

リスティング広告で成果を出せれば、ビジネスの加速化につながります。そのため、多くの企業はリスティング広告の運用を代理店に依頼しています。
代理店にリスティング広告運用を依頼すれば、プロの視点から適切な予算管理のもとキーワードを出稿でき、費用対効果を意識した広告運用が可能です。
一方で、次のような悩みをお持ちの企業も見受けられます。
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そこで本記事では、リスティング広告の代理店を探している中小企業に向けて、選定ポイントやおすすめの会社6選をご紹介します。
なお、中規模リスティング広告会社に絞って解説をしますので、大手代理店への依頼に課題を抱えている場合にもぜひチェックしてみてください。
大手リスティング広告代理店を検討されている場合には、下記記事で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
1.中規模のリスティング広告会社がおすすめのケース


リスティング広告代理店には、小中規模から大規模まで、さまざまな会社が存在します。
本記事では、リスティング広告運用の中規模代理店に焦点を当て、どのような状況でおすすめなのか、詳しく解説します。
1-1.月額100~1,000万円の広告予算を投下できる場合
リスティング広告代理店への手数料相場は、月額広告費の20%が目安です。
【例】 月の広告費用が100万円の場合、20万円が代理店への手数料となる。 |
大手代理店は最低利用金額を設定しているところが多く、予算が限られている場合は依頼ができない可能性もあります。
なお、月額1,000万円を超える依頼を想定するケースでは、出稿に関する工数も増大し、施策も複雑化することから、大手代理店がおすすめ。 |
一方で、月額100〜1,000万円未満の依頼では、中規模代理店の対応範囲となります。
ただし、中規模代理店はその数も非常に多く、広告運用の実績や品質にも差がありますので、自社にマッチした代理店を選ぶためにも、3社ほど相見積もりをお願いすると良いでしょう。
また、以下を意識することで、自社に適したリスティング広告運用代理店を選定しやすい傾向があります。
【中規模代理店の見極め方】
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特に、訴求したいサービスや商品によっては、月額広告予算が1,000万円であっても、予算が不足し広告戦略の幅を広げなければならないケースも存在します。
このような背景を踏まえると、Google 広告やYahoo!広告のみに強みを見出している会社には不安を抱くことも多いので、SNS広告などにも幅広く対応しているか慎重に判断してください。
また、会社規模以上に実績が多い場合、案件を回すことで売り上げを確保するリスティング広告会社も存在します。このようなケースでは、1案件に十分なリソースをかけられないこともありますので、ご注意ください。
1-2.優秀な広告担当者をつけたい場合
同じ広告予算を投下するなら、優秀な担当者に広告運用をサポートしてもらいたいものです。実は、Web広告業界の傾向として1,000万円の広告予算が1つの分岐点となる傾向があります。
どういうことかと言うと、1,000万円未満の広告予算で大手代理店へ依頼する場合、エース級の担当者だと売り上げ規模と人件費が釣り合いません。結果として、経験が乏しい担当者がサポート役を担うケースがあります。
優秀な担当者は1,000万円以上の大規模案件にアサインされることが多い傾向。 |
一方、同じ広告予算でも中規模代理店に依頼する場合には、大手代理店ほど売り上げノルマが大きくないことから、優秀な担当者のサポートを受けやすいです。
つまり、同じ1,000万円の広告予算であっても、依頼する会社規模によって、担当者の品質が変わる。 |
ぜひ、大手代理店か中規模代理店かの判断に迷いが生じた際には、予算感と担当者とのバランスを考慮しましょう。
1-3.専任の広告担当者をつけてもらいたい場合
月額100〜1,000万円の広告予算を投下できるなら、中規模代理店がおすすめであるとお伝えしましたが、これにはもう1つ理由があります。それは、専任の広告担当者にサポートしてもらいやすい点です。
広告予算が100万円未満だと、そもそも専任担当者へのアサインが難しく、場合によっては別の代理店へ運用を委託するケースもある。 |
一定水準の予算を投下できないことで、専任をつけられない。もちろんすべてではありませんが、せっかく予算を投じても、専門的な支援が受けられなければ意味がありません。
このような観点から、専任の広告担当者をつけたい場合には、中規模代理店への依頼がおすすめです。(月額100〜1,000万円を投じる場合)
なお、実際に中規模代理店と契約する際には、契約書を隅々まで確認し、専任担当者の有無についても把握しておきましょう。
2.中小企業向け!中規模リスティング広告会社のおすすめ6選
ここからは、中小企業向けの中規模リスティング広告会社のおすすめを6選ご紹介します。
2-1.アルテナ株式会社


出典:アルテナ株式会社
【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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アルテナ株式会社は、リスティング/SNS広告の運用やデジタルマーケティングの支援を行っている会社です。
アルテナ株式会社の強みは、月額予算10~200万円前後のリスティング広告運用に特化している点です。
小額の広告予算からスタートし、その中で広告の費用対効果が高まった段階において、予算を増額するなど臨機応変に対応してもらえます。
また、1人の担当者が担当するクライアント数を10社未満と決めることで、1社にかけられる運用時間を約3.5時間/週確保しているのも特徴です。ヒアリングから運用まで同じ担当者が一気通貫で行うため、伴走形式でリスティング広告運用を支援してもらえるでしょう。
また、コンテンツマーケティングも支援してもらえるため、事業ステージに応じてWeb広告以外のマーケティング手法を提案可能です。
2-2.アナグラム株式会社


出典:アナグラム株式会社
【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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アナグラム株式会社は、リスティング広告やSNS広告運用のプロフェッショナル企業です。特徴の一つに、時間をかけてアカウントを構築する点が挙げられます。
クリック課金型のリスティング広告では「初めの1クリックですら無駄にしてはいけない」という思いから、戦略策定を徹底的に行うものです。これにより、リスティング広告の運用がスムーズになります。
プランは「アナグラムのアカウントで運用」または「自社アカウントで運用」の2種類です。アナグラムのアカウントで運用すれば、広告費を売り掛け(立替)してもらえます。
リスティング広告運用に強みを持つ業種は以下の通りです。
各種ECサイト / 住宅メーカー / 美容 / 金融 / 保険 / 士業系 / システム / アパレル / ブライダル / 製薬会社 / NPO、NGO / 広告代理店 |
2-3.株式会社キーワードマーケティング


【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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株式会社キーワードマーケティングは、運用型広告の黎明期から運用代行サービスを提供し続けている会社です。運用代行手数料の下限は10万円と、少額運用にも対応しています。
これまで約118の業種のアカウントを運用している実績があるため、さまざまなビジネスの知識に精通しています。また、成果を出し続けるために、担当者1人あたりの運用可能アカウント数の上限を10件としているのも特徴です。
定常的な運用はオペレーションチームに任せることで、LP(ランディングページ)や広告文の作成など重要業務に時間をさける体制を構築しています。
また、運用型広告のコンサルティングにも対応しているため、予算に限りがある場合には、インハウス運用の提案もしてもらえます。
2-4.ASUE(アスエ)株式会社


【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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ASUE株式会社は、広告運用担当者全員がGoogle 広告認定資格・Web解析士資格を保有しているプロフェッショナル集団です。教育体制に力を入れており、変化が目まぐるしいリスティング広告運用においても、適切な運用をしてもらえるでしょう。
運用満足度86%、3ヵ月以上継続率96%という数字からも実績が伺えます。プランは3つ用意されているため、自社ニーズに適したプランを選べるでしょう。
2-5.株式会社デジタリフト


出典:株式会社デジタリフト
【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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株式会社デジタリフトは、定められた手法に固執することなく、実態に即して柔軟に変化するアジャイル型広告運用を提供しています。広告の配信設計からレポート分析まで一貫して行うため、広告業務にかかる時間の削減が可能です。
また、リスティング広告の少額運用にも対応しています。少額運用サービスでは、AIやシステム連携を活用することで、低コストでのサービス提供が可能です。
その他、SEOコンサルティングやオウンドメディア支援などにも対応しているため、広告運用のみならず、さまざまなマーケティング施策を模索できます。
2-6.株式会社アドフレックス・コミュニケーションズ


【主なサービス内容】
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【リスティング広告運用料金】
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株式会社アドフレックス・コミュニケーションズでは、Googleの創業メンバーが開発した海外のAIソリューション「Optmyzr」を提供しています。
Optmyzrとは: 85ヵ国8万社以上が導入するリスティング広告自動化、最適化ツール。 |
Optmyzrを使えば、パフォーマンスの高い広告テキストの自動抽出や入札の最適化などを行えます。
アドフレックスでは、リスティング広告運用の豊富な知見を活かし、Optmyzrとかけ合わせることで、データドリブンで広告効果を最大化していきます。
3.失敗しない!中規模リスティング広告会社の選び方


広告代理店によって、その後のビジネスは左右されると言っても過言ではありません。ここからは、失敗しない中規模リスティング広告会社を選ぶポイントを解説します。
3-1.自社ビジネスへの理解度
リスティング広告の目的は、ターゲットに広告をクリックしてもらい、購入や問い合わせなどのコンバージョンにつなげることです。
この目的を達成するためには、広告運用担当者が自社ビジネスおよび顧客について深く理解していることが必要。 |
広告会社を選定する際は、担当者が自社ビジネスを理解しているか、もしくは理解するのに十分な時間とリソースをかけられるかを見極めましょう。
自社ビジネスへの理解が不足している状況では、最適なキーワード選定、予算配分に悪影響を与えかねませんので、注意が必要です。
3-2.担当者が抱えるクライアント数
中規模のリスティング広告運用会社では、担当者1人で多くのクライアントを抱えていることは珍しくありません。極端な例ですが、担当者が100社のリスティング広告運用を代行している場合、自社広告の運用にかけられる時間や労力は少なくなるでしょう。
時間 / 労力とリスティング広告の成果は比例しませんが、丁寧に細かく運用した方が成果につながりやすいです。
担当者が抱えるクライアント数を確認し、自社広告の運用に十分な時間と労力を割いてもらえるのか検討しましょう。 |
代理店によっては、担当者1人につき対応するクライアントは10社までと上限を設定し、専任担当者とのやりとりを重視する会社もあります。自社の貴重な予算を投下するわけですから、充実したサポートが魅力のリスティング広告会社を選んでみてください。
3-3.認定パートナーから選ぶ
広告の運用会社選びで失敗を避けたいなら、Yahoo! / Googleの認定パートナーから選ぶといいでしょう。
パートナー認定を受けるためには、所定の審査を通過しなければいけません。Yahoo!やGoogleが選んだということで、一定の水準を満たしていると言えます。


認定パートナーのオフィシャルサイトには、上記画像が掲載されています。信頼性を確保する意味でも、認定パートナーの有無をご確認ください。
3-4.情報共有の頻度
中規模リスティング広告会社の場合、売り上げを確保するために、1人の担当者が多くのクライアントを抱えているケースは珍しくありません。そのため、日次報告や定例会は少ない傾向にあります。
しかし、リスティング広告で成果を出すためには、企業と代理店の密なコミュニケーションが欠かせません。
互いに情報共有し、分析と改善を繰り返すことで、リスティング広告の精度は高まる。 |
また、リスティング広告運用で蓄積した情報は、営業やマーケティング、製品開発などのあらゆる施策に活かせます。契約前には、コミュニケーションの方法や情報共有の頻度を確認しましょう。
3-5.サービス内容
広告代理店によってサービス内容は異なります。
【例】
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一般的に、サービスの豊富さと料金は比例します。「代理店側で対応してもらえると思っていた」というようなトラブルを防ぐためにも、事前に料金とサービス内容は確認しておきましょう。
3-6.オウンドメディア
大規模なリスティング広告会社とは異なり、中規模のリスティング広告会社は積極的にマーケティングをして、クライアントを獲得しなければいけません。リスティング広告会社の定番のマーケティング施策が、オウンドメディア運用です。
傾向的にですが、オウンドメディアが魅力的なリスティング広告会社は、質の高いサービスを提供しています。
オウンドメディアの記事の分かりやすさ、代表や従業員のSNSなども確認してみるのがおすすめ。 |
また、キーワード選定という観点からオウンドメディアとリスティング広告は親和性が高く、オウンドメディアで良質な価値提供ができていると、広告運用にもノウハウが蓄積します。
このように、オウンドメディアでどの程度価値提供ができているか、セッション数、ページビューはどの程度かを判断してみるのも、リスティング広告会社を選ぶポイントです。
4.まとめ
中規模のリスティング広告代理店に運用を依頼するメリットは、以下の通りです。
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一方で、担当者によって能力にばらつきがある、担当者が多くのクライアントを抱えているなどの懸念もあります。
自社に最適なリスティング広告代理店を見つけるためにも、まずは複数の候補をピックアップし、実際にヒアリングや無料相談に申し込みましょう。
最終的には、担当者との相性が重要です。ビジネスを軌道に乗せるためにも、十分に検討を重ねたうえで、依頼する広告代理店を選んでみてください。