

Instagram広告の費用や予算は分かりにくいので、詳しく知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、Instagram広告(インスタ広告)の運用で発生する費用や課金方式、費用対効果を高める方法などについて詳しく解説します。
1.Instagram広告の課金方式と費用相場
Instagram広告の課金方式には、以下の3種類があります。
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なお、課金方式は、広告の配信目的によって以下のように異なります。
目的 | キャンペーン | 課金方式 |
認知 | ブランド認知度のアップ | CPM |
リーチ | CPM | |
検討 | トラフィック | CPM / CPC |
アプリインストール | CPM / CPC | |
動画再生数アップ | CPM / ThruPlay | |
リード獲得 | CPM | |
投稿へのエンゲージメント | CPM | |
メッセージ | CPM | |
コンバージョン | コンバージョン | CPM |
カタログ販売 | CPM / CPC | |
来店数の増加 | CPM |
各課金方式の違いを詳しく見ていきましょう。
1-1.CPC(Cost Per Click)
CPCとは: ユーザーが広告をクリックするごとに課金される方式。 |
クリックされない限り費用が発生しないため、資料請求や商品販売などのコンバージョンにつなげたいときに役立ちます。費用相場は1クリック40〜100円です。
1-2.CPM(Cost Per Mille)
CPMとは: 広告の1,000回表示あたりで課金される方式。インプレッション課金とも呼ばれる。 |
広告がクリックされなくても費用が発生するため、認知度向上などの目的で広告を配信したい場合に向いています。費用相場は商材のジャンルによっても異なりますが、500円〜1,000円前後です。
Instagram広告では、ほとんどの目的で課金方式にCPMが採用されていますが、これは、Instagramがビュースルーコンバージョンにつながりやすいためです。
ビュースルーコンバージョンとは: 広告を見たユーザーが広告をクリックせず、別の場所でコンバージョンするケースをビュースルーコンバージョンと呼ぶ。 |


上記例の場合、広告Aからコンバージョンは発生していませんが、広告Aの影響によって他の広告や検索結果からコンバージョンにつながっているため、広告Aのビュースルーコンバージョンが「1」となります。
【例】 「Instagram広告で目にした洋服を楽天市場で購入する」など |
Instagramのユーザーは基本的に「視覚」や「直感」で画像、動画を閲覧していることが多いため、広告のクリック率だけを重視しているとマーケテイング戦略の方向性を誤る恐れがあります。
商材や目的よっても異なるが、Instagram広告でもっとも重視すべきは「多くのユーザーに閲覧してもらうこと」。 |
なお、テキストが主体の検索広告では、ビュースルーコンバージョンがほとんど発生しません。
ディスプレイ広告であれば画像や動画も使えますが、ユーザーが情報を収集している合間に広告が表示されるため、クリックからコンバージョンに至るケースが多くなります。
1-3.ThruPlay
ThruPlayは、動画広告に適用される課金方式です。15秒以上の動画再生に対して課金されます。
なお、15秒未満の動画では、最後まで視聴された場合にのみ料金が発生します。動画再生回数を増やし、自社の認知度アップに効果を発揮するでしょう。
2.Instagram広告予算設定の目安


Instagram広告の最低出稿金額は「1ドル」です。
最低出稿金額は、「100円」と書いてあるサイトも多く見られますが、これは1ドルが100円の場合です。
例えば現在1ドル113円の場合、100円に設定すると費用が安すぎるとしてエラーになります。


なお、レートの反映には時差があります。実際に試したところ、現時点では120円から配信できるようになりました。最低出稿金額は、レートの状況によって異なるため、事前に確認をしてください。


ただし、数百円の費用で成果を出すのは難しいため、最低でも1日あたり1,000円以上の予算は確保したいところです。
3.Instagram広告の費用の決め方


Instagram広告の予算は、「1日の予算」と「通算予算」から選択できます。
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・1日の予算
1日あたりに消化したい平均金額のことです。各日の予算上限ではないので注意しましょう。
・通算予算
掲載期間全体で消化する予算の合計額です。平均額ではなく、掲載期間全体の予算上限となります。
キャンペーンや広告セットごとに予算を決めることも可能です。各広告セットに最適な予算が配分されるようにリアルタイムで予算比率が変わるため、広告運用当初はキャンペーンごとに予算を設定した方が管理しやすいでしょう。
運用に慣れてきたら、キャンペーン予算から広告セット単位での予算設定に移行してみてください。
3-1.Instagram広告の費用の支払い方法
費用の支払い方法は、以下の3種類から選択できます。
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なお、管理しているFacebookページをInstagramビジネスアカウントとリンクさせれば、Instagramのアプリから費用を支払うこともできます。
4.Instagram広告の出稿方法別の費用


Instagram広告は、自社で運用する以外にも、広告代理店やインフルエンサーに依頼して配信効果を高めることができます。
出稿方法別に、費用を詳しく見ていきましょう。
4-1.広告代理店への外注費用
Instagram広告の運用を代理店に依頼した場合の費用相場は、広告費の20%が目安となります。
【例】 10万円の広告運用を依頼したときの費用は「10万円×20%=2万円」 |
代理店によっては、初期費用やアカウント構築費用を最初に請求されることもあります。初期設定費用の相場は5万円前後です。
広告代理店によって料金設定が異なるため、事前に確認をしてください。
4-2.インフルエンサーに依頼する費用
Instagram広告の運用をインフルエンサーに依頼する場合の費用は、インフルエンサーのフォロワー数によって決まることが多いです。一般的なインフルエンサーであれば、フォロワー数×2〜3円前後が費用の相場です。
人気のインフルエンサーになると、フォロワー数×単価4〜6円が費用相場になります。
【例】 フォロワー10万人で単価2円のインフルエンサーに依頼した場合の費用は「10万人×2円=20万円」 |
5.Instagram広告の費用対効果を高める方法


Instagram広告の費用対効果を高める方法は、以下の3つです。
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5-1.キャンペーン予算の最適化を使う
キャンペーンの編集画面で設定できる「キャンペーン予算の最適化」を使うと、パフォーマンスの高い広告セットに優先して予算投下されるように自動調整可能です。


ただし、興味関心ターゲティングや類似ターゲティングなどでキャンペーンを分けると、予算の最適化が適切に機能しないので注意しましょう。
ターゲティング間での予算配分を明確に決めていない場合は、キャンペーンをひとつにまとめて成果の最大化を狙った方が効率的。 |
5-2.クリック率を上げる
クリック課金で広告を配信する場合は、クリック率を高めるとクリック単価を下げることができます。一般的なビジネスの場合は、0.8%~1.0%を目安にするといいでしょう。
BtoCのように対象となるユーザーが多い場合は、1.0%~1.5%前後を目安にしても問題ありません。ターゲットが限られる商材であれば、0.3%~0.5%を基準にしてみましょう。
5-3.広告の関連度を高める
Instagram広告の配信枠は限られているため、オークションで他社に勝たない限り広告は表示されません。オークションでは「入札価格」「推定アクション率」「品質」の3つを基準として勝敗が決められますが、併せて「広告の関連度」も重視されます。
広告の関連度に影響を与える指標は、次の3つです。
・品質ランキング
ユーザーの利便性を下げるような広告は、品質ランキングを悪化させます。広告画像内のテキストが多い広告や、情報を故意に隠してクリックを促す広告などは配信しないようにしましょう。
・エンゲージメント率ランキング
エンゲージメント率ランキングとは、広告に対するユーザーのアクションです。ユーザーからのクリックやいいね、コメントなどが少ないと、エンゲージメント率が下がる傾向にあります。
・コンバージョン率ランキング
コンバージョン率ランキングとは、最適化の目的やオーディエンスが同じ他の広告と比較した予想コンバージョン率です。コンバージョン率ランキングが低い場合は、コールトゥアクションやオーディエンスの変更・改善を検討してみましょう。
上記の3指標を確認する方法は、以下のとおりです。
1. 広告マネージャ管理画面の右上から [ 列 ] > [ 列をカスタマイズ ] をクリック


2. [ 広告関連度診断 ] の3つの指標にチェックを入れて [ 実行 ] をクリック


6.まとめ
今回の内容をまとめると、以下になります。
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課金形態の種類や費用の設定方法を確認して、Instagram広告の運用効率を高めましょう。