コラム

BtoB企業向けのWebマーケティングとは?考え方や戦略、手順を徹底解説

基礎知識
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BtoB(Business to Business)とは、企業が企業に向けて製品を提供するビジネスモデルです。企業が一般ユーザーに製品を提供するBtoC(Business to Consumer)と同様に、BtoBにおいてもWebマーケティングが注目されています。

本記事では、BtoB 向けWebマーケティングの基本や考え方、活用できる手法や具体的な手順などについて詳しく解説していきます。

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1.BtoBマーケティングとは

BtoB(Business to Business)とは:
企業間で行われる商取引のこと。

企業向けの経営コンサルティングや工業用製品の販売、企業間融資などがBtoBにあたります。商取引の対象が企業となるため、取扱金額は大きくなりがちです。専門性が求められる商材が多いのも、BtoBの特徴と言えます。

BtoBマーケティングとは:
企業間の取引を円滑に進めるために行う一連のマーケティング活動のこと。

具体的には、リード(見込み顧客)を獲得する→獲得したリードを育成する→購買確度の高いリードを選別する→商談化・受注→顧客との関係維持といった流れで行われます。

2.BtoB企業がWebマーケティングを導入すべき理由

BtoB企業がWebマーケティングを導入すべき主な理由は、次の3つです。

  • 購買プロセスの変化に対応できる
  • リソース不足を解消できる
  • 広く新規顧客を開拓できる

2-1.購買プロセスの変化に対応できる

従来のBtoBマーケティングは、ダイレクトメールやテレアポ、展示会などが主流でした。しかし、近年では企業が独自のWebサイトを開設して、定期的に情報を提供するのがスタンダードになっています。BtoBの顧客側も、Webサイトを主な情報源にしているのが現状です。

2-2.リソース不足を解消できる

飛び込みやテレアポ、展示会といった従来の方法では、自社製品に対するニーズの低い顧客にもアプローチしていたため、無駄な交通費や展示会の開催費用、人件費などが発生していました。

一方、ニーズのある顧客を対象に戦略を展開するWebマーケティングは、少ない労力で受注確率を高められるという特徴があります。近年の深刻な人材不足や、働き方改革による業務効率化の流れを踏まえても、Webマーケティングを導入する価値は十分にあるでしょう。

「Webマーケティングは大手企業が導入するもの」というイメージもありますが、人的リソース不足の解消やコスト削減などのメリットを考慮すれば、中小企業に最適なマーケティング手法であるとも言えます。

2-3.広く新規顧客を開拓できる

Webマーケティングは、全世界に向けて情報を発信できるため、戦略を立案する際に地理的な制約を考慮する必要がありません。

飛び込みや展示会などの営業は、地理的な理由によって活動範囲が制限されてしまいます。対象となる市場が限られれば、新規顧客を開拓できるチャンスも広がりません。

3.BtoB向けWebマーケティングに活用できる施策

BtoB向けのWebマーケティングには、次のような施策を活用できます。

  • コンテンツマーケティング
  • アカウントベースドマーケティング(ABM)
  • カスタマーサクセス
  • 動画

3-1.コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは:
顧客に有益なコンテンツを提供して、成約へとつなげるマーケティング手法。

BtoB向けのコンテンツの内容はホワイトペーパー、導入事例、展示会やセミナー情報などが挙げられます。なお、コンテンツは記事以外にも、SNSやメールマガジンなどがあります。

BtoBは購買決定までに複数人が関わり、導入までの検討期間が長いという特徴があるため、コンテンツマーケティングとの親和性は高めです。

3-2.アカウントベースドマーケティング(ABM)

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは:
ターゲットとする企業をアカウントレベルで設定してアプローチする手法。

個人を対象としたマーケティングでは、獲得したリードを育成し、購買確度を高めてからアプローチしますが、ABMは初めからターゲットを特定します。

基本的には大口顧客を対象とした手法なので、目新しさはありません。しかし、従来のアプローチにデジタルを加えることで顧客接点が増え、個別状況の反応も把握しやすくなります。

MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)ツールなどの普及も、ABMを再評価させている要因です。近年ではインサイドセールスの導入も進み、ターゲットとする企業の効率的な選定と、戦略的なアプローチが実現しやすくなっています。

【基本】MA(マーケティングオートメーション)とは?機能や導入のメリットを解説
【保存版】CRMとは?メリット・デメリットや機能、選び方を徹底解説!

3-3.カスタマーサクセス

カスタマーサクセスとは:
自社の製品を利用している顧客を成功に導くための取り組み。

顧客が抱えている課題を解決できれば、自社の利益につながるという考え方が基本になっています。

カスタマーサクセスが注目されている背景には、サブスクリプション型ビジネスの浸透があります。

従来の売り切り型サービスは、製品の販売がゴールとされていました。しかし、サブスクリプションサービスの場合、成約後も顧客満足度を高めて利用を継続してもらうことがゴールになります。

サブスクリプションサービスは、成約までのハードルが低いという特徴がありますが、解約が簡単で他社に移行される可能性もある、というリスクも併せ持っています。そのため、中長期目線でビジネスを拡大させていくには、カスタマーサクセスの概念を取り入れたマーケティング活動が欠かせません。

3-4.動画

BtoCマーケティングではおなじみの動画ですが、超高速・大容量を実現する5Gの登場によって動画市場が拡大し、BtoBマーケティングの手法としても利用されるようになってきました。

BtoBでは、以下のような動画が活用されています。

  • 自社製品のプロモーション動画
  • オンラインセミナー
  • 導入企業のインタビュー動画
  • 自社商品の製造過程 など

制作した動画は広告として配信するだけではなく、自社サイトやLP、SNSでの発信、動画プラットフォームでの配信、対面セミナーなど、顧客の検討フェーズに合わせて展開することができます。

4.BtoBマーケティングの流れ

BtoBマーケティングの大まかな流れは、以下のとおりです。

  • リードを獲得する「リードジェネレーション」
  • 獲得したリードを育成する「リードナーチャリング」
  • 購買確度の高いリードを選別する「リードクオリフィケーション」
  • 商談化・受注
  • 顧客との関係維持

4-1.リードを獲得する「リードジェネレーション」

BtoBのWebマーケティングにおいてリード(見込み顧客)を獲得する主な方法は、以下の7つです。

  • 1.コンテンツマーケティング

ターゲットにとって有益な情報をコンテンツから発信して、顧客を集客する手法です。

ユーザーがキーワードで検索した際に自社コンテンツが上位表示される必要があるため、基本的にはSEOと併せて行われます。質の高いコンテンツを作成すれば企業の「資産」として半永久的に残り、継続的にリードを獲得することも可能です。

成果を実感するまでには、最低でも半年から1年以上の期間がかかる。また、検索結果の上位に表示されたあとも、定期的なメンテナンスで掲載順位を維持することも必要。

コンテンツマーケティングとは?基礎的な知識をおさらい
  • 2.ホワイトペーパー

顧客の課題解決に役立つ情報をまとめた資料が、ホワイトペーパーです。一般的な営業資料とホワイトペーパーの違いは以下となります。

営業資料 ホワイトペーパー
内容
  • 製品の概要
  • 機能や特徴
  • 価格
顧客の課題に対する解決策
ユーザーのアクション すでに製品に興味を持っているため、購入する可能性がある 製品に興味がなくても、ニーズに合致していればダウンロードする可能性がある

ホワイトペーパーはサイト上などで無料配布しますが、個人情報を入力しなければダウンロードできません。

「情報提供してでも中身を見たい」と思わせるような、顧客にとって価値のあるホワイトペーパーを作成する必要がある。

  • 3.ウェビナー

コロナ禍以降、対面でのセミナーが難しくなったことをきっかけに普及したWebセミナー(ウェビナー)。会場の手配や準備、参加者の地域を問わないため、コスト削減やターゲットの範囲拡大に役立ちます。

セミナーの途中で離脱されやすく、参加者の反応が読みにくいため、

  • 飽きさせないような構成や時間配分をする
  • 質疑応答などの時間を設けて参加者とのコミュニケーションを図る

といった工夫が大切。

  • 4.検索連動型広告

検索エンジンの検索結果画面の最上部に表示される広告です。特定のキーワードを検索したユーザーにだけ広告が表示されるため、課題が明確な顕在層の獲得に有効です。

【入門】リスティング広告とは?初心者でも理解できる仕組みや費用、メリットを徹底解説!
  • 5.ディスプレイ広告

さまざまなサイトの掲載枠に動画やバナーを配信できる広告です。ターゲットの属性に合わせて広告が配信されるため、主に潜在層にアプローチできます。

ディスプレイ広告とは?リスティング広告とうまく使い分けて効果を出す!
  • 6.リターゲティング広告

自社サイトに訪問歴のあるユーザーを追跡して、再訪を促す広告を配信します。訪問歴がある=興味度の高いユーザーに限定して配信されるリターゲティング広告は、他の広告と比べてコンバージョンにつながりやすいという特徴があります。

リターゲティング広告のメリットを徹底解説!自社サイトの広告効果を最大限に引き出す方法
  • 7.SNS広告

FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSに表示させる広告です。SNS広告はターゲティング精度が高く、特定のユーザーにアプローチしやすいというメリットがあります。

正確なターゲティングを行なうにはユーザー属性の掘り下げが必要。

SNS広告とは?主要4媒体の特徴とメリット、運用ポイントまでまとめて紹介

4-2.獲得したリードを育成する「リードナーチャリング」

獲得したリード(見込み顧客)の興味・関心度合いを高めていくのが「リードナーチャリング」です。代表的な方法としては、以下の4つがあります。

  • 1.メールマーケティング

資料やホワイトペーパーをダウンロードしたリードに、メールでアプローチする方法です。一律で情報発信するメルマガのほか、段階的にメールを送信しながら顧客を育てていくステップメールがあります。

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  • 2.ebook

BtoBマーケティングにおけるebookとは、無料でダウンロードできる資料を指します。ソリューションのひとつとしてタイムリーにebookを提供することで、リードの興味を高めることができます。

ebookはホワイトペーパーと混同されがちですが、両者には以下のような違いがあります。

ebook ホワイトペーパー
目的 製品のメリットを分かりやすく伝える ニーズに即した有益な情報を提供する
内容 写真やイラストを多用した解説書 顧客の課題に対する解決策

4-3.購買確度の高いリードを選別する「リードクオリフィケーション」

商談につなげるための最終段階が「リードクオリフィケーション」です。育成した見込み顧客のなかから購入確度の高いホットリードを選別して、セールス担当へ連携します。

購入確度の判定には、「スコアリング」を用いるのが一般的です。

【例】

  • メルマガの開封で3点
  • 資料請求で5点

というように、見込み顧客の反応や行動に応じて加点していき、一定の基準を超えたリードを「ホットリード」と定義。

なお、行動だけではなく、役職や企業規模といった「属性」も加点要素になります。

4-4.商談化・受注

セールス担当がホットリードに対して商談を行い、受注につなげます。セールスに連携する際は、受注につなげやすくするために、ホットリードになった経緯を正しく伝えることが大切です。

4-5.顧客との関係維持

SaaSやサブスクリプションビジネスの場合は、成約後も顧客満足度の向上を図りながら、継続利用に注力する必要があります。

5.まとめ

今回の内容をまとめると、以下になります。

  • BtoBマーケティングとは企業間の商取引を指す
  • BtoB向けのWebマーケティングは、リソース不足や新規顧客の開拓に役立つ
  • 成約後は顧客満足度向上を図ることも重要である

製品を提供する側/購入する側の双方においてWebを中心とした活動が主流になっています。この流れは今後、さらに拡大していくと予想されます。この機会にWebマーケティングに取り組んで、ターゲットの範囲拡大と業績の向上を目指しましょう。

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アドフレックス編集部

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