コラム

ユーザビリティの基本 | UI/UXとの違いや改善方法を解説

基礎知識
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ユーザビリティとは、「有効性」や「使いやすさ」をあらわす単語です。Webサイト運営で集客ができていながらも、離脱率が高かったりコンバージョン率が低かったりする原因は、ユーザビリティにある可能性があります。

ユーザビリティが低いサイトでは、ユーザーは必要な情報や商品にスムーズにたどり着けないため、コンテンツや製品が良くとも途中で離脱してしまいます。本記事では、コンバージョンにつながるサイト構築ができるように、ユーザビリティの基本やUI/UXとの違い、改善方法を解説します。

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1.ユーザビリティとは

ユーザビリティとは、ユーズ(Use)とアビリティ(Ability)の造語で、「有効性」や「使いやすさ」などと訳されます。複雑な概念ですが、以下ではISO(国際標準化機構)とユーザビリティ研究の第一人者ヤコブ・ニールセン博士のユーザビリティの定義を解説します。

1-1.ISOの定義

ISOはユーザビリティを次のように定義しています。

ユーザビリティ (usability)とは:
特定の利用状況において、特定のユーザーによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザーの満足度の度合い。

定義の詳細は以下の通りです。

  • 有効さ (effectiveness):ユーザーが指定された目標を達成する上での正確さ及び完全性。
  • 効率 (efficiency):ユーザーが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源。
  • 満足度 (satisfaction):製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度。
  • 利用状況 (context of use):ユーザー、仕事、装置(ハードウェア、ソフトウェア及び資材)、並びに製品が使用される物理的及び社会的環境。

引用:日本規格協会グループ

この定義で注目したいのが、「特定の利用状況」と「特定のユーザー」としている点です。ユーザビリティでは、万人が使いやすい設計を目指すのではなく、製品やサービスのペルソナに対して有効なものを目指すと言えます。

つまり、Webサービスやアプリのユーザビリティを考える際は、まずはペルソナや利用状況を明確にしておく必要があります。優れたユーザビリティを設計すれば、ユーザーはスムーズにサービスを利用でき、顧客体験やコンバージョンの向上へつながるのです。

1-2.ヤコブ・ニールセン博士の定義

ユーザビリティの第一人者ヤコブ・ニールセン博士は、著書「ユーザビリティエンジニアリング原論」の中で、ユーザビリティは以下5つの要素から構成されていると述べています。

  1. 学習しやすさ:ユーザーが簡単に学べる設計
  2. 効率性:ユーザーが生産性を上げられるように効率的に使用できる設計
  3. 記憶しやすさ:覚えやすい操作
  4. エラー発生率:致命的なエラーを防ぐ。ユーザーがエラーを起こしにくくする
  5. 主観的満足度:ユーザーが楽しく利用できるようにする

ヤコブ・ニールセン博士とISOの定義に共通している点は、ユーザーが簡単に操作できるように設計し、顧客体験を高めるのがユーザビリティとしていることです。

ユーザビリティの指標は、製品やペルソナによって異なります。そのため、ユーザーについての理解を深め、ユーザーが考えることなく必要な情報や製品にたどり着けるサイト設計が必要となります。

2.Webにおいてユーザビリティが重要視される背景

ユーザビリティとは、ユーザーが特定の目標をスムーズに達成できるように設計することでした。ユーザビリティに優れたWebサイトやECサイトであれば、ユーザーが円滑に操作を進められ、コンバージョンにつながりやすくなるのです。

例えば、ECサイトに訪れたユーザーの目的は、特定の商品を購入することです。目的の製品をスムーズに検索できなかったり、購入手続きが複雑だったりすると、ユーザーの途中離脱率が高まります。

オウンドメディアの場合でも、記事上部に目次を表示すると、ユーザーはすぐに必要な情報にたどり着けます。ユーザビリティを高めれば、優れた顧客体験を提供でき、結果的にコンバージョン率が高まるのです。

3.ユーザビリティとUI/UXの違い

ユーザビリティと混同されるのが、UIとUXです。優れた顧客体験を提供するためには、それぞれの特徴と違いを理解しておく必要があります。以下では、ユーザビリティとUI/UXの違いを解説します。

3-1.UIとの違い

UI(User Interface:ユーザーインタフェース)とは、ユーザーとの接点です。Webサイトのボタンやフォント、カラーなどの見た目や操作方法がUIとなります。また、Webに関して言えば、見た目や使いやすさ、情報の分かりやすさなどもUIに含まれます。

UIとユーザビリティは共に、製品やサービスの使いやすさを示します。ただし、UIはボタンやフォントなどの要素そのものを示すのに対し、ユーザビリティはUIの指標です。例えば、WebサイトのボタンがUIであれば、ユーザビリティは以下の通りとなります。

  • ボタンは分かりやすい位置にあるか
  • ボタンは認識しやすい色か
  • ボタンは押しやすいか

このように、ユーザビリティはユーザー視点で操作性や使いやすさを評価する指標です。

3-2.UXとの違い

UX(User Experience:ユーザーエクスペリエンス)とは:
サービスや商品を通して得られる体験のこと。

例えば、ホテルでの素晴らしい接客体験やコーヒー店で得られる少しリッチな体験などが挙げられます。Webサイトの場合だと、ページの読み込みスピードの速さやおしゃれなデザインなどがUXになります。

ユーザビリティとUI/UXの関係性は、以下の通りです。

UI+ユーザビリティ=UX

ユーザーに優れた体験(UX)を提供するためには、優れたUIが欠かせません。優れたUIを設計するためには、特定のユーザー目線に立ってUIを評価する指標(ユーザビリティ)が必要です。

つまり、優れたユーザビリティとUIを設計すれば、ユーザーに最適なUXを届けられます

4.ユーザビリティテストとは

ユーザビリティを改善するためには、ユーザビリティテストで評価分析をするのが有効です。

ユーザビリティテストとは:
実際にユーザーが製品やサービスを利用する様子を観察し、課題点を発見する評価分析方法。

大きく2つの手法に分けられます。

1つめの手法が「ユーザーテスト」です。ユーザーテストでは、実際のユーザーに製品やサービスを使用してもらい、その様子を観察して課題を発見します。

2つめの手法が「ヒューリスティックテスト」です。ヒューリスティックテストでは、専門家にユーザビリティの問題点を発見してもらいます。

どちらの手法も、客観的な評価を得られるため、開発側の主観を排除できるメリットがあります。ユーザビリティテストを実施する際は、コストと利益のバランスを取ることが大切です。コストをかけて多くのユーザーに協力してもらいながらも、大きな課題を発見できなければ、ユーザビリティテストは失敗に終わります。

最適なユーザビリティテストは、プロダクトの特性やリソースによって異なります。まずは5人のユーザーに協力してもらい、方向性を見出すのが一般的です。

5.Webサイトのユーザビリティを向上させるポイント

Webサービスのユーザビリティを向上させるポイントをご紹介します。

5-1.徹底的にユーザー視点に立つ

ユーザビリティの基本は、ユーザー視点に立つことにあります。ユーザー視点に立ち、Webサービスの各要素を客観的に評価分析するようにしましょう。

例えば、BtoB企業がホワイトペーパーの請求を目的としてランディングページの運営をするなら、ユーザーが円滑にダウンロードできるようCTAの場所や文言などを綿密に設計する必要があります。

CTAをページ下部にだけ設置すると、ユーザーは何度もスクロールする必要があり、興味関心が醸成された段階でダウンロードできません。興味を持ったにもかかわらず、途中離脱するユーザーも出てくることでしょう。

この問題を解決するためには、ページ上部・中部・下部にCTAを設置するなどの施策が考えられます。まずは想定ユーザーの目的を仮定し、その目的を達成するまでに摩擦がないか確認しましょう。

5-2.Webサイトの基本ルールを適用する

どのWebサイトにも共通するルールがあり、それらを適用することで、ユーザーは考えることなくサイトを利用できます。

例えば、ヘッダーのアイコンをクリックすればトップページへ遷移する、リンクできる文字色は青文字などです。ユーザーは新しく学習することを嫌う傾向にあるため、基本ルールを適用し、初めての訪問ユーザーでも簡単に使えるようにしましょう。

5-3.ヒートマップツールを活用する

ユーザビリティの分析には、ヒートマップツールが有効です。ヒートマップツールを使えば、Webサービスに訪れたユーザーの行動が可視化されます。ヒートマップツールでの分析結果をもとにすることで、効率よくユーザビリティの改善が可能です。

ヒートマップツールについては、下記記事で詳しく解説しておりますので、ぜひこちらも参考にしてください。

【ユーザー行動が分かる】ヒートマップとは?具体的な活用法や選定ポイントを解説

6.まとめ

優れたユーザビリティを設計すると、ユーザーはストレスフリーでWebサイトやアプリを利用でき、コンバージョン率アップや顧客体験の向上を見込めます。

ユーザビリティを高めるポイントはいくつもありますが、重要なのがユーザー視点に立つことです。まずはユーザー視点になり、流入からコンバージョンに至るまでの流れを確認してみましょう。

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本記事の著者

アドフレックス編集部

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