【基礎】ABテストとは?今さら聞けない概要とメリット・デメリット、やり方まで解説
WebサイトやWeb広告の改善、効果検証に導入されるABテスト。AとBのパターンに分けて、どちらがより成果を出せるかを検証するものであり、CVR(コンバージョン率)とCTR(クリック率)の向上に貢献します。
しかし、「聞いたことはあるけれど実際に導入するメリットやデメリット、検証のやり方についてイマイチ理解できない」方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、知識が浅いWeb担当者にも分かりやすく、ABテストの概要やメリット・デメリットをご紹介します。また、記事後半ではABテストのやり方も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
1.ABテストとは?
ABテスト(A/Bテスト)とは:
AとBのパターンをそれぞれ比較するテストのことであり、Webサイトの成約率やクリック率を高めるために用いられる検証手法のこと。
Webサイトのファーストビュー、ランディングページ(LP)、キャッチコピー、CTA(Call To Action)、広告クリエイティブ、お問い合わせフォームなど、さまざまな検証に導入されています。
例えば、Webサイトのトップページに設置されているお問い合わせボタンの色を2パターン用意し、コンバージョンやクリックの数値を比較するという具合です。必要に応じて、AとB以外にも複数パターン用意し、より成果の高いパターンを採用することで、広告やWebサイト全体の改善に役立ちます。
2.ABテストが導入されるシーンについて
ABテストの概要が理解できたところで、どのようなシーンで導入されているかを、改めて整理していきましょう。
- Webサイト(トップページ)
- Webサイト(ランディングページ)
- Webサイト(お問い合わせフォーム)
- Web広告
- ECサイト
それでは、1つずつ見ていきましょう。
2-1.Webサイト(トップページ)
Webサイトのトップページは、見込み顧客が最初に訪問するホームページの「顔」とも呼べる部分であり、以下のようにさまざまな要素が実装されています。
- メインビジュアル
- メインコピー
- ナビゲーション
- 購入ボタン
- お問い合わせボタン
- バナー画像
例えば、企業やブランドイメージを見込み顧客に一言で伝えるメインコピーは、成約に直結しやすく、商品やサービスの価値を提供する優先度の高い部分です。Webサイトの場合は、ファーストビューを1〜3秒見ただけで、おおよそ50%以上の見込み顧客が離脱するか、滞在するかの判断をします。
つまり、トップページの善し悪しが、成約数や滞在時間に影響を与えると言っても、過言ではありません。メインコピーを見た見込み顧客が離脱しないよう、ABテストで改善を繰り返すことで、成果が上がるトップページにつなげたいところです。
2-2.Webサイト(ランディングページ)
ランディングページとは:
「Landing=着地」する「Page=ページ」のことであり、見込み顧客が最初に目にするWebページ。
略称でLPと呼ばれており、基本的には、Web広告の飛び先ページ(リンク先ページ)を指しています。1枚の縦に長いページで構成されていることが多く、商品やサービスの販促におすすめです。
ランディングページに関しても、メインコピー、ボタンのテキストや色、挿入する画像などによって、成約率や滞在時間が大きく変化します。成約に直結するランディングページだけに、ABテストの優先順位は高いです。内容の異なる2つのページを用意して、見込み顧客の傾向を検証しましょう。ABテストは、ランディングページ最適化(LPO)施策として、よく導入される手法の1つです。
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2-3.Webサイト(お問い合わせフォーム)
商品を購入するためにお問い合わせフォームへ遷移すると、入力項目が煩雑で、購入意欲が低下してしまった方も多いのではないでしょうか。このように、お問い合わせフォームの善し悪しによって、最終的な商品やサービスの購入が決まります。
お問い合わせフォームの最適化は、EFO(Entry Form Optimization)とも呼ばれ、ユーザビリティやコンバージョン率を高めるための重要施策です。本記事では、具体的な改善施策は割愛しますが、以下の指標を目安に、見込み顧客の成果改善に役立ててください。
・お問い合わせフォーム改善指標
- 入力項目数
- 入力エラーはその場で表示されるか
- ボタンの色は適切か
- フォントサイズは適切か
- 郵便番号から住所の自動入力が設定されているか
- 半角や全角の指定はないか
- 必須項目が「必須」と記載されているか
- 購入までの導線は最小限か
- 誤操作による離脱対策を講じているか
2-4.Web広告
リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などでも頻繁にABテストが導入されています。Web広告を出稿する目的は、「見込み顧客を集客すること」「既存顧客をリピートにつなげること」であり、広告文やクリエイティブが大きく成果に関わります。
特に、キャッチコピーと広告文のみで構成されるリスティング広告では、以下の指標に沿ってABテストを導入することで、クリック率や成約率向上に役立つでしょう。
- 顧客の潜在ニーズを汲み取っているか
- 顧客の悩みに寄り添っているか
- 悩みを解決する強みが記載されているか
- 限定や数字など絞り込みが記載されているか
Web広告のABテストでは、異なるクリエイティブを2種類用意して、一定期間同時に配信し、その効果を検証します。
Web広告の改善ポイントをより詳しく知りたい方は以下の記事もご参考ください。
参考記事
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2-5.ECサイト
ECサイトにおいてもABテストが頻繁に導入されており、主に購入ボタンを最終目的に設定するパターンが多いです。トップページには、人気商品のバナー、商品カテゴリー、カートボタン、ログインフォームなどが設置されており、ABテストによる改善対象も豊富です。
例えば、アパレルブランドの場合、商品画像に商品そのものを使用するのか、または、人物を起用するのかでコンバージョン率が大きく変化します。「3C分析」「Google アナリティクス」などを用いて、見込み顧客に刺さる2つのパターンを用意しましょう。
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3.ABテストを導入するメリット
ここまで、ABテストが導入されるシーンについてご紹介しました。ここからは、ABテストのメリットを解説します。
3-1.少予算で導入できる
ABテスト最大のメリットですが、小予算でスタートできる点です。例えば、成約率やページ滞在時間を見直すため、Webサイトのフルリニューアルを検討する場合、大規模な予算が必要です。しかし、「トップページのメインビジュアルだけ」「購入ボタンだけ」という具合に、部分的に改良を加えれば、少ない予算で成果を最大化できますよね。
このように、ABテストは、少しずつWebサイトに改良を加えることができ、小予算で効果を実感できます。無料のものから、月額8,000円前後、多機能なタイプでも月額数十万円までと、非常にコストパフォーマンスが高いです。
3-2.工数が少ない
ABテストは、サイトリニューアルのように大規模な改修ではなく、部分改修で済むため工数が非常に少ないです。そのため、スピーディーに導入でき、Webマーケティング担当者やデザイナー、コーダーへの業務負担を軽減できます。また、UI/UXが最適化され、扱いやすいABテストツールが数多く販売されており、検証もしやすいのが特徴です。
3-3.確実に数値改善できる
キャッチコピーや広告文などは、評価指標が曖昧になりやすく、最終的には決裁者や上司の主観、感覚で決定してしまうケースが多いです。しかし、ABテストを導入すれば、クリック率やコンバージョン率など客観的な数値をもとに検証できます。
その結果、データに基づいた建設的な改善が可能です。
4.ABテストを導入するデメリット
次に、ABテストを導入するデメリットをご紹介します。
ABテストは、工数による業務負担も少なく最小限のコストで導入できますが、理解するべきデメリットも存在します。1つずつ見ていきましょう。
4-1.継続的な検証が必要で即効性は薄い
WebサイトやWeb広告に導入するABテストは、一度に複数の改修を進めるのではなく、1ヵ所ずつ行います。複数ヵ所を同時に改修してしまうと、どの改善策が効果的であったか判断できないためです。1度の改修で効果を実感できれば良いですが、そう簡単ではありません。
基本的に、ABテストは、仮説→検証→改善→検証というPDCAサイクルを回し続けることで、効果が現れます。そのため、継続的に検証する必要があり、即効性は薄いです。Webサイトの流入数によっても違いがありますが、効果が現れるまでAとB、2パターンの検証を少なくても2週間〜1ヵ月は確保しましょう。
4-2.データを取得するには一定のアクセスが必要
ABテストは、導入するWebサイトなどのクリック数やコンバージョン率をもとにデータを取得し、改善に必要な分析を進めます。そのため、立ち上げ間もないWebサイトなどで、十分なアクセスが見込めない状況では、正確なデータや検証結果を算出することはできません。
信憑性の高いデータを取得するためには、一定のアクセス数が必要であり、運用初期では、集客施策に集中する必要があります。また、BtoB向けのニッチな商材やサービスでは、Webサイトへのアクセス数に限りがあり、ABテストに最適なデータを集計できないことも考慮しなければなりません。
このように、ABテストを導入し効果を実感するためには、継続的な検証と一定のアクセス数が必要です。
5.ABテストのやり方
それでは、実際にABテストを導入するためのやり方を、簡潔に解説していきます。
5-1.課題を洗い出し目的を決める
ABテストの導入を検討するからには、何らかの課題があるはずです。まずは、以下の表にも記載されている通り、WebサイトやECサイトなどの課題を洗い出し、目的を決定します。
課題 | 目的 |
---|---|
キャンペーンページへのアクセスが少ない | クリック率(CTR)を高めたい |
お問い合わせフォームの離脱が多い | コンバージョン率(CVR)を高めたい |
閲覧ページ数が少ない | サイト回遊率を高めたい |
5-2.改善方法を抽出する
課題や目的について整理できた時点で、目的を達成するための改善策を洗い出しましょう。例えば、キャンペーンページのクリック率を高めたい場合、実際にクリックするCTAの位置・色・デザイン・フォントサイズ・文言を改善策として抽出します。
お問い合わせフォームのコンバージョン率を高めたい場合は、成約の阻害要因を抽出し、改善策として検討しましょう。
具体的には、以下の通りです。
- 入力項目数
- 入力エラーはその場で表示されるか
- ボタンの色は適切か
- フォントサイズは適切か
- 郵便番号から住所の自動入力が設定されているか
- 半角や全角の指定はないか
- 必須項目が「必須」と記載されているか
- 購入までの導線は最小限か
- 誤操作による離脱対策を講じているか
それぞれの改善策を抽出できたら、ABテストの内容整理へ移ります。
5-3.ABテストの優先順位を整理する
改善策を一通り抽出できたら、ABテストの優先順位を整理します。具体的には、ABテストを導入する際は、より効果が出やすい、または影響範囲の広い大きな要素から分類し、細部を検証します。例えば、「目立つ位置に資料請求ボタンを設置する」→「ボタンの色を変更する」などです。
このように、改善策に優先順位を設けて、1つずつ検証していきましょう。
なお、詳しいABテストの極意は、以下記事をご覧ください。
参考記事
6.まとめ
本記事では、ABテストの概要やメリット・デメリット、やり方を解説しました。ABテストは、WebサイトやWeb広告などのコンバージョン率を最大化するために欠かせないマーケティング施策です。
集計したデータからユーザーニーズを汲み取り、Webサイトや広告クリエイティブを最適化し、より成果を高めていきましょう。
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