コラム

運用前に知っておきたい、Web広告の費用相場まとめ

基礎知識 広告運用
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Web広告の運用を検討している方にとって、最初に気になるのは「どのくらい費用がかかるのか」ではないでしょうか?

Web広告は種類もさまざまある上に、課金形態が多くてつい混乱してしまいますよね……。そこで今回は、Web広告に関わりはじめて間もない方に向けて、各Web広告の費用相場と課金方式をまとめて解説。この記事を読めば、Web広告の大体の費用感が掴めるようになるでしょう。

後半では、Web広告の費用対効果を高める方法もご紹介します。ぜひ、理解の向上に役立てていただけるとうれしいです!

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1.Web広告の費用相場

主なWeb広告の費用相場は、以下になります。

広告の種類 費用の相場 課金方式
リスティング広告 数十〜数千円/1クリック クリック課金
アドネットワーク広告 10〜数百円/1クリック クリック課金
10〜数百円/1,000回表示 インプレッション課金
DSP広告 10〜数百円/1,000回表示 インプレッション課金
リターゲティング広告 数十〜数千円/1クリック クリック課金
純広告 10〜数百円/1,000回表示 インプレッション課金
数十〜数千万円/週 期間保証
SNS広告 20〜数百円/1クリック クリック課金
50〜数百円/1,000回表示 インプレッション課金
1〜200円/1エンゲージメント エンゲージメント課金
動画広告 5〜200円/1視聴 視聴課金
10〜数百円/1,000回表示 インプレッション課金
数十〜数千円/1クリック クリック課金
アフィリエイト広告 100円〜数万円/1成果 成果報酬課金
記事広告 PV数(想定)×20〜200円 PV保証

もう少し詳しく、各Web広告の概要と費用相場について見ていきましょう。

1-1.リスティング広告

リスティング広告とは:
ユーザーが検索したキーワードに合わせて検索結果画面の上部、または下部に配信されるテキスト広告。

「検索連動型広告」と呼ばれることもあり、主な配信媒体に「Google」と「Yahoo! JAPAN」があります。
リスティング広告の課金方式は、広告のクリックごとに費用が発生するクリック課金型です。オークション形式で自由に入札金額を決められ、広告の掲載順位に影響する要素の1つとなります。費用相場は1クリックあたり数十〜数千円と幅があり、業界や商材、キーワードの検索ボリュームによって変わってきます。

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1-2.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは:
Webサイトやページの広告掲載枠に掲載される広告の総称。

広告は画像や動画、テキストを組み合わせで構成されており、バナー形式が多いことから別名「バナー広告」とも呼ばれます。

ディスプレイ広告には主に「アドネットワーク広告」「DSP広告」「リターゲティング広告」「純広告」の4種類があります。

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  • 1-2-1.アドネットワーク広告

アドネットワークとは:
WebサイトやSNS、ブログなど複数の広告媒体に一括で配信できる仕組み。

ネットワークに属する、数多くのサイトに配信できるので、媒体ごとに配信する場合と比べてはるかに効率的と言えます。

「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」、「Yahoo!ディスプレイ広告(運用型/予約型) (YDA)」が、2大アドネットワークとして挙げられます。アドネットワークの課金方式は、クリック課金型とインプレッション課金型の2種類あります。費用相場はクリック課金の場合1クリックあたり10〜数百円、インプレッション課金の場合1,000回表示ごとに10〜数百円です。

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  • 1-2-2.DSP広告

DSP(Demand Side Platform)とは:
複数のアドネットワークを一元的に管理できる、費用効果を高めたい広告主に向けたサポートツール。

このツールを使って配信する広告を、DSP広告と呼びます。

DSP広告には、クリック課金型とインプレッション課金型の2種類あります。現在はインプレッション課金が主流で、費用相場は1,000回表示ごとに10〜数百円です。

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  • 1-2-3.リターゲティング広告

リターゲティング広告とは:
過去に自社サイトを訪問したユーザーを追跡して配信する広告。

ターゲットであるユーザーが閲覧中のWebサイトにWeb広告を表示させることで、再度アプローチをかけます。

リターゲティング広告の課金方式は、クリック課金型です。費用相場は1クリックあたり数十〜数千円で、リスティング広告同様にキーワードの検索ボリュームによって異なります。

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  • 1-2-4.純広告

純広告とは:
Web広告に設置された広告枠を一定期間などの条件付きで買い取り、掲載する広告。

入札価格や広告ランクなどの影響で掲載が左右される運用型広告と違って、純広告は掲載場所に必ず掲載されます。純広告で分かりやすいのが、Yahoo! JAPANのトップページです。膨大な数のユーザーに触れられるため、ブランドや商品などの認知拡大を目的に利用されます。

純広告の課金方式はさまざまな種類がありますが、主に期間保証型とインプレッション保証型の2種類になります。期間保証の費用相場は数十万〜数千万円と、他のWeb広告と比べて桁違いに高額です。一方、インプレッション保証は1,000回表示ごとに10〜数百円と、他の運用型広告の相場感と変わりありません。

1-3.SNS広告

SNS広告とは:
FacebookやInstagram、Twitterに配信される広告。

「フォロー」や「いいね」、「拡散」を特徴としており、認知拡大のほか、アカウントを通してユーザーとコミュニケーションを図ることで、エンゲージメントを強化する目的などで利用されます。特に実名登録制をベースにしたFacebookと傘下にあるInstagramは、詳細なターゲティングが特徴で、アプローチしたいユーザーに絞って訴求できることで知られています。

SNS広告の課金方式はさまざまなものがありますが、主要なものはクリック課金型、インプレッション課金型、エンゲージメント課金型の3種類です。費用相場は、クリック課金で1クリックあたり20〜数百円、インプレッション課金は1,000回表示ごとに50〜数百円、エンゲージメント課金は1エンゲージメントあたり200円以下となります。

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1-4.動画広告

動画広告とは:
YouTubeを代表とする動画サイトに配信される広告。

動画市場の拡大とともに動画広告も急成長を遂げており、注目度の高い広告手法です。掲載場所や動画の秒数、スキップのあるなしなど、バリエーションはさまざまありますが、動画本編の再生前や再生途中に流れる「インストリーム広告」が最も知られています。

動画広告の主な課金方式は、動画視聴課金型、インプレッション課金型、クリック課金型の3種類です。費用相場は、動画視聴課金は視聴1回につき5〜200円、インプレッション課金は1,000回表示ごとに10〜数百円、クリック課金は1クリックあたり数十〜数千円になります。

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1-5.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは:
個人ブログやWebサイトに広告を設置してもらう方法の広告。

サイトを訪問したユーザーがアフィリエイト広告を経由して商品の購入や問い合わせをすることで、費用が発生します。

アフィリエイト広告の課金方式は、広告表示回数に合わせたインプレッション型、固定枠を買い取る固定報酬型もありますが、成果に応じて費用が生じる成果報酬型がメインです。費用相場は1件あたり100円〜数万円と、コンバージョンの難易度などで異なります。

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1-6.記事広告

記事広告とは:
媒体や第三者視点で書かれた、記事形式の広告。

別名「タイアップ広告」とも呼ばれます。例えばYahoo!ニュースなどのニュースサイトで「PR」や「広告」などと記載されているのが、記事広告です。

Web広告が増えるにつれ、広告を敬遠するユーザーも少なからず増えています。記事風にすることで、広告嫌いのユーザーも含めてアプローチすることが可能です。記事広告の課金方式はPV保証型で、費用相場は想定PV数×20〜200円となります。

2.Web広告の課金方式

Web広告は、広告の種類や手法によってさまざまな課金方式があります。細かなものも含めると数十種類におよびますが、ここでは覚えておくべき主要9種類に絞って解説します。

2-1.クリック課金型(CPC)

クリック課金型とは:
表示された広告をユーザーがクリックすることで費用が発生。

広告が何回表示されたとしても、費用は発生しません。クリックを基準としているため、コンバージョン見込みの高いユーザーを、効率的に自社サイトへの流入させたい場合に適しています。

実際のクリック単価は入札で決まりますが、競合他社も出稿しているキーワードは高くなる傾向にあります。

2-2.インプレッション課金型(CPM)

インプレッション課金型とは:
広告の表示回数に応じて費用が発生。

表示が基準のため、クリックなどのアクションがあったかどうかは考慮しません。費用は広告1,000回表示単位で課金となります。インプレッション課金は、商品購入や問い合わせなどではなく、広く認知してもらいたい場合に適しています。

2-3.エンゲージメント課金型(CPE)

エンゲージメント課金型とは:
SNS広告に対してユーザーが反応することで費用が発生。

エンゲージメントには「いいね」「シェア」「リツイート」「フォロー」「広告をクリック」などが該当します。

アカウントを通じてブランド価値を高めたい時や、拡散力を利用してより多くのユーザーに届けたい場合は非常に有効です。

2-4.視聴課金型(CPV)

視聴課金型とは:
動画広告の再生回数に応じて費用が発生。

CPVが採用されているものにYouTubeのインストリーム広告があります。インストリーム広告の場合、30秒以上の再生か、短尺の場合は最後まで再生された場合に課金対象となります。

途中で広告をスキップ、または中断した場合は課金対象にはならないため、無駄な広告費は発生しません。CPVは、YouTubeの他にFacebookやInstagram、Twitterの動画広告でも使われます。

2-5.配信課金型

配信課金型とは:
信件数に応じて費用が発生。

自社以外の企業が運営するLINEアカウントやメールマガジンに広告掲載する場合に利用されています。

2-6.成果報酬型(PPA)

成果報酬型とは:
ユーザーが広告をクリックして商品を購入や申し込みなど、コンバージョンを達成した時点で報酬が発生。

主にアフィリエイト広告に使われる費用形態です。他のWeb広告と比べて費用が高い印象がありますが、費用対効果の観点で見ると効率的と言えます。

2-7.掲載期間保証型(CPD)

掲載期間保証型とは:
Webサイトなどへ1週間や1ヵ月など、一定期間の掲載が確約される費用形態。

掲載期間中に何回広告をクリックされても、追加費用は発生しません。

掲載期間が保証されており、掲載費も決まっていることから、予算管理が非常にしやすいです。ただし、成果は保証されていないため、掲載期間中にクリックがほとんど無かったとしても、決められた費用を支払う必要があります。

2-8.インプレッション保証型

インプレッション保証型とは:
広告表示回数が保証された費用形態。

あらかじめ決められた表示回数に達するまで、継続して広告が配信されます。契約期間内で広告表示ができない場合は、掲載期間が延長される仕組みとなっています。

一般的に、大手ポータルサイトのバナー広告枠で採用されていることが多いです。通常のインプレッション課金型と同様に、認知拡大を目的とする場合に適しています。

2-9.PV保証型

PV保証型とは:
目標PV数をあらかじめ設定し、達成するまで広告掲載が保証される費用形態。

インプレッション保証型と同様に、契約期間内に広告が配信されます。PV保証型もまた、大手ポータルサイトで採用されることの多い方法です。

3.Web広告の費用対効果を高める方法

Web広告の費用相場について解説してきましたが、広告を出稿する目的は「売上の向上」や「成果を上げること」でしょう。最後に、どのWeb広告にも共通する、費用対効果を高める方法を紹介します。

3-1.目的に合った配信媒体を選ぶ

広告出稿にあたって、最初に取り組むべきなのが広告の目的を決めることです。主な目的として、広く知ってもらうための認知拡大、すでに知っている人に向けた理解の促進、購入や申し込みなどのコンバージョンがあります。

目的が定まったら、どの媒体に配信するかを検討します。下の図は、広告の目的別に広告の種類を分類したものです。それぞれ説明していきましょう。

  • 3-1-1.認知

売上向上の第一歩となるのが、商品やブランドの存在を知ってもらうこと(認知)です。

立ち上げたばかりのブランドや商品を広く知ってもらいたい、良い商品なのに知名度が低い場合は、不特定多数の人に接触できる媒体や配信面を選びましょう。ターゲットとなるのは一番関心の低い潜在層になります。ここから顧客へと育てていくイメージです。

認知向上に適した媒体には、以下のものがあります。

  • ディスプレイ広告
  • 動画広告
  • SNS広告
  • 純広告
  • 記事広告
  • 3-1-2.理解

ブランドや商品について知っており、ニーズを自覚し始めている人に向けて、商品やブランドの魅力を伝えることで理解を促し、購買意欲を高めていきましょう。

SNS広告であれば、ターゲティングを使って顧客になる可能性のあるユーザーに絞る、記事広告を使って魅力を客観的に伝えるなどのアプローチが効果的です。

理解促進に適した媒体には、以下のものがあります。

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • SNS広告
  • アフィリエイト広告
  • 記事広告
  • 3-1-3.購入・行動

いよいよ最終段階です。このフェーズにいるユーザーは、ブランドや商品の魅力を十分理解できています。最後の一押しとして、ブランドや商品に近しいキーワードでのリスティング広告の配信、訪問履歴などをもとにリターゲティング広告を配信するのが最適です。

購入・行動に適した媒体には、以下のものがあります。

  • リスティング広告
  • リターゲティング広告

3-2.ターゲティング

媒体選びと同時に重要なのが、ターゲットの設定です。どんな人に広告を届けたいのかを、明確にしましょう。

ブランドや商品が持つ強みを俯瞰で捉え、顧客になる可能性のあるのはどんな人物なのかを具体的にしていきます。ターゲティングによっては、配信媒体が変わることもあります。ここはじっくり時間をかけて行うのが、成功の秘訣です。

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3-3.PDCAサイクルを回す

Web広告は基本的に、配信したら終わりではありません。PDCAサイクルをスムーズに回し、改善スピードを上げることで、成果も変わってきます。

配信で得たデータを元に効果検証を行い、配信サイクルや広告内容の修正や、競合動向に合わせて複数の媒体を運用するなどの改善を継続的に行なっていきましょう。

4.まとめ

Web広告にかかる費用は、種類や配信方法によって大きく変わります。出稿する立場として、Web広告の運用にどの程度費用がかかるのかを理解し、見積もっておく必要はあります。しかし、最も大切なのは、どんな目的で広告を出稿し、誰に広告を届けたいのかということ。

記事の中で目的にあった広告の種類も紹介していますので、そちらも参考にしつつ、費用感を掴んでみてください。

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アドフレックス編集部

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