コラム

【Google / Yahoo!】リスティング広告の始め方と設定方法

Google 広告 Yahoo!広告 広告運用 リスティング広告
この記事は8分で読むことができます

インターネットの発達とともに、Web広告市場も年々拡大を続けています。

インターネット広告媒体費のうち、リスティング広告が占める割合は、全体の38.6%と最も高い。

出典:2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析 – 電通ウェブサイト

Web広告の中でも比較的始めやすく、少額で出稿できるリスティング広告は、多くの企業に取り入れられています。この記事を読んでいる方も、広告の出稿を検討されているのではないでしょうか。

本記事は、これからリスティング広告に携わろうとしている方に向けて、リスティング広告の特徴と始め方について解説。また、上手な広告運用のコツについて後半で紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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1.リスティング広告の特徴

まずは基礎知識として、リスティング広告の特徴について解説します。

リスティング広告とは:
検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果画面に表示される、テキスト形式の広告。別名「検索連動型広告」。

ユーザーの検索行動にあわせて広告が表示されることから、購買意欲の高い「顕在層」にアプローチできます。そのため、リスティング広告は売上増加や集客、問い合わせといったコンバージョンを目的とする場合がほとんどです。

1-1.掲載場所

リスティング広告の掲載場所は、検索結果画面の最上部または最下部です。その他の特徴として、左上に「広告」マークが入ります。自然検索結果よりも目立つ場所に掲載されるため、多くの流入が見込めます。

1-2.掲載フォーマット

リスティング広告は、基本的に以下で構成されます。

  • 表示URL
  • 広告見出し
  • 説明文

このまとまりを、「広告文」と言います。

以下は、Google 広告の検索キャンペーンとYahoo! 検索広告の文字数の規定です。

項目 Google 広告 (検索キャンペーン) Yahoo! 検索広告
見出し 30文字 30文字
見出し2 30文字 30文字
見出し3 30文字 30文字
説明文1 90文字 90文字
説明文2 90文字 90文字
パス1 15文字 15文字
パス2 15文字 15文字

※すべて半角表記の文字数(全角は2文字で1文字とカウント)

この他、利用できる記号やその他規定は媒体によって異なるため、事前に確認しましょう。

【作成例付き】リスティング広告でクリックされる広告文を作るポイント10選

1-3.費用

リスティング広告は、広告が1回クリックされるごとに課金される、「クリック課金方式」を採用しています。広告費用は「1クリックあたりの設定単価×クリック数」で求められます。

クリックが増えるごとに広告費も増えていく仕組みですが、あらかじめ上限金額を設定しておくことで予算オーバーを防げます。

1-4.掲載順

リスティング広告は、出稿すれば必ず掲載されるわけではありません。オークションが行われ、落札できたものが掲載できる仕組みです。

オークションでは、入札金額(上限クリック単価)と広告の品質の高さが相対的に評価されます。この指標を「広告ランク」と言います。掲載の有無や掲載順位は、この広告ランクによって決まります。

2.Google 広告 / Yahoo!広告の出稿手順

リスティング広告の出稿は難しい、というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、全体像を把握して準備を進めれば、出稿は意外と簡単です。

補足:リスティング広告のアカウント構造について

設定に入る前に、アカウント構造について理解しておきましょう。

リスティング広告は図のように、1つのアカウントの中に複数のキャンペーンがあり、さらにその中にキーワードと広告文をまとめた広告グループが格納されている構造になっています。

以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

リスティング広告の“良いアカウント構造”とは?重要性や作成手順を解説

アカウント構造に沿って、以下の順で出稿準備を進めていきます。

  • アカウントの作成
  • キャンペーンの作成
  • 広告グループの作成
  • 広告文の作成

では、ここからGoogle 広告とYahoo!広告に分けて出稿手順を紹介します。

2-1.Google 広告の設定方法

Google 広告の出稿方法は、以下のとおりです。

  • アカウントを作成する

まずは、Google 広告のアカウントを作成します。なお、アカウントの作成にはメールアドレスとWebサイトのURLが必要です。

Google広告の公式ページにアクセスし、 [今すぐ開始] をクリックします。登録フォームが表示されるので、入力しましょう。なお、アカウントは、1企業につき1アカウントで運用するのが一般的です。

出典:Google 広告

  • キャンペーンを作成する

キャンペーンを作成するにあたって、達成したい目標を以下から選択します。

  • 販売促進
  • 見込み顧客の獲得
  • ウェブサイトのトラフィック
  • 商品やブランドの比較検討
  • ブランドの認知度とリーチ
  • アプリのプロモーション
  • 来店数と店舗売上の向上

目標設定は任意項目です。設定しない場合は「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」を選びましょう。

選択できたら [続行] をクリックします。

出典:Google 広告

キャンペーンタイプの選択画面が表示されるので、以下の中から目的に合ったキャンペーンタイプを選びます。

  • 検索
  • ディスプレイ
  • スマート
  • ショッピング
  • 動画
  • ファインド

リスティング広告の場合は「検索」を選択して [続行] をクリックします。


出典:Google 広告

広告で達成したい目標を選択します。

  • 購入や申し込み:「ウェブサイトへのアクセス」
  • 電話で問い合わせや予約を増やしたい:「電話件数」
  • 実店舗への来店を促したい:「実店舗への来店」
  • アプリのダウンロード件数を増やしたい:「アプリのダウンロード」

選択することで、広告の商材に関連する行動をユーザーに促すための設定などがカスタマイズできます。この項目は任意設定なので、スキップする場合は [続行] をクリックします。

その下にある「コンバージョンアクションを作成」を設定すると、ユーザーがどのような行動をとったか追跡できるようになります。

出典:Google 広告

「キャンペーン名」にキャンペーンの名前を入力します。そして、広告配信する「ネットワーク」を選択します。パートナーサイトを含めて掲載したい場合は、「検索ネットワーク」「ディスプレイネットワーク」の両方にチェックを入れましょう。

  • ターゲティングを設定する

ターゲティングとオーディエンスを選択します。オーディエンスセグメントでは、ユーザー属性や趣味嗜好、興味関心など、詳細に設定できます。細かく設定することで、ターゲティングの精度を高め、配信成果を上げることができます。


出典:Google 広告

  • 予算を設定する

予算と入札単価(上限クリック単価)を設定します。

「予算」には、1日あたりの平均予算の希望額を入力します。
「単価設定」では、重視する項目と入札戦略を選択します。

出典:Google 広告

  • 広告表示オプションを設定する

任意で広告表示オプションが設定できます。

広告表示オプションとは:
広告文では伝えきれない商品やサービスのアピールポイントを表示できるオプション機能。

この機能を活用することで、視認性とクリック率の向上が期待できます。実際に表示させるには条件を満たす必要がありますが、可能であれば設定しておきましょう。

設定ができたら [保存] をクリックします。

出典:Google 広告

  • 広告グループを作成する

キャンペーンが作成できたら、広告グループの作成に移ります。広告グループの種類は「標準」と「動的広告」から選択できますが、今回は標準を選択します。標準を選択すると、設定したキーワードに基づいてテキスト広告が配信されます。

「広告グループ名」に広告グループの名前を入力し、「キーワード」で広告を配信するキーワードを設定します。キーワードの設定はリスティング広告の成果を左右する重要な要素です。追加や変更は後でも行えるので、じっくり検討しましょう。

もしキーワード選定に迷う場合は、ランディングページのURLや商品名などを入力して、関連性の高いキーワードを抽出することも可能です。


出典:Google 広告

  • 広告を作成する

広告文を作成します。入稿規定を確認のうえ、各項目を入力していきましょう。画面右側にプレビュー画面で実際の配信イメージが確認できるので、確認しながら作成を進めます。入力できたら、 [保存] をクリックして完了です。

出典:Google 広告

  • 支払い情報を入力する

支払い情報を設定します。項目にしたがって進めましょう。最後に、利用規約に同意のチェックを入れ、 [送信] をクリックすれば完了です。

出典:Google 広告

2-2.Yahoo!広告の設定方法

続いて、Yahoo!広告の設定方法を説明します。基本的に、Google 広告の手順と同様の流れになります。

Yahoo!広告を始めるには「Yahoo! JAPAN ビジネスアカウント」の取得が必要です。フォームに必要項目を入力し、取得しましょう。

  • キャンペーンを作成する

Yahoo! JAPANビジネスIDを入力して「広告管理ツール」にログインし、 [検索広告] → [キャンペーン管理] をクリックします。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

キャンペーン一覧の上にある [キャンペーン作成] をクリックします。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

「キャンペーンタイプ」で「標準キャンペーン」を選択し、「キャンペーン名」を入力し「スケジュール設定」を選択します。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

  • 予算を設定する

予算を設定します。「キャンペーン予算(日額)」に1日あたりの広告予算を入力し、「入札方法」を選択します。


出典:Yahoo!広告ヘルプ

  • ターゲティングを設定する

ターゲティングを設定します。Yahoo!広告では「デバイス」「地域」「曜日・時間帯」が設定できます。必要に応じてその他オプション項目を設定し、キャンペーン作成が完了したら [広告を保存して広告グループ作成へ] をクリックします。

  • 広告グループを作成する

キャンペーン一覧から、広告グループを作成したいキャンペーンを選択して [広告グループを作成] をクリックします。広告グループ名を入力し、入札価格を1〜8,000円の間で設定します。

オプション項目などが設定できたら、 [保存してキーワード作成へ] をクリックします。

  • キーワードを作成する

キーワード作成画面の「対象を選択」で登録したいキャンペーンと広告グループを選択します。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

「キーワード入力欄」に、登録するキーワードを1行につき1つずつ入力していきます。
キーワードは「詳細を指定して入力」と「キーワード候補」から追加することもできます。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

「マッチタイプの設定」で、マッチタイプを選択し、 [保存] をクリックして完了です。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

  • 広告文を作成する

広告文を作成します。 [検索広告] → [キャンペーン管理] → [広告] → [広告作成] をクリックします。

「対象を選択」で紐付けたいキャンペーンと広告グループを選択します。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

「広告タイプ」を選択します。

項目に沿って広告文を入力していきます。入力が完了したら、 [保存] をクリックして完了です。

出典:Yahoo!広告ヘルプ

3.リスティング広告を上手に運用する方法


これからリスティング広告を始めようとしている方に向けて、効果的な広告運用方法をいくつかご紹介します。

3-1.キーワードツールを活用する

リスティング広告において、キーワードは重要と言えます。そのキーワードを選定する際に活用できるのが、キーワードツールです。

さまざまなツールが出ていますが、初心者の方におすすめしたいのが以下です。

  • Googleの「キーワードプランナー」
  • Yahoo!の「キーワードアドバイスツール」

どちらも無料で利用できるのも魅力です。

キーワードの検索ボリュームのほか、キーワードに対する競合の数、入札単価の目安が把握できます。また、新たなキーワードの発掘にも活用できるので、Web広告担当者ならマストで使うべきでしょう。

高機能な無料ツール「キーワードプランナー」の使い方を解説します!

3-2.除外キーワードを設定する

キーワード設定する際の考え方は、自社の商品やサービスと関連性の高いものを優先させます。

しかし、中にはコンバージョンにつながらない、または見込みの少ないキーワードが出てくることもあります。成果に結びつかないキーワードは、除外設定しましょう。それによって無駄な配信とクリックを抑制し、費用対効果の向上につなげられます。

除外対象にするかどうかは、以下の基準で考えると良いでしょう。

  • クリック率はあるがコンバージョンしていない
  • 出稿意図とずれている
【リスティング広告で成果を上げる】除外キーワードとは?選定方法や注意点を解説

3-3.広告表示オプションの設定

Google 広告の設定手順でもご紹介した、広告表示オプション機能はYahoo!広告でも設定可能です。広告表示オプションを使うメリットは、広告の訴求を強め、表示面積が広がることで視認性が上がります。それにより、クリック率の向上が期待できます。

広告の掲載順位を上げたい場合にも、広告表示オプションは有効です。掲載順位は、入札金額と広告の品質の高さ、広告表示オプションの有無を相対的に評価して決まります。

設定すれば必ず表示されるわけではありませんが、設定しておいて損はありません。

Google広告表示オプションの設定方法や特徴を理解してクリック率を大幅改善!

3-4.レスポンシブ検索広告を活用する

レスポンシブ検索広告は、デバイスやWebサイトの掲載面に合わせてレイアウトが自動調整される広告です。複数パターンの広告文を登録しておくだけで、ユーザーの閲覧環境に合わせて表示が最適化されるため、視認性や流入の向上が期待できます。

レスポンシブ広告の基礎から入稿方法まで詳しく解説!

3-5.自動入札機能の活用

「自動入札」を使うと、リスティング広告の入札単価が自動で設定されます。手動設定と比べて手間がかからず、経験が求められる入札調整を自動で行えるので、初心者の方におすすめの機能です。

自動入札は、媒体の機械学習で行われます。そのため、設定後2〜4週間の学習期間が必要となりますが、分析完了後は配信精度が向上するので試してみる価値はあります。

Web広告の自動入札とは?メリット・デメリット、活用法まで徹底解説

4.まとめ

GoogleとYahoo!のリスティング広告の入稿プロセスを中心に、特徴や運用のコツもあわせてご紹介しました。なんとなく、全体像を掴んでいただけたのではないでしょうか?

設定を細かくしてしまうと難易度は上がりますが、今回ご紹介した基本の手順で進めれば、初心者の方でも入稿できます。あまり難しく考えず、まずは試してみてください。実際に触れることで、理解度もぐんと上がるはずです。

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本記事の著者

アドフレックス編集部

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