため、ターゲティングの精度が比較的高いという特徴があります。ユーザーが雑誌を読み返せば、1度の出稿で何度もアピールすることも可能です。

雑誌広告は販売部数などを基にしてリーチ数を試算し、広告効果を測定します。ただし、具体的なデータを獲得するのが難しいというデメリットもあります。

5.まとめ

今回の内容をまとめると、以下になります。

  • 広告の目的に応じた指標を使った分析が重要である
  • 分析して終わりではなく改善に役立てて効率的な広告運用を目指す
  • 測定方法は広告の種類によって異なる

適切な広告の効果測定を行えば施策全体がブラッシュアップされ、利益の拡大を狙えます。今回ご紹介した重視すべきデータや指標を参考にしながら、分析結果を活用していきましょう。

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本記事の著者

アドフレックス編集部

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