今さら聞けない!リスティング広告のクリック率の平均は?概要、計算方法や改善策を徹底解説
「リスティング広告のクリック率とは何を示す指標なの? 」
「業界や商材ごとに、クリック率はどれくらいあれば安心?」
本記事をご覧いただいている方は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。
たしかに、運用間もない状態では、クリック率が何を示す数値なのか、どのくらいクリック率が確保されていれば良いのか非常に難しいですよね。
そこで本記事では、リスティング広告の基本に立ちかえり、クリック率とは何なのか、概要や計算方法、業界ごとの平均値を詳しくご紹介します。また、記事後半では、リスティング広告のクリック率改善策についても解説します。
クリック率への理解を深めて、自社商品やサービスのクリック率を最適化し、検索結果からさらなるアクセスにつなげましょう。
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目次
1.リスティング広告のクリック率とは
クリック率とは:
表示された広告がクリックされた割合を示す指標。英語では「Click Through Rate(CTR)」と記載。
クリック率を計算する際に使われるのが、以下2つの数字です。
- クリック数:広告がクリックされた回数
- インプレッション数:広告が表示された回数
これらを用いて、クリック率は以下のように計算されます。
クリック率 = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100
例えば、出稿したリスティング広告のインプレッション数が2,000回、クリック数が20回だった場合、算出されるクリック率は以下の通りです。
【例】
20(クリック数) ÷ 2,000(インプレッション数) × 100 = 1%(クリック率)
なお、リスティング広告は、商品の購入やサービスへの申し込みなど「コンバージョン」を最終目的に出稿する場合が多いです。
コンバージョンを獲得するためには、ユーザーに広告をクリックしてもらう必要がある。
↓
リスティング広告をクリックしてもらうためには、広告の表示回数とクリック数の最適化が必要。
このように、クリック率を改善するためには、広告表示回数やクリック数など、さまざまな中間目標を見ていく必要があり「KPI(重要業績評価指標)」の設定が重要です。
2.リスティング広告のクリック率の平均値
「自社が出稿しているリスティング広告のクリック率が低いのかどうか判断できない」と感じる方も多いでしょう。
そこで、マーケティングサービスを展開する「WordStream」が公表している、業界別のクリック率の平均値をご紹介します。
業界 | クリック率の平均値 |
---|---|
デート・出会い | 6.05% |
旅行・観光 | 4.68% |
擁護団体 | 4.41% |
自動車 | 4.00% |
教育 | 3.78% |
不動産 | 3.71% |
健康・医療 | 3.27% |
法律 | 2.93% |
金融・保険 | 2.91% |
Eコマース | 2.69% |
産業サービス | 2.61% |
家庭用品 | 2.44% |
求人 | 2.42% |
B2B | 2.41% |
消費者サービス | 2.41% |
技術 | 2.09% |
参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry|WordStream
このように、業界によって平均値には大きな差があります。また、ひとつの業界内でも、以下のようなさまざまな要因によって、妥当なクリック率は変わるものです。
- 扱う商品・サービス
- 社名やブランドの知名度
- キーワードごとの広告運用歴
リスティング広告のクリック率は「○%以上なら問題ない」などと、単純に評価できるものではありません。クリック率の平均値はあまり意識せず、軽く参考にする程度にとどめましょう。
3.リスティング広告のクリック率を改善するメリット
リスティング広告のクリック率は、高い方がさまざまなメリットをもたらします。ここでは、クリック率を改善するメリットを分かりやすくご紹介します。
3-1.コンバージョンが増える
クリック率を改善すると、コンバージョンの増加が見込めます。具体的には、以下のロジックにより、コンバージョンが増加しやすい状況を整備できます。
クリック率が高くなる → 品質スコアや品質インデックスが改善する → その結果、掲載順位が上がる → 広告の表示回数が増える
このような状況を作り出すことができれば、広告のクリック後に表示される「ランディングページ」を多くのユーザーに閲覧してもらうことができ、コンバージョンのチャンスが増えます。
まずは、クリック率を最適化するための、出稿キーワードの見直しやユーザーニーズにマッチした広告文の作成を心がけると良いでしょう。
3-2.広告の「品質スコア」が上がる
クリック率の改善は、広告の「品質スコア」を上げることにもつながります。
ユーザーによくクリックされる広告は、GoogleやYahoo!のアルゴリズムから「品質が高い」と評価されやすい。
品質スコアが高まることで、広告の掲載順位が上がったり、クリック単価が安くなったりする効果があります。限られた予算で効率よく広告運用を行うためには、品質スコアを上げることはとても重要です。
広告の品質スコアを上げるためにも、クリック率を改善する必要があります。
3-3.訪問者のデータを収集できる
クリック率を高めてランディングページへの訪問者を増やすことで「データを収集できる」というメリットもあります。
訪問したユーザーのデータを活用することで、広告の効果をさらに高めることが可能です。
【例】
一般的に効果が高いことで知られている「リマーケティング広告」という手法では、過去にランディングページを訪問した人をターゲットに、ディスプレイ広告などを表示させる。↓
すでに広告に反応した経験のあるユーザーのみをターゲットにすることで、通常よりもコンバージョン率を高められる。
このように、クリック率が高まれば訪問者のデータを収集しやすくなるため、広告戦略全体へのプラスの影響が期待できます。
4.リスティング広告のクリック率を改善する施策
ここからは、リスティング広告のクリック率を改善するための施策をご紹介します。
まずは、リスティング広告を運用する際に押さえておくべき、戦略面のポイントをお伝えします。
4-1.「指名系キーワード」で広告出稿する
リスティング広告のクリック率を高めるためには、「指名系キーワード」で出稿するのも良い方法です。
「指名系キーワード」とは、例えば以下が含まれているキーワードを示しています。
- 商品名
- 店舗名
- ブランド名
指名系キーワードで検索するユーザーは、商品や店舗のことをすでに認知しており、さらに情報を集めようとしています。
そのため、他のキーワードよりもユーザーの感度が高く、広告をよりクリックしやすいと考察できるのです。
【例】
自社が販売する「Beautyヘブン」というダイエット食品の広告を出稿する場合「ダイエット食品 価格」よりも「Beautyヘブン 価格」というキーワードの方が、クリック率が高くなる。
↓
「Beautyヘブンの価格を知りたい」というニーズを持つユーザーに、ピンポイントで最適な広告を出せるため。
ただし、指名系キーワードで広告を届けられるのは、ニーズが顕在化しているユーザーのみです。自分でもどの商品が欲しいのか分かっていないユーザーは、商品名などで検索することはありません。
一定の認知がされている商品やサービスであれば、まずは指名系キーワードで訴求するのもおすすめです。
4-2.キーワードを絞り込む
クリック率を高めるためには、広告を出稿するキーワードを戦略的に絞り込みましょう。
理由としては、ユーザーのニーズと広告にズレが生じるほど、広告がクリックされにくくなってしまうからです。広告のクリックにつながりそうなキーワードを厳選する必要があります。
キーワードそのものだけでなく、マッチタイプの設定も要注意です。マッチタイプには以下の4種類があります。
- 部分一致
- 絞り込み部分一致
- フレーズ一致
- 完全一致
このうち「完全一致」や「フレーズ一致」は、広告を表示するキーワードを厳密に管理しやすいのが特徴です。クリック率を高めるためには、これらのマッチタイプを使うとよいでしょう。
「部分一致」や「絞り込み部分一致」を使うと、意図しないキーワードで広告が表示される確率が高まります。
これらのマッチタイプを使う場合は、クリックにつながりにくいキーワードを「除外キーワード」に設定しておくことをおすすめします。
「除外キーワード」に設定すれば、意図しないキーワードでの広告が表示されなくなり、クリック率の改善が期待できる。
4-3.エリアや時間帯を設定する
クリック率を高めるためには、広告を配信するエリアや時間帯を指定するのもおすすめです。
広告をクリックしてくれそうなユーザーが多いエリアや時間帯を選んで、広告を配信しましょう。
【例】
甲府市で営業している飲食店に集客したいのであれば、甲府市の周辺地域のみに広告を出した方が、高いクリック率が見込める。↓
北海道や沖縄に住む人が甲府市の飲食店の広告を見ても、クリックしない場合が多いため。
【例】
BtoBの商品・サービスであれば、平日昼間に広告を出した方が、クリック率は高まりやすい。↓
勤務時間中に発注先を探して検索した人に広告を見てもらえば、クリックにつながりやすいため。
このように、エリアや時間帯を適切に設定することで、リスティング広告のクリック率を高められる場合があります。
5.クリック率を改善するために掲載順位を上げる方法
リスティング広告では、掲載順位が上位であるほど、クリック率が高まる傾向があります。そのため、クリック率を改善する手段として、掲載順位を上げることが有効です。
掲載順位は主に「上限クリック単価」と「品質スコア」によって決まるため、これらについて解説します。
5-1.上限クリック単価を上げる
リスティング広告の上限クリック単価を上げると、掲載順位は上がりやすくなります。
競合する広告と比べた際に、品質スコアが同じであれば、上限クリック単価が高い広告の方が、上位に表示されやすい。
ただし、上限クリック単価を上げれば、それだけ広告費が多くかかることになります。予算が限られている状況では、クリック単価が上がった分だけクリック数は減ってしまいます。
上限クリック単価は、高すぎても低すぎてもいけません。うまく調整して、クリック率とクリック数のバランスを取ることが大切です。
5-2.品質スコアを上げる
掲載順位を上げるためのもうひとつの手段が、品質スコアを上げることです。
リスティング広告では、競合する広告と上限クリック単価が同じであれば、品質スコアが高い方が上位に表示されやすくなる。
品質スコアは、主に以下の3つの要素で決まります。
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディングページの利便性
つまり、ユーザーにとって広告がニーズに合っていて、ランディングページが使いやすければ、品質スコアは上がるのです。
逆に、広告やランディングページと関連が薄いキーワードで広告を出稿すると、品質スコアは下がってしまいます。品質スコアが下がるとクリック率が下がり、さらに品質スコアが下がる悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
品質スコアを上げるためにも、ユーザーのニーズに合った広告を出稿することを心がけましょう。
6.クリック率を改善する広告文の作り方
クリック率を改善するには、広告文を工夫することも大切です。同じ掲載順位であっても、広告文次第でユーザーの関心を引きつけられます。広告文を作る際に、気をつけるべきポイントをご紹介します。
6-1.キーワードを含める
広告文にはキーワードを含めましょう。キーワードが含まれていないと、ユーザーに関心を持ってもらいにくいからです。
【例】
「北海道ツアー 最安値」という検索キーワードに出稿する広告であれば、「北海道ツアーを最安値でご案内」といった広告文が候補として挙げられる。↓
キーワードが含まれているため、検索したユーザーは「自分が欲しい情報はこれだ!」と感じやすい。
一方、広告文が「国内ツアーを格安でご案内」という広告文では、クリック率は低くなると予想される。
↓
「北海道ツアー 最安値」で検索したユーザーは「自分が探しているのは、国内ツアーではなくて北海道ツアー」「格安なツアーではなく、最安値のツアーを探している」などと感じる可能性があるため。
同じような意味のキーワードであっても、ユーザーの関心を引くには効果的ではない場合があります。キーワードをそのまま広告文に含めた方が、クリック率を改善しやすいでしょう。
6-2.競合に負けない訴求をする
リスティング広告のクリック率を改善するには、競合に負けない訴求をすることが大切です。
リスティング広告では、競合他社と自社の広告が並んで表示されます。「隣に表示された他社の広告ではなく、自社の広告を選んでクリックしてもらう」という意識が必要です。
【例】
商品の配送が早いことをアピールしようと「最短24時間以内に配送」と広告文で訴求。↓
しかし、競合他社が「最短18時間以内に配送」と広告文に盛り込んでいれば、配送の早さを重視するユーザーは、他社の広告の方をクリックする場合が多い。
このように、自社の強みだと思っている点が、実は強みではない可能性があります。
価格や納期など、競合他社と比較されやすい訴求を広告文に盛り込む際には、他社の広告の訴求内容を確認すべきです。
6-3.広告表示オプションをすべて使う
リスティング広告を設定する際には、広告表示オプションをすべて使いましょう。広告表示オプションを設定しておけば、設定した内容が表示される可能性があるからです。
以下が広告表示オプションの具体例です。
- サイトリンク
- コールアウト(短い説明文)
- 構造化スニペット(商品・サービスの説明)
- 電話番号
- 住所
- 価格
広告表示オプションが表示されれば、広告内容についてより多くの情報を伝えられます。さらに、広告の表示面積が大きくなるため、ユーザーに関心を持ってもらいやすくなるのです。結果として、クリック率の改善が期待できる場合もあります。
メリットが多い一方で、デメリットは特にないため、広告表示オプションは必ず設定した方が良い。
7.まとめ
リスティング広告において、クリック率はとても重要です。広告からのコンバージョンを増やすための「中間目標」として、クリック率を活用しましょう。
クリック率はさまざまな条件によって変わるものなので、業界ごとの平均値は、あまり気にする必要はありません。自社の過去のデータと比較して、クリック率を改善していくことに集中した方がよいでしょう。
クリック率を改善する方法については、施策と掲載順位、広告文に注目して詳しくお伝えしました。リスティング広告のクリック率を改善する際に、本記事を参考にしていただければ幸いです。
リスティング広告を世界標準のAIで改善させる
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