

「Google 広告を出稿するにはどのくらい費用がかかるの?」
「広告費が課金される仕組みが知りたい」
「運用は代理店に頼んだほうがいい?」
この記事を読んでいる方の多くが、このような疑問をお持ちなのではないでしょうか。
Google 広告にはさまざまな種類があり、課金方式も違います。初めて広告運用をする方にとっては、実際にどれくらい費用がかかるのか、分かりづらいですよね。
そこで今回は、Google 広告の課金方式や種類別の相場感まで、詳しく解説します。
仕組みさえ理解できれば、Google 広告の費用感を理解するのは難しくありません。この記事を参考にして、自社に合ったGoogle 広告を見つけてください。
1.Google 広告の3つの課金方式
Google 広告には、3つの課金方式があります。それぞれ「何に対して費用が発生するのか」を理解しておきましょう。
1-1.クリック課金(CPC)
クリック課金は、ユーザーが広告を1回クリックするごとに費用が発生します。
クリック課金はリスティング広告やディスプレイ広告、動画広告などで採用されており、商品の購入やサービスへの申し込みなど、コンバージョンが目的の広告に適しています。
1-2.インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が表示された回数に応じて費用が発生します。
具体的には1,000回表示ごとに費用が発生する仕組みで、ディスプレイ広告や動画広告で採用されています。
インプレッション課金は、ブランドや商品の認知を目的とする場合に適しています。
1-3.広告視聴課金(CPV)
広告視聴課金は、YouTube広告で採用されている課金方式です。
広告に対してユーザーが以下の行動を取った場合に、費用が発生します。
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動画広告は視聴されることが前提となるため、例えば10秒で離脱した場合、費用は発生しません。
2.広告種類別の特徴と費用相場


Google 広告には、大きく5種類の広告があります。それぞれ特徴や相場に違いがあるので、順番にご紹介していきましょう。
2-1.リスティング広告
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リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果画面に表示されるテキスト形式の広告です。リスティング広告で狙うユーザー層は、自分の欲しいものや情報を認識してキーワード検索する「顕在層」になります。
【例】 「ネクタイ プレゼント」と検索するユーザーは「プレゼント用のネクタイを見つけたい」というニーズがはっきりしている。 ↓ こうしたユーザーにネクタイの広告を見せることで、スムーズに購入につなげられる。 |
コンバージョンにつなげられるリスティング広告は、競合他社も注力していることがほとんどです。そのため、キーワードによっては入札競争が激しくなり、クリック単価が高騰しやすいことは認識しておきましょう。
リスティング広告の相場は、扱う商品・サービスによって大きく異なります。一般的に、転職や不動産関連など1件あたりの利益が大きいものほど、クリック単価や予算の相場が高くなる傾向があります。
自社が扱う商品・サービスの相場を調べておくと、予算を決める際に参考になるでしょう。
2-2.ディスプレイ広告
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Googleのディスプレイ広告は別名GDN(Google Display Network)と呼ばれ、200万以上のWebサイトにバナー画像や動画形式で配信できます。視覚的な訴求により、認知度の向上が期待できます。
ディスプレイ広告は、商品やブランドに触れたことのない「潜在層」も含めて広く配信されます。そのため、まずはブランドや会社名を知ってもらい、将来的な行動につなげることを目的に使われることが多いです。
2-3.ショッピング広告
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ショッピング広告は、Googleの検索結果画面などに表示される商品広告です。商品画像や価格などの商品情報が表示されるため、よりコンバージョンにつながりやすいのが特徴です。
2-4.アプリキャンペーン
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アプリキャンペーンは、スマートフォンのアプリインストールを促す目的で検索結果画面やGoogle Play(アプリストア)に掲載される広告です。広告をクリックすると、アプリのインストール画面に遷移する仕組みとなっています。
アプリキャンペーンの配信先は、以下の通りです。
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あらかじめ広告文や画像などを設定しておくことで、配信先に合わせて広告が自動生成されるので、効率良く運用が可能です。
2-5.YouTube広告
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YouTube広告は、動画本編の再生前後や途中に挿入される動画広告です。また、YouTube内の関連動画や検索結果画面、関連サイトなどにも配信できます。
動画広告は、文字や画像と比べて短時間で多くの情報を伝えられるのが最大のメリット。映像と音声、BGMなどを組み合わせて、商品やブランドの魅力を訴求できます。
3.Google 広告に必要な費用の計算方法
それぞれの費用相場についてお伝えしましたが、自社が出稿する場合の費用目安を知る計算方法をご紹介します。
3-1.目標クリック数・インプレッション数から計算
目標とするクリック数やインプレッション数がある場合は、それらの数字に基づいて費用を計算できます。
加えて必要になるのが、クリック単価(CPC)もしくはインプレッション単価(CPM)の目安です。リスティング広告のクリック単価の目安は、Google 広告のツール「キーワードプランナー」で調べられます。出稿予定のキーワードを入力して「推定平均クリック単価」を確認しましょう。
【例】
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3-2.目標CPAから計算
目標CPAから必要な予算を計算する方法もあります。CPA とは「Cost Per Action」の略で、顧客1人を獲得するためにかかる費用のことです。
目標とする獲得単価(CPA)と獲得人数から、以下のように費用を算出できます。
【例】
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目標CPAをいくらに設定すべきか分からない場合は、まずは少ない予算でリスティング広告を始めてみて、データを集めるとよいでしょう。実際の運用データに基づいてCPAを計算することで、現実的な目標CPAを判断できるようになります。
4.Google 広告の費用対効果を高めるポイント


Google 広告は、実際の運用データに基づいて改善を重ねることが大切です。広告の費用対効果を高めるポイントを4つご紹介します。
4-1.適切な広告手法と課金方式を選ぶ
前章で5種類の広告を紹介しましたが、どの広告が効果的かは状況によって異なります。
自社に最適な広告を選定するために、実際に数種類の広告をお試しとして少額で出稿してみて、効果検証することをおすすめします。
また、ディスプレイ広告のように課金方式が複数ある場合は、出稿目的で決めると良いでしょう。適切な広告手法と課金方式を選ぶことで、広告の費用対効果を向上につなげられます。
4-2.ユーザーに刺さる広告クリエイティブを意識する
自社のターゲットとなるユーザーがクリックしたくなる広告を作成しましょう。そのために、まずはユーザーやニーズを徹底的に理解するところから始めます。
リスティング広告であれば、最も視認性の高い見出しの冒頭に検索キーワードを入れる、説明文に売上や導入実績などの具体的な根拠を数字で示すと効果的です。
ディスプレイ広告や動画広告は商品やサービスの特徴を端的に伝え印象に残りやすいクリエイティブにしましょう。
4-3.広告全体の導線を整える
広告をクリックした後の導線を整えることも重要です。コンバージョンを目的とした広告であれば、広告をクリックしただけで離脱されてしまうと、費用対効果の低下を招きます。
思うような成果が得られない場合、広告そのものに問題があるとは限りません。リンク先のランディングページに問題があり、コンバージョンにつながらないこともあります。
離脱される理由として、例えば以下のことが考えられます。
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出稿する際、広告単体に注力するのではなく、ランディングページも含めた全体の最適化を図るよう、意識しましょう。
4-4.ターゲティングを最適化する
広告の配信対象を適切に絞り込むことも、費用対効果の向上に有効です。コンバージョンにつながりやすいユーザーだけに広告を表示させることで、無駄な配信を抑えます。
広告の種類によって内容は異なりますが、例えば以下の項目でターゲティングが行えます。
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ただし、配信対象を絞り込みすぎると、広告がほとんど表示されなくなる場合もあるため、注意が必要です。ターゲティングで迷う場合は、すべてのユーザーに配信してデータを集め、そこから配信対象を少しずつ絞り込んでいくとよいでしょう。
5.広告運用を代理店に依頼する場合の費用
Google 広告は、自社で運用する以外に代理店に運用を依頼する方法もあります。その場合、手数料の相場は広告予算の20%です。
100万円分の広告を出稿するには、手数料を含めると120万円が必要になります。広告費が増えるほど手数料も高くなるので、代理店への依頼をためらう場合もあるでしょう。
しかし、Google 広告は「データに基づいた継続的な改善を前提とした広告」です。適切に改善を行えば、費用対効果を高めていくことが可能な一方で、放っておくと成果が得られなくなってしまうことも。
運用工数をかけられない場合は、代理店への依頼を検討した方がよいでしょう。
6.まとめ
Google 広告を運用するにあたって、まずは3つの課金方式を理解しておくことが大切です。また、広告種類ごとの費用相場や見積もった費用感を参考に、広告運用を始めてみましょう。
Google 広告は、継続的な改善を前提とした広告です。運用工数を自社内で確保できない場合は、代理店に運用を依頼することも検討してみてください。