リスティング広告の基本的な仕組みを解説!初めて運用する人必見の記事
リスティング広告が登場して、20年近くが経ちました。国内のWeb広告費を調査した「2020年 日本の広告費」では、リスティング広告は38.6%(6,787億円)を占め、1位となっています。この結果からも分かるように、即効性の高い広告手法として根強く支持されています。
今回は、Web広告の代表格であるリスティング広告の特徴から掲載の流れ、効果を上げる運用ポイントまで、全体的な仕組みを解説します。この記事を読んで、リスティング広告の理解に役立てていただけるとうれしいです!
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目次
1.リスティング広告の概要
リスティング広告とは:
検索エンジンで検索したキーワードに合わせて表示される、テキスト形式の広告。
赤枠部分のように左上に「広告」と表示されているのが特徴で、検索結果画面のもっとも目につきやすい最上部、または最下部に掲載されます。
リスティング広告の主要媒体には「Google 広告」と「Yahoo!広告」があります。
媒体の国内シェアはGoogle 広告で77.05%、Yahoo!広告で17.6%(StatCounter調べ)となっており、両方をおさえておくことで国内ユーザーの約95%に広告配信ができる。
Google 広告が圧倒的なシェアを誇っていますが、媒体によってユーザー層が異なることから、両方の媒体で運用するのが一般的です。
1-1.リスティング広告のメリット
広告担当者がリスティング広告を選ぶ理由として、3つのメリットが挙げられます。
- コンバージョンに近いユーザーにアプローチできる
ユーザーの属性を大きく分けると、潜在層、顕在層、顧客の3つに分類できます。
リスティング広告は、ユーザーが入力するキーワードに連動して表示されます。キーワード検索するユーザーは、商品に興味がある、もしくは他社製品も含めて検討段階にある顕在層と考えられます。検索結果の目立つ場所にリスティング広告を掲載することで、コンバージョンの後押しをすることができるのです。 - すぐに配信できて即効性も高い
リスティング広告の掲載にあたっては、媒体の審査を通過する必要がありますが、早ければ1〜2日で掲載できるのもメリットです。商品のPRはもちろん、ウェビナーやセールなどの開催で早急に集客が必要な場合まで、あらゆるシーンに活用できます。また、リスティング広告と比較されやすいSEO対策と比べても圧倒的に早く掲載でき、掲載順位もコントロールしやすく、獲得スピードも高いのが特徴です。 - 予算管理がしやすい
運用型広告の1つであるリスティング広告は、広告主が予算に合わせて出稿をコントロールできます。少額の予算から始められ、管理画面で自由に予算設定ができるので、広告費を無駄にしてしまうこともありません。
1-2.リスティング広告の掲載費用
リスティング広告は、ユーザーが広告をクリックした時にのみ課金される、クリック課金方式です。入札価格は自由に設定できます。
しかし、同じキーワードに多くの競合が入札していて他社よりも金額が低い場合、広告の掲載順位が下がる、または掲載されないこともあるので注意が必要です。
2.リスティング広告の掲載までの流れ
リスティング広告は図のように、出稿準備から掲載まで4つの手順に分けられます。
それぞれ見ていきましょう。
2-1.キーワードを選定する
初めに、どんなキーワードで出稿するかを決めます。キーワードは以下の3種類に大別されます。
- ビッグワード
- ミドルワード
- スモールワード
スモールワードになるにしたがい、検索意図が細分化されていきます。
特徴 | キーワード例 | |
---|---|---|
ビッグワード |
|
|
ミドルワード |
|
|
スモールワード |
|
|
ビッグワードは検索回数が多く、広告の表示機会も最も多くなります。反面、キーワードが広範囲を指すため、ユーザーの検索意図は複数存在します。また、競合が多く、入札価格が高騰しやすい傾向にあります。
スモールワードは、個人レベルまでニーズが絞り込まれたキーワードです。その分検索意図は絞り込まれ、検索回数が少なく競合も限られます。また、入札価格も安くおさえられます。ミドルワードは、ビッグワードとスモールワードの中間に位置します。
キーワードが決まったら、ユーザーが検索する「検索語句(クエリ)」に対してどんな条件で広告を表示させるかを「マッチタイプ」で設定します。
マッチタイプには、「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類があります。また、表記ゆれや語順の違い、類語などは「類似パターン」として認識され、自動で広告が表示される可能性があります。
キーワードを「レディース Tシャツ」とした場合、表示される語句は以下のようになります。
マッチタイプ | 広告が表示される検索語句の例 (類似パターン含む) |
例 |
---|---|---|
完全一致 (一致率:高) |
|
検索ボリュームの大きいビッグワードに最適 |
フレーズ一致 (一致率:中) |
|
2語以上のキーワードで月間検索ボリュームが1,000前後のキーワードに最適 |
部分一致 (一致率:低) |
|
潜在層の掘り起こしを狙う場合に最適 |
2-2.上限クリック単価を設定する
広告の出稿にあたって、クリック1回に対して支払い可能な上限金額「上限クリック単価」を設定します。上限クリック単価は、広告掲載の有無や掲載順位を決める要素になります。
2-3.オークションの実施と広告掲載
ユーザーが検索窓にキーワードを入力すると、検索エンジン上で対象となる広告が検出されます。オークションでは、上限クリック単価や広告の品質などで評価を行い、広告が表示される仕組みです。
オークションは、検索が発生するごとに行われます。そのため、タイミングによって表示される広告や順位が変わることもあります。
3.掲載順位は「上限クリック単価」と「広告の品質」で決まる
リスティング広告の掲載の有無や、どの順位で表示されるかは「上限クリック単価」と広告の品質の高さを表す「品質スコア」などで相対的に評価されます。この指標は、「広告ランク」と呼ばれています。
一般的なオークションは、入札金額の高いものが優先される仕組みですが、リスティング広告においては、広告の品質も評価の対象となります。その理由は、Google、Yahoo! JAPANともに「ユーザーの利便性」を追求し、有益な情報提供を行うことをミッションとしているためです。
広告ランクは、以下の計算式で算出できます。
広告ランク = 品質スコア × 上限クリック単価 + その他の要素(広告表示オプションなど)
広告ランクと掲載順位は、以下のように決定されます。
品質スコア | 上限クリック単価 | 広告ランク | 掲載順位 | |
---|---|---|---|---|
A社 | 8 | 300円 | 2,400 | 1位 |
B社 | 4 | 350円 | 1,400 | 3位 |
C社 | 5 | 400円 | 2,000 | 2位 |
上限クリック単価はC社が最も高いですが、品質スコアが影響して掲載順位は2位にとどまっています。A社は上限クリック単価が最も低いものの、品質スコアが高く評価されて1位を獲得しています。
3-1.リスティング広告の品質はこのように評価される
広告の品質を評価する「品質スコア」がどのように決められるかについても、触れておきましょう。
品質スコアは、リスティング広告の品質の高さを表す指標です。具体的には、キーワードに対する広告文とランディングページの品質の高さを1〜10段階で評価します。
品質スコアは広告の掲載順位を決定するにあたって重要な指標であり、スコアを高めることでクリック単価をおさえる効果もある。
品質スコアは、3つの要素を評価して決定されます。
- 推定クリック率:広告が表示された場合にクリックされる推定の割合
- 広告との関連性:広告文と検索キーワードとの関連性の高さ
- ランディングページの利便性:広告とランディングページの内容が一致しているか、サイト全体がユーザーに利便性を与えるか
なお、品質スコアは広告の管理画面で確認できます。
3-2.実際のクリック単価はこのように決まる
先ほど入札に関わる上限クリック単価について解説しましたが、上限クリック単価=クリック単価ではないので注意が必要です。
実際のクリック単価は、以下の計算式で算出できます。
クリック単価 = 自社の1つ下の広告ランク ÷ 自社の品質スコア + 1
【例】A社の場合
2,000(C社の広告ランク)÷8(自社の品質スコア)+1=251クリック単価:251円
このように、クリック単価は1つ下の広告ランクと品質スコアが影響します。品質スコアを上げることでクリック単価が抑えられる理由は、ここにあります。
4.リスティング広告の効果を高める方法
リスティング広告の効果を高めるポイントは、ユーザー理解を深め、配信結果の分析をもとにPDCAサイクルを回すこと。それ以外に、具体的な改善方法をいくつかご紹介します。
4-1.興味をひく広告文を作成する
キーワードに潜むユーザーニーズを正しく理解し、広告文に反映しましょう。興味をひく内容にすることでクリック数を伸ばし、大きな成果につなげることも可能です。
最も視認性の高い見出しに検索キーワードを含めると、より効果的です。
「公式」「正規代理店」などで信頼性をアピールする、「累計300万台の販売実績」「業界シェア85%」など、自社の強みを数字で見せるなどで、訴求力を高める。
4-2.広告文とランディングページとの関連性を高める
「ユーザーにとっての利便性」を意識し、キーワードに対する広告文とランディングページの関連性を高め、品質スコアを高めましょう。品質スコアは、掲載順位やクリック単価などに影響する、大きな要素です。
また、広告文とランディングページが連動していることも重要です。訴求に気を取られるあまり、広告文とランディングページがちぐはぐになってしまうこともあります。ユーザーの目線に立ち、クリックしたくなる広告かどうかを客観的に判断しながら改善していきましょう。
4-3.定期的にキーワードを見直す
リスティング広告の運用において、キーワードの見直しも重要です。配信結果を分析し、取りこぼしていたキーワードを追加、獲得効率の悪いキーワードを除外設定することで、キーワードの精度を上げ、費用対効果を高めましょう。
5.まとめ
リスティング広告の特徴から掲載までの流れ、仕組みについて解説しました。
登場から20年近くを経てなお、リスティング広告は高く支持され続けています。リスティング広告のメリットは、他のWeb広告に比べて短期間で掲載できて少額から始められ、かつ、即効性が高いこと。気軽に始められるので、試してみる価値アリです!この記事を参考に運用にトライしてみてください。
リスティング広告を世界標準のAIで改善させる
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