【広告主向け】RFPの書き方|コンペで“成果が出る”提案を引き出すには?
広告代理店コンペで成果を出すために、最も重要なのは「良い提案を引き出すこと」。
そして、その提案の質を左右するのが、RFP(提案依頼書)です。
「なんとなくRFPを作ってみたけど、どの代理店も似たような提案ばかり…」
「社内で目的がまとまらず、RFPに何を書けばいいか分からない…」
そんな悩みを抱える広告主は少なくありません。曖昧なRFPでは、代理店も曖昧な提案しかできません。結果として、選定が難航し、成果につながらないコンペになってしまうのです。
本記事では、広告主視点×代理店経験者の知見を掛け合わせ、「成果につながるRFP」の整理・構成・書き方を徹底解説します。
実務でそのまま使えるExcelテンプレートもダウンロード可能ですので、ぜひご活用ください。
RFPの書き方から相談しませんか?
ストリートでは、RFP作成支援・コンペ設計のご相談も承っています。 「何を書けばいいか分からない」「社内調整が難しい」など、どんな段階でもお気軽にご相談ください。
目次
本記事で得られること
- RFPの整理・構成・書き方
- 実務でそのまま使えるテンプレート
※本記事はオリエンテーションMTGにて広告代理店から口頭でヒアリングされるような項目も含む、完全版となります。本記事で全体像をとらえ、アレンジする方法をお勧めします。
※本記事は「社内合意形成が済んでいる前提」で進めます。
※コンペの全体像は「【広告主向け】ウェブ広告代理店コンペ完全ガイド|提案依頼書の書き方から選定まで(テンプレート付き)」をご覧ください。
1. RFPとは?
RFP(Request for Proposal/提案依頼書)
広告主が代理店に対して「このような課題・目的があり、こうした提案を求めています」(条件・背景・目的・制約)と伝えるための公式な依頼文書です。
主にコンペ形式で代理店を選定する際に使用され、提案の方向性を揃えるための共通の土台となります。
RFPの役割
- 目的・課題の明確化
- 提案の比較・選定をしやすくする
- 社内外の合意形成をスムーズにする
広告主が何を達成したいのか(例:売上拡大、認知向上、CV数の最大化、CPAの改善など)を整理し、代理店に正しく伝えることで、的確な提案を引き出す。
フォーマットや評価基準を統一することで、複数代理店の提案を公平かつ効率的に比較・選定できる。
社内の関係者との意思統一や、代理店との認識合わせがしやすくなり、プロジェクトの進行が円滑になる。
2. RFPの全体構成と必要項目
まずは全体像を整理しましょう。
RFPに記載すべきなのはこの10項目。
※この一覧は、記事内でダウンロード可能なExcelテンプレートと連動しています。
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 1.目的・背景 | なぜこの施策を行うのか/解決したい課題 |
| 2.目標・KPI | 売上、CV数、CPAなどの成果指標 |
| 3.商品情報・外部環境 | 商品概要、市場環境、競合、現状の利用者・企業 |
| 4.ターゲット | ペルソナ、セグメント、ターゲティング条件 |
| 5.予算・期間 | 総額、内訳、実施期間 |
| 6.スケジュール | 提案締切、選定時期、運用開始日など |
| 7.提出形式・要件 | 提案書の形式、提出方法、求める情報 |
| 8.運用体制・媒体 | 実施媒体、計測環境、アカウント所有者 |
| 9.直近の実績共有 | これまでの施策 |
| 10.競合状況 | 他社の施策、差別化ポイント |
3. 各項目の詳細と書き方
RFPに記載すべき項目は、ただ並べるだけでは不十分です。「どう書くか」によって、代理店が読み取りやすく、提案しやすくなるかどうかが決まります。
ここでは、各項目について「記載のポイント」「よくある失敗と改善例」「実務で使える表現例」を交えながら、広告主視点+代理店視点で解説していきます。
3-1. 目的・背景
記載のポイント
- なぜこの施策を行うのかを明確にする
- 社内での背景や課題、事業の方向性などを簡潔に共有
- 「全体予算構造(例:CMとのバランス)」も記載(代理店が施策の位置づけを理解しやすくなる)
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 認知を広げたい | 20代女性層の認知率をXX%→XX%に引き上げたい |
| 成果を出したい | 新商品の初月CV目標:1,000件(CPA¥X,XXX以内) |
| なんとなく広告を出したい | CMとの連動施策として、Web広告で獲得効率を最大化したい |
例
【目的】
新商品「〇〇」の認知拡大と初期獲得を目的としたWeb広告施策。
TV CMとの連動により、20代女性層(18〜29歳)へのブランド浸透を図る。【背景】
既存商品「〇〇」は50代男性層(50〜59歳)での認知率は高い(例:認知率XX%)が、若年層(10〜29歳)への浸透が課題
20XX年X月に新商品発売予定。CMはX月上旬〜中旬に放映予定(予算:CM XXX万円/Web X,XXX万円)
Web広告はCMと連動し、獲得効率(CPA:XX)とブランド認知(認知率:XX%)の両立を目指す
3-2. 目標・KPI
記載のポイント
- 成果を測るための数値目標を明確に記載する
- 売上、CV数、CPA、ROASなど、代理店がプラン設計しやすい指標を選定
- レンジでの目標提示(例:CPA¥30,000〜¥35,000)も有効
- 達成時期の目安も記載すると、運用設計がしやすくなる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 成果を見ながら調整 | 初月CPA¥XX,XXX以内、3ヶ月後に¥XX,XXXを目指す |
| できるだけ売上を伸ばしたい | 月間CV目標:1,000件、ROAS目標:XXX%以上 |
| なんとなく認知を広げたい | ブランド指名検索数を前年比120%に引き上げたい |
例
【KPI】
・初月CPA目標:¥X,XXX以内
・3ヶ月後CPA目標:¥X,XXX
・月間CV目標:1,000件
・ROAS目標:XXX%以上(獲得施策に限る)
・ブランド指名検索数:前年比XXX%
補足
- KPIは施策の評価軸になるため、代理店が「どこを目指すべきか」を明確にできる
- 数値が曖昧だと、提案内容も曖昧になり、比較・選定が困難になる
- Excelテンプレートでは「目標」欄に記載。期間とセットで記載することで、より実務的な指示になる
3-3. 商品情報・外部環境(STP・3C)
記載のポイント
- 商品の特徴だけでなく、「誰に何をどう届けるか」まで明記することで、訴求軸が明確になる
- STP分析(セグメント・ターゲット・ポジショニング)を活用すると、広告施策の方向性が整理しやすい
- 外部環境分析(3C:Customer・Competitor・Company)を加えることで、競合との差別化ポイントが見えやすくなる
| NG例 | |
|---|---|
| 商品の特徴:時短・簡単 | セグメント:働く20代女性/ポジショニング:サロン品質を自宅で再現 |
| 競合が多い | A社:価格訴求、B社:デザイン訴求/自社:機能性+デザインの両立 |
| 顧客ニーズが不明 | 顧客:朝の時間を短縮したい層/競合:価格重視/自社:時短×高品質 |
例(STP+3C)
【商品概要】
商品名:〇〇
特徴:時短・簡単・プロ仕上げ/サロン品質を自宅で再現可能【STP分析】
セグメント:20代後半〜30代前半の働く女性
ターゲット:朝の時間を短縮したい層
ポジショニング:サロン品質を自宅で再現できる時短アイテム【3C分析】
Customer(市場):時短ニーズが高まる働く女性層
Competitor(競合):A社(価格訴求)、B社(デザイン訴求)
Company(自社):機能性+デザインの両立が強み。CM連動でブランド認知を強化予定
補足
- 商品情報は「特徴」だけでなく、「誰にどう響くか」まで記載することで、代理店が訴求軸を設計しやすくなる
- STP・3C分析は、Excelテンプレートの「商品・商材情報」「既存顧客層」「現状課題」などと連動させると、提案の精度が格段に向上する
- 補足資料として、ブランドガイドラインや過去施策の分析資料を添付するのも有効
3-4. ターゲット
記載のポイント
- 年齢・性別だけでなく、価値観・行動・悩み・ライフスタイルなどを軸にしたセグメント設計が重要
- ペルソナを設定する場合は、**広告施策に影響する要素(課題・ニーズ・行動)**を明確に
- 「誰に届けたいか」が曖昧だと、訴求軸やクリエイティブの方向性がブレやすくなる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 若年層 | 自分らしさを追求する25〜29歳女性(顧客層③) |
| 30〜50代男性 | 薄毛・白髪に悩み、自己ケアに関心のある層 |
| アニメ好き | アニメを通じて自己表現したい20〜30代のSNSアクティブ層 |
※年代や性別だけでは、「なぜその人に届けたいのか」が伝わりません。行動・価値観・悩みなどの心理的セグメントを加えることで、提案の精度が格段に上がります。
例
【ターゲット】
顧客層①:30〜50代男性、薄毛などの悩みを持ち、自己ケアに関心のある層
顧客層②:35〜39歳、清潔感の悩みを自己解決したいと考えるビジネスパーソン
顧客層③:25〜29歳、自分らしさを追求し、SNSでの自己表現に積極的な層
補足
- 複数のターゲット層が存在する場合は、優先順位や訴求軸の違いも明記すると親切
- Excelテンプレートでは「既存顧客層」や「商品・商材情報」欄に記載。STP分析と連動させると、より説得力のあるRFPになる
3-5. 予算・期間
記載のポイント
- 総額・内訳・実施期間をセットで記載することで、代理店が現実的なプランを設計しやすくなる
- ウェブ広告の比率や、他施策(CM・OOHなど)との関係性も明記すると、施策全体の位置づけが伝わる
- レンジでの予算提示(例:最大XX円、獲得向けX,XXXX万円)も有効。提案の幅を持たせることができる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 予算は未定。提案を見て判断 | 総予算:最大XXXX円(認知施策含む)/獲得向け予算:X,XXX万円 |
| 期間は特に決まっていない | 実施期間:XXXX年X月〜XX月(CM放映期間と連動) |
| フィーは後ほど相談 | フィー:XX%(パートナーXX%、ハウスエージェンシーX%) |
※予算が曖昧だと、代理店は「どこまで提案してよいか」が分からず、提案の粒度がバラつく原因になります。
目安でもよいので、上限・下限・内訳・期間を記載することが重要です。
例
【予算・期間】
・総予算:最大XXXX円(認知施策含む)
・獲得向け予算:X,XXX万円
・実施期間:XXXX年X月X日〜XX月XX日
・フィー:XX%(パートナーXX%、ハウスエージェンシーXX%)
・CM放映期間:X月上旬〜中旬(Web広告は連動施策として実施)
補足
- Excelテンプレートでは「ご予算」「出稿状況(実績)」「提案要件」欄に記載
- 「各月ごとの予算案」「実施媒体」「計測環境」などと連動させることで、提案の現実性と比較性が向上
- 予算のレンジを提示することで、代理店は複数パターンの提案を用意しやすくなる(例:ベース案/拡張案)
3-6. スケジュール
記載のポイント
- 提案締切、プレゼン日、運用開始日など、代理店が逆算できるスケジュールを明記する
- 商品発売日やキャンペーン時期との連動がある場合は、施策のタイミング設計に直結するため必ず記載
- スケジュールが曖昧だと、代理店は提案内容の粒度や体制構築のタイミングを判断しづらくなる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| スケジュールは未定 | 提案締切:X月XX日(X)/プレゼン:X月X日(金)@本社/運用開始:X月X日(X) |
| 商品発売はそのうち | 商品発売予定:X月「〇〇」X月「〇〇」 |
| 提案日程は柔軟に | ご提案候補日をX月XX日までにご連絡ください。プレゼンはX月下旬を予定しています。 |
例
【スケジュール】
・提案締切:XXXX年X月XX日(X)
・プレゼン:XXXX年X月XX日(X)@本社
・運用開始:XXXX年X月X日(月)
・商品発売予定:XXXX年X月「〇〇」、XXXX年X月「△△」
・CM放映期間:XXXX年X月上旬〜中旬(Web広告は連動施策として実施)
補足
- Excelテンプレートでは「提案日程」「最終決定時期」「稼働開始時期」などに記載
- 「申送り事項」欄に、資料提出期限やNDA締結のお願いなどを記載すると、代理店側の準備がスムーズになる
- スケジュールは、施策の成否を左右する要素。代理店が体制構築・制作・運用準備を行うための「設計図」として機能する
3-7. 提出形式・提案要件
記載のポイント
- 提案書の形式(PDF/Word/PowerPoint)やページ数の目安を明記することで、代理店側の準備がスムーズになる
- 提案時に求める情報(広告案/課題解決案/メディアプラン/体制図/見積書など)を具体的に記載
- 分析ツールの使用可否や制作体制の希望など、提案の前提条件も共有しておくと、提案の精度が高まる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 形式は自由。とりあえず提案ください | 提案書:PDF形式(10〜20ページ程度)、体制図・経歴は別紙添付 |
| 提案内容はお任せします | 広告案/課題解決案/メディアプラン/運用体制/手数料/レポーティングを含めてください |
| 制作体制は特に気にしません | 制作体制(社内/外部委託)、制作費のコスト感も記載してください |
例
【提出形式】
・提案書:PDF形式(10〜20ページ程度)
・チーム体制図・担当者経歴:別紙添付
・見積書:媒体費・手数料・制作費を明記【提案時に求める情報】
・広告プロモーション案
・課題解決に向けた具体案
・配信シミュレーション(メディアプラン)
・運用体制(担当者・レポート頻度)
・手数料(運用費用)
・レポーティング体制
・使用可能な分析ツール(DSインサイト、GA、アドエビスなど)
・AI導入状況・独自ツールの開発状況
・制作体制(社内/外部委託)、制作費のコスト感
・インフルエンサータイアップの対応可否(認知領域)
補足
- Excelテンプレートでは「提案要件(1〜7)」欄に記載
- 「申送り事項」欄に、来社依頼・資料提出期限・NDA締結のお願いなどを記載すると、より実務的な指示になる
- 提案形式を統一することで、比較・評価がしやすくなり、選定の効率が向上する
3-8. 運用体制・媒体・計測環境
記載のポイント
- 実施予定の媒体(Google、Yahoo、Metaなど)を明記することで、代理店がメディアプランを設計しやすくなる
- 計測環境(GA4、アドエビス、DSインサイトなど)を共有することで、レポート設計や分析体制の提案が可能に
- アカウントの所有者や運用体制(社内/代理店)、レポート頻度、MTG体制など、運用フェーズの期待値を事前に共有することが重要
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 媒体はお任せします | 現在実施中:Google、Yahoo、Meta、LINE、Criteo(継続予定) |
| 計測環境は特に指定なし | GA4/アドエビスを使用。DSインサイトも導入済み |
| 運用体制は未定 | 週1回チャットレポート、隔週MTG、ダッシュボード共有を希望。アカウントは広告主所有 |
例
【運用体制・媒体・計測環境】
・実施媒体:Google、Yahoo、Meta、LINE、Criteo(継続予定)
・計測環境:Google Analytics(GA4)、アドエビス、DSインサイト
・広告アカウントの所有者:広告主(弊社)
・運用体制:週1回チャットレポート、隔週MTG、ダッシュボード共有あり
・制作体制:社内制作+一部外部委託(制作費は別途見積)
・インフルエンサー施策:認知領域のみ対応可
補足
- Excelテンプレートでは「出稿状況(実績)」「計測環境」「広告アカウントの所有者」「提案要件」欄に記載
- 運用体制の期待値を事前に共有することで、代理店は体制構築やリソース配分を最適化できる
- 制作体制や分析ツールの可否も、提案の方向性に大きく影響するため、明記が推奨される
3-9. 直近の実績共有
記載のポイント
- これまでの広告施策や代理店での実績を共有することで、重複提案や失敗の再発を防止できる
- 成果・課題・改善点を簡潔に記載することで、代理店が文脈を理解しやすくなる
- 過去に使用した媒体やクリエイティブの傾向も共有すると、提案の方向性が定まりやすい
※直近の(3か月分~長いと1年分)の広告配信レポートは原則頂く
例
【過去の取り組み】
・2024年春:「〇〇キャンペーン」実施。CV数1,200件達成(目標1,000件)CV数は目標達成したが、CPAが高騰(¥XX,XXX)
・使用媒体:Google、Meta、LINE。Meta広告が特に効果的だった
・課題:レポート頻度が月1回と少なく、社内報告に支障。今回は週1回のレポートを希望
・前回代理店:A社(2023年〜2024年)。契約終了理由:体制変更による対応力低下
補足
- Excelテンプレートでは「過去施策」「出稿状況」「課題・改善点」欄に記載
- 過去の成果だけでなく、課題や改善希望も記載することで、代理店が提案の方向性を調整しやすくなる
- 代理店との関係性(契約期間・終了理由など)も共有すると、信頼性のある提案が集まりやすくなる
3-10. 競合状況
記載のポイント
- 同業他社の施策やポジショニングを共有することで、差別化された提案を引き出しやすくなる
- 競合の広告出稿状況や訴求軸を把握している場合は、簡潔に記載
- 自社の強み・弱みと照らし合わせることで、代理店が「勝ち筋」を見つけやすくなる
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 競合は特に意識していない | A社は価格訴求、B社はデザイン訴求。自社は機能性+デザインの両立を強みとする |
| 他社の広告は見ていない | B社はYouTube広告を活用し、20代女性層への認知を獲得。自社はMeta中心で差別化を図る |
| 競合が多すぎて参考にならない | 主要競合:A社・B社。A社はTVCM中心、B社はSNS施策中心。自社はWeb広告で獲得効率を重視 |
例
【競合状況】
・主要競合:A社(価格訴求)、B社(デザイン訴求)
・A社はTVCM中心、B社はYouTube・Instagram広告を活用
・自社は「機能性+デザインの両立」を強みとし、Meta広告を中心に展開予定
・競合の認知率:A社 45%、B社 38%(自社は30%)→ 今回の施策で35%以上を目指す
補足
- Excelテンプレートでは「競合状況」「ポジショニング」「現状課題」欄に記載
- 競合の施策を把握している場合は、出稿媒体・訴求軸・成果指標などを簡潔に記載すると、代理店が提案の差別化を図りやすくなる
- 自社の立ち位置(ポジショニング)を明確にすることで、広告戦略全体の設計がしやすくなる
4. 書き方・伝え方の工夫
RFPは「何を書くか」だけでなく、「どう書くか・どう伝えるか」によって、提案の質が大きく変わります。
ここでは、構造化・具体化・補足の工夫を通じて、代理店が読みやすく、提案しやすくなるRFPの作り方を紹介します。
書き方のポイント
1. 具体性を持たせる
抽象的な表現は避け、数値や事例を交えて記載することで、提案の精度が高まります。
| NG例 | OK例 |
|---|---|
| 成果を見ながら調整 | 初月CPA¥X,XXX以内、3ヶ月後に¥X,XXXを目指す |
| 認知を広げたい | 20代女性層の認知率をXX%→XX%に引き上げたい |
2. 背景を共有する
「なぜこの施策を行うのか」「過去の経緯や課題は何か」を記載することで、代理店が文脈を理解しやすくなります。
| NG例 | OK例 |
|---|---|
| 新商品の広告を出したい | 商品〇〇は20代顧客の獲得に苦戦しており、認知向上が急務 |
3. 制約条件を明記する
NG媒体、ブランドガイドライン、社内体制など、提案の自由度と制限を明確にすることで、無駄な提案を防げます。
| NG例 | OK例 |
|---|---|
| 特になし | インフルエンサー施策は認知領域のみ対応可能。Meta広告アカウントは開示予定。 |
フォーマットの工夫
- 1. 編集可能な形式で送付
Word形式:代理店側で補足・引用しやすい
PDF形式:確定版として使用
PowerPoint形式:視認性が高く、プレゼンにも活用しやすい
- 2. 表形式で整理
目的・KPI・予算・スケジュールなどを表でまとめると、読みやすく比較しやすい。
- 3. 補足資料の活用
詳細なターゲット分析やブランドガイドラインは、別紙で添付すると親切。
Excelテンプレートと連動させることで、実務での活用度が高まります。
伝え方の工夫
- 1. 初回面談時に口頭で補足
RFPに書ききれなかった背景や意図を直接伝えることで、誤解を防げる。
- 2. メールで補足資料を添付
ブランドガイドライン、過去施策資料、社内用語の解説などを別紙で共有。
- 3. 社内用語は避ける
代理店が理解しやすい言葉で記載することで、提案のズレを防ぐ。
事例から見る工夫ポイント
| 工夫ポイント | 内容 |
|---|---|
| 運用体制の明記 | 週1回のチャットレポート、隔週MTG、ダッシュボード化など |
| チーム体制・担当者経歴の開示依頼 | 提案者のスキルや経験を把握し、信頼性のある選定が可能に |
| インフルエンサー施策の対応可否 | 認知領域での施策に関する対応範囲を明示することで、提案の幅を調整できる |
5. 書いた後の最終チェックリスト
このチェックリストは、Excelテンプレートの記入時にも活用可能です。
RFPの完成度を高めるために、提出前の最終確認ステップとしてぜひご活用ください。
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 目的 | ゴールが具体的か?誰に何を届けたいか明記されているか? |
| KPI | 数値目標があるか?達成時期の目安はあるか? |
| ターゲット | ペルソナや悩み・価値観まで記載されているか? |
| 予算 | 媒体別・施策別の予算感があるか? |
| スケジュール | 提案締切・運用開始日が明記されているか? |
| 提出形式 | 提案書の形式・ページ数・添付資料の指定があるか? |
| 制約条件 | NG媒体、ブランドルール、社内体制などが明記されているか? |
6.ダウンロード資料:RFPテンプレート(Excel)
▼ファイルのダウンロードはこちら
自由にアレンジしてお使いください。
7. まとめ
広告代理店コンペで成果を出すためには、RFPの質がすべてを左右します。
目的・KPI・ターゲット・予算・スケジュールなどの項目を、具体的かつ構造的に整理することが、良い提案を引き出す第一歩です。
また、書き方・伝え方の工夫や、失敗を防ぐチェックリストを活用することで、提案の精度と比較のしやすさが格段に向上します。
この記事で紹介したポイント
- RFPは「提案の設計図」。目的・課題・期待値を明確に伝える
- 成果に直結する項目(目的/KPI/ターゲット/予算/スケジュール)を具体的に記載
- 書き方の工夫で提案の質が変わる(背景・制約・フォーマット)
- 伝え方の工夫で認識のズレを防ぐ(提出形式・補足説明)
- よくある失敗を避け、改善ポイントを押さえる
最後に:RFPは提案の質を大きく左右する
RFPは単なる依頼書ではなく、広告施策の成否を左右する「設計図」です。
書き方ひとつで、コンペの結果も、広告の成果も、大きく変わります。
本記事で紹介した構成・書き方・伝え方をもとに、自社の目的や課題を正しく伝えるRFPを作成すれば、代理店からの提案の質は確実に向上します。
「何をどう書けばいいか」が明確になれば、社内調整もスムーズになり、選定の判断軸もブレません。
そして何より、広告主としての意図が伝わることで、代理店との信頼関係も築きやすくなります。
RFPの書き方から相談しませんか?
ストリートでは、RFP作成支援・コンペ設計のご相談も承っています。 「何を書けばいいか分からない」「社内調整が難しい」など、どんな段階でもお気軽にご相談ください。
ストリート編集部
株式会社ストリート公式アカウントです。
株式会社ストリート公式アカウントです。