

バナー広告枠に動画広告を配信できる「インバナー広告」。配信先は通常のディスプレイ広告と変わらないため、動画コンテンツにアクセスしない層にもアプローチできるという特徴があります。
そこで今回は、インバナー広告の基本から配信方法、メリット・デメリットなどについて、詳しく解説していきます。
1.インバナー広告とは
インバナー広告とは: ディスプレイ広告枠に配信される動画形式の広告。 |
音声はデフォルトでオフになっていますが、DSPを経由して動画サイト以外の広告枠に動画広告を配信できるという大きな特徴があります。
運用方法はディスプレイ広告と同じなので、運用経験者であればターゲティングやリターゲティングも容易です。課金方法はインプレッション課金(CPM)で、広告が1000回表示されるごとにコストが発生します。
なお、インバナー広告は「インディスプレイ広告」と呼ばれることもあるので、合わせて覚えておきましょう。
1-1.動画広告市場の拡大とインバナー広告
動画広告市場は、インストリーム広告やインフィード広告を中心に成長を続けています。2020年にサイバーエージェントが行なった調査によると、2020年の動画広告市場は昨年対比114%の2,954億円と大幅な伸びを示しています。
動画市場の継続的な拡大は今後も続き、2021年には3,889億円、2024年には6,856億円に達する見込みです。


出典:サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表
動画広告市場の拡大に伴うインバナー広告の需要増加も予測されているため、現時点で活用していない企業も、配信方法の選択肢として注視する必要はあるでしょう。
2.インバナー広告とインリード広告の違い
インバナー広告とインリード広告の違いは「動画の再生が始まるタイミング」です。
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3.インバナー広告のメリット


インバナー広告の主なメリットは、次の3つです。
1. 動画を見ない層にリーチできる
一般的な動画広告のリーチは動画コンテンツの利用者に限定されますが、インバナー広告は通常のWebサイトを閲覧しているユーザーに動画でアピールできます。
2. 訴求力が高い
動画ならではの情報量でアピールできるため、テキストや画像のみのディスプレイ広告よりも訴求力が高いです。
3. ユーザーに悪い印象を与えにくい
動画の再生中に表示されるインストリーム広告は視聴を妨げるため、ユーザーに悪い印象を与える可能性があります。一方、ユーザーのWebページ閲覧を邪魔しないインバナー広告は、ユーザーに不快な思いをさせるケースが激減します。
4.インバナー広告のデメリット
インバナー広告のデメリットは、コストの高さです。動画のファイルサイズによっても配信費は変動しますが、コストは静止画広告配信費用の数倍から数十倍になることもあります。
5.インバナー広告の配信効果を高める方法


コストをかけてインバナー広告を配信しても、クリックされなければ意味がありません。クリック率を高めるためにも、動画と合わせてバナー素材を使いましょう。
動画素材だけで作成した広告は、下記のように「上下黒帯フォーマット」を選択するケースが多くなります。


クリック領域は動画部分になりますが、ユーザーがクリック領域だと気づきにくいため、CTRが低下してしまいます。
インバナー広告のKPIが「視聴完了」であれば問題ありませんが、クリックを目的として配信するなら、バナーやテキストを追加してクリック領域を分かりやすくすることが大切です。


上記例のように、動画以外の部分にバナーやテキストを配置するだけでもCTRの向上が見込めます。
6.まとめ
今回の内容をまとめると、以下になります。
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静止画よりも多い情報量で商品の魅力をアピールできるインバナー広告。ディスプレイ広告と同様に最適化もできるため、他の広告とも併用しながら積極的に活用してみましょう。