コラム

Amazon広告とは?効果的な使い方やキャンペーンの設定方法を徹底解説!

基礎知識 広告運用
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Amazonに出品しても、Amazon広告の利用は考えていないという方は少なくありません。Amazonは日本最大級のオンラインストアですが、掲載商品数が多いために「出品しても売上拡大につながらない」という問題が生じやすくなります。Amazonの集客力を最大限に活用するためには、Amazon広告出稿が欠かせません。

そこで今回は、Amazon広告の特徴やメリット、出稿方法などについて詳しく解説していきます。商品ページの最適化や目的に応じた広告の選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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1.Amazon広告とは

Amazon広告とは、Amazon内の各所に掲載される広告のことです。「掃除機」で商品検索した例を見てみましょう。

「スポンサー」という表記がある赤枠内の商品は、すべてAmazon広告です。

Amazonの円建て売上高は2020年に2兆円を超え、2019年からの1年間だけでも27.9%という大幅な伸びを示しています*。他のECサイトと単純な比較はできませんが、購買プロセスの多様化とネットの普及に対応しながら売上の拡大を目指すためには、Amazonへの出品は不可欠と言えるでしょう。

ただし、掲載商品が多く、カテゴリーも多岐にわたるため、出品するだけで販売数を伸ばすのは難しいというのが現実です。このような状況の中で、効率的に商品をアピールできるAmazon広告に注目が集まっています。

*参照:アマゾン日本事業の売上高は約2.2兆円【Amazonの2020年実績まとめ】

2.Amazon広告のメリット

Amazon広告には、主に次のようなメリットがあります。

  • 新規出店でも売上向上が見込める
  • 検索から購入までの距離(プロセス)が短い
  • 少額から出稿できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.新規出店でも売上向上が見込める

Amazonでは、「A10」と呼ばれる独自の検索アルゴリズムを使って商品の掲載順位を決めています。上位表示に重要となる主な指標は次の6つです。

  • 顧客満足度
  • 納期
  • 販売件数
  • CVR
  • レビュー
  • 顧客対応

新規出店の段階では多くの指標が未評価ですが、Amazon広告を活用すれば短期間で実績を積み上げることができます。広告経由で商品が売れても自然検索で上位表示されるようになるため、さらなる販売数のアップにもつながります。

2-2.検索から購入までの距離(プロセス)が短い

ユーザーが商品を認知して関心を抱き、検索から購入に至るまでの一般的なプロセスは「AISAS」モデルと呼ばれます。しかし、Amazonのユーザーは商品の「検索」からプロセスがスタートするため、「購入」までの距離が極端に短くなります。

Amazonユーザーの主な検索ニーズは、「すでに購入を検討している商品の比較」です。そのため、商品の情報を調べる段階で使うGoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンとは、目的が明確に異なるという特徴があります。

2-3.少額から出稿できる

Amazon広告の費用はクリック課金制(CPC)です。広告が表示されるだけで課金されることはありません。最低出稿料金の設定はなく、1日の予算やクリック単価の上限も任意に決めることができます。

3.Amazon 広告の種類

Amazon広告には、主に次のような種類があります。

  • スポンサープロダクト広告
  • スポンサーディスプレイ広告
  • スポンサーブランド広告
  • 動画広告
  • DSP広告

各広告の特徴や掲載位置などを詳しく見ていきましょう。

3-1.スポンサープロダクト広告

設定したキーワードの検索に連動して表示される広告です。広告をクリックすると商品詳細ページに飛びます。クリエイティブは登録した商品情報から自動生成されるので、新たに作成する必要はありません。なお、下記以外にも、検索結果のサイドや下部、商品詳細ページなどに表示されます。

3-2.スポンサーディスプレイ広告

設定したターゲティングに基づいて表示される広告です。商品詳細ページに表示される広告なので、他社の商品から自社商品のページに流動させる導線としても使えます。

3-3.スポンサーブランド広告

商品検索結果の上部に掲載される広告です。広告をクリックすると、専用ランディングページかブランドストアに飛びます。最大3商品を同時に表示でき、クリエイティブにブランド名やロゴ画像、見出しなどを登録することも可能です。

3-4.動画広告

動画広告の50%が画面に入った時点で、ミュート再生がスタートする広告。動画広告の尺は3分以下で、音声は必須となります。なお、動画広告の表示回数は1ユーザーに対して1日2回までと決められているため、同じ広告の連続再生によるブランドイメージの低下を心配する必要はありません。

3-5.DSP広告

閲覧履歴や購買履歴を基に詳細なターゲティングができる広告です。Amazon内だけではなく、Ad Exchangeの掲載枠を利用したプログラマティックな広告展開も実現できます。他の媒体からAmazon内の商品詳細ページや自社ウェブサイトに誘導することも可能です。

広告の審査は厳しく、キャンペーンの運用はすべてAmazon側の裁量で行われます。また、出稿料が最低150万円からとなっているため、利用までのハードルは低くありません。

4.ターゲティングの種類

Amazon広告のターゲティング設定は、主に4種類から選択できます。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

4-1.オートターゲティング

Amazonのアルゴリズムが商品と類似したキーワードを判定して、自動的に運用します。自分でキーワードを設定する必要はありません。比較的簡単に広告の運用ができるため、Amazon広告初心者にもおすすめです。

4-2.キーワードターゲティング

キーワードを自分で設定して、商品詳細ページや検索結果に商品を表示します。間違われやすい検索クエリや動詞を使った検索にも対応可能です。「フレーズ一致」や「部分一致」などのマッチタイプを活用すれば、設定時にキーワードを網羅する必要はありません。対策キーワードが決まっている方に適しています。

4-3.商品ターゲティング

特定の商品ページを指定して自社の商品を表示します。商品ページはAmazon特有の識別コードASINを打ち込んで指定しますが、サブカテゴリーを選んで該当カテゴリーのページに配信することも可能です。

なお、ASINは各商品の登録情報から確認できます。


上記のASINを指定すれば、該当商品の紹介文下部に自社商品の広告が掲載されます。


広告の狙い撃ちと考えればわかりやすいでしょう。類似する他社商品のページに広告を掲載すれば、ユーザーを「横取り」することも可能です。

4-4.興味・関心ターゲティング

キーワードターゲティングや商品ターゲティングは現在の行動を基にターゲティングしますが、興味・関心ターゲティングは、過去の行動から分類されたユーザー属性を指定して配信します。新規見込み顧客の獲得などに有効です。

5.Amazon 広告の目的別活用方法

Amazon広告の費用対効果を高めるには、目的に応じた配信方法を確認しておくことが大切です。商材や競合の状況によっても変わりますが、ユーザーの心理プロセスに応じた広告の使い分け方は下記が目安となります。

すでにマーケティングファネルの分析が完了している場合は、各フェーズのユーザーに対する最適な施策を仕掛けることも可能です。

なお、設定できるターゲティングは、広告のタイプによって下記のように異なります。

スポンサープロダクト スポンサーディスプレイ スポンサーブランド
オートターゲティング × ×
キーワードターゲティング ×
商品ターゲティング
興味・関心ターゲティング × ×

各広告とターゲティングの組み合わせは限定されるため、目的に合わない広告を配信しても期待する成果は得られません。

目的に応じて活用する方法を詳しく見ていきましょう。

5-1.すぐにでもAmazon広告を運用したい

すぐにでも広告を配信したいという場合は、「スポンサープロダクト広告+オートターゲティング」の選択がおすすめです。

売れる可能性の高いキーワードをアルゴリズムが自動的に選定してくれるため、初心者でも比較的簡単に売上を伸ばすことができます。効果の高いキーワードがわかるようになったら、個別設定を利用して売上の最大化を目指してみましょう。

5-2.売上を向上させたい

現状の売上をさらに伸ばしたいときには、「スポンサープロダクト+キーワードターゲティング」か「スポンサーブランド+キーワードターゲティング」の選択が適しています。

特定の商品名で検索されてしまうと、自社の商品を訴求できるチャンスはほとんどありません。しかし、カテゴリーに関連するキーワードで検索しているユーザーは比較検討段階なので、広告による訴求で購入につなげられる可能性が高くなります。

5-3.ブランドの認知を広げたい

ブランドの認知拡大には「スポンサーブランド広告」を選択しましょう。広告から自社のストアページに飛ばせば、ブランドストーリーの認知にも役立ちます。

検索結果や商品ページにはロゴとイメージを使用して、ブランドの世界観を伝えましょう。クリエイティブにブランドロゴを追加できるスポンサーディスプレイ広告の併用も効果的です。

5-4.売上シェアを獲得したい

売上シェアを獲得したいときには、商品ターゲティングを使って競合商品ページを指定してみましょう。商品ターゲティングは掲載枠数が多いため、クリック単価の上昇を抑えながらシェアの拡大を目指すことができます。

ただし、キーワードターゲティングで商品名を狙うと、クリック単価が高くなるので注意が必要です。

5-5.効果的なキーワードを見つけたい

マッチタイプで「部分一致」を選択してから、さまざまなキーワードと掛け合わせた広告配信をしてみましょう。

売上が伸びてきたら、検索ワードレポートから成約に結びついたキーワードを分析して、効果の高いキーワードを探ります。見つけたキーワードを商品名に入力すれば、SEO対策にもつながるでしょう。

6.Amazon広告出稿前の注意点

Amazon広告を利用する前には、必ず次の2点を確認しておきましょう。

  • 商品ページが最適化できているか
  • 広告出稿できないケースに該当しないか

それぞれ詳しく解説していきます。

6-1.商品ページの最適化

商品の詳細ページを作成する際には、商品紹介コンテンツだけではなく「商品名」にも配慮しましょう。商品名は検索で最重要視されるため、商品のスペックや特徴も積極的に入力したいところです。

【悪い例】
「掃除機〇〇〇 サイクロン SNH-131H」

これでは必要最低限の情報しかわからず、商品をイメージできません。

【良い例】
「掃除機〇〇〇 小型サイクロン 自走式パワーヘッド 吸引持続率99% ホワイトSNH-131H」

商品名だけではなく特徴やサイズも明確なので、ユーザーが商品をイメージしやすくなります。

商品の情報も丁寧に記載するようにしてください。

【悪い例】
紅茶
茶葉
ダージリン300g×2

ほとんど箇条書きのような内容で、商品の特徴が全く伝わってきません。

【良い例】
クオリティシーズンの茶葉だけを厳選した香り高い紅茶です。ダージリンの繊細な味わいとフルーティーな香りを手軽に楽しむことができます。約30杯分(300g)の2箱セットです。

丁寧に商品をアピールすれば、短文でも商品の特徴や容量の具体的なイメージが伝わります。

6-2.広告出稿できないケースの確認

Amazonの出品サービスには、小口プランと大口プランの2種類があります。小口プランは広告出稿できないので、登録する際には必ず大口プランを選択しましょう。

両プランの主な違いは下記のとおりです。

小口プラン 大口プラン
広告出稿 ×
料金 商品ごとに100円+手数料 月額4,900円+手数料
出品制限 毎月49点まで 毎月50点以上

また、下記の条件を満たしていない場合は、広告出稿できないので注意してください。

  • 出品する商品は新品である
  • 日本国内全域に商品を発送できる
  • アダルト商品ではない
  • Amazonブランド登録済み(スポンサーブランド広告に出稿する場合)

7.Amazon広告の出稿手順

すへての設定と確認が完了したら、広告を出稿してみましょう。Amazon広告の出稿手順は下記のとおりです。

  1. まずはAmazonセラーセントラルに登録して商品を出品します。
  2. Amazonセラーセントラルへの登録が完了したら、Amazon Advertisingに登録します。
  3. 広告掲載する国を選択後、 [セラーセントラルアカウントを持っています] を選択してAmazon Advertisingとセラーセントラルを紐づけます。
  4. セラーセントラルのメニュー [広告] → [広告のキャンペーンマネージャー] と選択し、広告キャンペーンマネージャーの管理画面に入ります。
  5. キャンペーン(広告)の種類を選択します。
  6. 1日の広告予算とターゲティングを設定します。選択した広告やターゲティングによっては検索キーワードや類似商品などを登録する必要もあるので、選択内容に応じて登録・設定していきましょう。
  7. [キャンペーンを作成] ボタンを押して完了です。

まとめ

Amazon広告には、通常の商品出品とは異なる次のようなメリットがあります。

  • 新規出品でも販売実績が作れるため検索上位にも表示されやすい
  • 低予算でも始められる
  • 専門的な知識がなくても効率的な広告配信が可能
  • 目的やターゲットに応じた配信ができる

Amazonに出品しても期待していた成果が得られていない場合は、低コストで高い宣伝効果が期待できるAmazon広告の活用を検討してみましょう。

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本記事の著者

アドフレックス編集部

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