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2020年7月10日

閲覧履歴に基づくレコメンド戦略で予約プロセスをパーソナライズ～ホテル予約サイト「HRS」の事例～

AI 事例

この記事は3分で読むことができます

グローバルで展開するホテル予約サービス企業「HRS（ホテル・リザベーション・サービス）」は、ヨーロッパでもトップ3に入るホテル予約サイトとして、個人の旅行者とビジネス出張者にマッチしたホテルを提供しています。
1972年の創業以来、HRSは法人向けに出張時のホテル予約を簡単に行える予約サービスを提供してきたHRSは、世界で40,000 社を超える法人顧客から信頼を集め、コスト削減と満足度向上を実現しています。

しかし、出張者にとってホテルの選択肢が限られていることを知ったHRSは、ユーザーごとの目的やニーズにより適切に沿うため、「Dynamic Yield（ダイナミックイールド）」を活用して予約プロセスをパーソナライズ。
サイトTOPページで新たなレコメンデーション戦略を行ったことで、各ファネルのユーザーにマッチした商品リストの最適化に成功し、顧客単価を大幅に向上させました。

企業のコメント

“HRSではユーザーにとって負荷となる、出張における煩雑なタスクを少しでも減らすことを主な目標に掲げています。Dynamic Yieldとの連携で、予約プロセスをスムーズ化させたことで、よりそれぞれのニーズや嗜好に最も適した宿泊施設を提供できるようになりました。特に、顧客ロイヤルティに与える影響は想像を超えるものでした。”

HRS Eコマース＆カスタマーエクスペリエンス担当 Ulrike Thunack

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施策

出張者の場合、通常の旅行者とは異なる意思決定プロセスを辿ります。ビジネスが目的となるため、ほとんど下調べをせず、ホテルとの親和性や嗜好ベースで予約されることが多い傾向にあります。
HRSは出張者にターゲットを絞り、UXの最適化を目指した結果、ユーザーあたりの収益が2.5%増加＆顧客単価を大幅に向上させました。

では、具体的な施策内容をご紹介します。

１．閲覧履歴ベースのレコメンドで予約完了を促進

HRSは意思決定プロセスの初期段階に訴求する目的で、ホテル詳細ページまで到達したものの、予約完了まで至らなかったユーザーをターゲットに施策を展開しました。
正確な旅行日や目的地が不明な場合でも、閲覧履歴をベースにしたレコメンドでターゲットユーザーあたりの収益が2.5%向上、インプレッション（表示回数）も大幅に増加しました。

２．離脱ユーザー向けに、2週間以内に閲覧したホテルをレコメンド

過去2週間以内に予約行動を見せたものの、途中で離脱したユーザーに向け、閲覧履歴をベースにしたレコメンドをTOPページに表示することで、予約完了を働きかけました。

レコメンドをしないグループと比較すると、閲覧履歴など、興味を示した形跡のあるホテルを表示した方が顧客単価が大幅に増加しました。さらに、より細かな分析を行ったところ、ログイン中のユーザーにとって、この戦略が特にうまく機能していることが分かりました。
これは、HRSにとって長期的に活用できる貴重な発見でした。