コラム

TikTok広告のメリットとは?出稿手順や運用ポイントを解説

基礎知識 広告運用 SNS広告
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現在、マーケターの関心を集めるのは、消費者としての存在感を強めるZ世代へのアプローチ方法。

Z世代との接点を持つ方法の1つに、「TikTok広告」があります。TikTokは、若者向けのショートムービー投稿SNSというイメージが強いかもしれません。しかし、広告を活用することで、Z世代を中心に多くの潜在顧客との接点を持てます。

実際に、TikTok広告は拡散性とエンゲージメントが高く、多くの企業がマーケティング施策として取り組んでいるのです。本記事では、TikTok広告のメリットや種類、運用ポイントをご紹介します。

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1.TikTokとは

TikTokとは:

60秒から3分のショートムービーを投稿するソーシャルメディア。

2017年のリリースながらも、2021年には世界の月間アクティブユーザー数が10億人を超えるほど、勢いのあるソーシャルメディアです。

2.TikTok広告を運用する3つのメリット

TikTokは企業を対象にした広告出稿サービスを提供しています。数あるソーシャルメディアの中でも、TikTokで広告運用するメリットは以下の3つです。

  • 拡散性が高い
  • エンゲージメントが高い
  • Z世代にリーチできる

2-1.拡散性が高い

InstagramやTwitterなどのソーシャルメディアは、フォロワー数が多いほど、拡散性が高いです。

例えば、Instagramはフォロワー数が多いアカウントほど、おすすめ投稿に表示されやすくなります。見方を変えれば、フォロワー数が少ない段階では、フォロワーを増やすきっかけを得るのが難しいです。

一方、TikTokはアルゴリズムがユーザーニーズに適した動画を表示させる仕様となっています。つまり、フォロワー数がゼロだとしても、おすすめフィードに表示される可能性は十分にあるのです。

いいねの数や視聴時間などのエンゲージメントが高ければ、さらに拡散され、大きくバズることもできます。実際に、初回の投稿動画が大きな話題を集め、数日で数万人以上のフォロワーを獲得したユーザーも少なくありません。

コンテンツさえ良ければ、フォロワー数に関係なく拡散されるため、効果的に多くのオーディエンスにリーチできます。

2-2.エンゲージメントが高い

TikTokは、スマホの全画面を活用した縦型動画で配信します。バックグラウンド再生などはできないため、必然的にユーザーの関心度とエンゲージメントが高くなる傾向にあります。

実際に、他のプラットフォーム4社と比較して、

  • 1.44倍のユーザーが「広告動画を最後まで見てしまう」
  • 1.48倍のユーザーが「好きじゃなかったブランドでも印象に残る」

出典:TikTok「これでまるわかり! TikTok広告 ポータルサイト

とユーザーは回答しています。

また、TikTokのアルゴリズムがユーザーの興味関心に合わせて広告動画を表示するため、最後まで視聴されやすいのです。

2-3.Z世代にリーチできる

「Z世代」とは、1990年代半ば以降に生まれた世代です。Z世代の多くが、これから社会進出をしていくため、消費者としての存在感を増します。数あるZ世代の特徴の中でも、注目したいのが情報収集方法です。

Z世代はテレビよりもインターネットを好み、主にソーシャルメディアで情報収集を行います。特にTikTokは、Z世代に大人気のソーシャルメディアです。

また、最近ではTikTokを使用する25歳以上のユーザー数も増加しています。若年層にリーチしたい企業にとっては、TikTokは注目するべきプラットフォームです。

3.TikTokの広告の種類

TikTokで出稿できる広告の種類は、大きく3つあります。

  • オーディエンスリーチ広告
  • エンゲージメント向上広告
  • 運用型広告

それぞれの広告タイプについて解説します。

3-1.オーディエンスリーチ広告

多くのユーザーにアプローチできる広告です。認知度アップや潜在顧客の創出を目的にした広告キャンペーンに最適です。

オーディエンスリーチ広告の種類は、以下の通りです。

  • Top View

1日1社限定の全面クリックできる縦型フル画面動画広告。アプリ起動時に最初のインフィード動画として配信されます。

  • 起動画面広告

1日1社限定の縦型フル画面広告。アプリ起動時にファーストビューとして表示され、静止画などの多様な表示形式に対応可能です。

  • Brand Premium

最大60秒のフルスクリーンのネイティブ動画広告。オリジナルのUIデザインを音声付きで自動再生します。コンバージョンの強化に最適な広告です。

  • One Day Max

指定の1日に限り、「おすすめ」フィードの4ポスト目に掲載されるインフィード広告。自然な形でユーザーと接触できるため、視聴数とクリック数の増加を見込めます。掲載できる動画時間は最大60秒です。

3-2.エンゲージメント向上広告

エンゲージメント向上広告の特徴は、ユーザーもコンテンツに参加できるため、拡散性やエンゲージメント率が高いです。エンゲージメント向上や認知度アップ、ブランディングなどを見込めます。

  • ハッシュタグチャレンジ

企業発のユーザー参加型のコンテンツです。ユーザーを巻き込むことで、広告の拡散や共感の醸成を行え、大規模なブランド体験を提供できます。

  • ブランドエフェクト

2Dや3D、ARなどの最先端技術を活用したフィルターなどのクリエイティブコンテンツの作成と提供を行えます。ユーザーはブランドの世界観や機能性を体感でき、視聴者のブランド認知や購買意欲の向上に期待できます。

3-3.運用型広告

運用型広告とは、広告主が動画の作成から配信まで行う、セルフサービス型の広告です。運用型広告は、4〜5本の動画に1回の割合で配信されます。

他のソーシャルメディアの運用型広告との違いは、ユーザーのエンゲージメントの高さです。エンゲージメントが高いため、CPC(クリック単価)が安くなります

4.TikTok広告の料金一覧

広告の種類 料金 課金形態
起動画面広告
  • 770円/1,000インプレッション
  • 相場は500万円ほど
    • インプレッション課金
    チャレンジ広告
    • ベーシックプランで相場は1,000万円ほど
    • 期間契約
    インフィード広告
    • 42万円〜
    • 相場は50万円ほど
    • 期間契約
    運用型広告
    • 100〜1,000円/インプレッション
    • 30〜100円/クリック
    • 5〜60円/再生
    • インプレッション課金
    • クリック課金
    • 再生課金

    TikTok広告の出稿料金は、広告のタイプによって異なりますが、他のソーシャルメディアと比べると、最低出稿料金は高めです。予算が限られている場合、比較的費用が抑えられ、高いエンゲージメントが期待できる運用型広告がおすすめです。

    5.TikTok広告の始め方

    TikTok広告の始め方は次の3つです。

    • TikTokの運営会社に問い合わせる
    • 広告代理店に問い合わせる
    • 自身で広告設定する(運用型広告)

    それぞれの特徴について解説します。

    5-1.TikTokの運営会社に問い合わせる

    TikTok for Businessの「お問い合わせ」から、広告出稿に興味がある旨を伝えると、サポートが受けられます。運営は、誰よりもTikTokに関する深い洞察を得ているため、効果を最大化する運用支援を行います。

    一方で、TikTok以外の広告管理は任せられません。Web広告の全体戦略の最適化や予算配分などは、自社で行う必要があります。

    5-2.広告代理店に問い合わせる

    マーケティングが強い広告代理店に、TikTok広告の運用を委託する方法もあります。

    代理店に依頼するメリットは、ソーシャルメディアマーケティングをワンストップでサポートしてくれることです。具体的には、全体戦略の立案や初期設定、クリエイティブの制作、投稿・分析まで行ってくれます。

    委託料は代理店や委託する業務範囲によって異なるため、複数の代理店に見積もりを出してもらうのがおすすめです。

    5-3.自身で広告設定する

    運用型広告の場合、広告アカウントさえ開設すれば、自身で広告出稿を行えます。
    運用型広告の開始手順は以下の通りです。

    STEP1:広告アカウントを作成する

    メールアドレスやパスワードなどを入力して、ビジネスアカウントを開設します。

    STEP2:目的を設定する

    5つの中から最適な目的を選択します。

    • リーチ
    • 動画視聴数
    • トラフィック
    • アプリインストール
    • コンバージョン

    STEP3:広告フォーマットと広告枠を設定する

    出典:TikTok【2021年版】TikTok運用型広告の全てが分かる!TikTok For Businessの始め方・設定方法・クリエイティブの事例・料金を解説

    運用型広告では、TikTok・BuzzVideo・Pangleの3つのプラットフォームに広告配信できます。配信先によって、利用できる広告フォーマットと広告枠は異なります。

    STEP4:予算やターゲット、入札方法を設定する
    TikTokでは、12種類のターゲティング設定が可能です。細かく設定することで、ターゲットに効率よくリーチできます。

    STEP5:広告クリエイティブをアップロードする
    動画や写真などのクリエイティブをアップロードして、コピーやCTAを追加します。TikTokでは、クリエイティブ制作サポートツールが用意されているため、高品質なクリエイティブ作成が簡単にできます。

    すでにクリエイティブが用意している場合は、数分で運用型広告の作成が完了します。

    6.TikTok広告とInstagram広告の違い

    TikTok広告 Instagram広告
    メインユーザー層 Z世代 ミレニアル世代
    費用 42万円〜 100円/日〜
    配信形式 動画 画像と動画

    TikTokと似たソーシャルメディアがInstagramです。Instagramも若年層のユーザーが多く、ショートムービーの広告配信が可能です。しかし、ユーザー層や費用など異なる部分もあるため、自社に最適な広告を選ぶ必要があります。

    では、3つの違いを解説します。

    6-1.ユーザー層

    TikTokのメインユーザーは10代から20代前半のZ世代なのに対し、Instagramのメインユーザーは1985年から1995年の間に生まれた「ミレニアル世代」です。ミレニアル世代の多くは、すでに社会進出を果たしており、大きな購買力を持っています。Instagramの女性ユーザーは企業の公式アカウントを確認してから、購買するかどうかの判断する人が多いです。

    6-2.費用

    先述したとおり、TikTok広告の出稿にかかる費用は広告タイプによって異なりますが、最低でも42万円以上かかります。一方、Instagram広告は1日100円から配信できます。ただし、Instagram広告は出稿費用が安いと広告配信されないため、1日1,000円程度からが現実的です。そのため、TikTok広告よりもInstagram広告の方が、気軽に始めやすくなっています。

    6-3.配信形式

    TikTokは動画広告なのに対し、Instagramは画像または動画で広告配信を行えます。例えば、広告で洋服のディテールまで訴求したい場合は、動画ではなく高品質の画像の方が有効です。

    広告の目的により、最適な配信フォーマットは異なります。まずは出稿の目的を明確にし、それを達成できる機能を備えたプラットフォームを選びましょう。

    7.TikTok広告の運用を成功させるポイント

    エンゲージメント率が高く、拡散されやすいTikTokですが、適切に運用しなければ効果は期待できません。ここでは、TikTok広告運用の3つのポイントを解説します。

    7-1.アルゴリズムを理解する

    おすすめフィードに表示されることで、多くの人に広告を見てもらえます。公式では、タイムラインの表示基準を明らかにしていません。しかし、TikTokのアルゴリズムが以下の要因を分析し、投稿をおすすめに表示するかどうかを判断していると考えられます。

    • 視聴時間
    • リピート再生回数
    • ユーザーの興味関心(視聴履歴)
    • いいねや共有、コメントの数

    この要因を意識して、クリエイティブの制作と改善を行えば、大勢に視聴される広告運用ができます。

    7-2.Z世代への理解を深める

    TikTok広告運用をするうえで、メインユーザーであるZ世代への理解を深めることは必須です。Z世代への理解を深め、潜在ニーズを把握し、それを広告クリエイティブに反映させましょう。そうすれば、おすすめフィードに表示されやすくなり、効果の創出にもつながります。

    7-3.PDCAを回す

    他のWeb広告と同じく、TikTok広告は出稿したら終わり、ではありません。定期的に効果測定と改善を繰り返す必要があります。TikTokでは、動画の再生時間や使用する音楽などで、結果が大きく変わってきます。

    効果的にPDCAを回すには、ABテストが有効です。改善点を仮説立てし、ABテストで検証をすれば、効果を最大化する広告作成が可能となります。

    参考記事

    8.TikTok広告運用の成功事例

    それでは、TikTok広告の運用に成功した事例をご紹介します。

    8-1.大塚製薬

    大塚製薬の代表的な清涼飲料「ファイブミニ」。1986年に開発された本製品は、レタス1.8個分の食物繊維とレモン15個分のビタミンCが含まれており、健康意識の高い30代以上の女性を中心に、人気を集めるロングセラー製品でした。しかし、若年層への認知の低さが課題となっていました。

    そんな中、ファイブミニは若いTikTokユーザーの目にとまり、コンビニの1日の販売数が2倍になるのです。TikTokの大きなポテンシャルを実感した同社では、人気インフルエンサーを起用したインフィード広告を出稿します。

    @saki_ohga なんかファスナーあいてたw食物繊維だいじ^^ #ファイブミニ #食物繊維 #Vlog #ぐっどおーがにんぐ #女子大生の日常 #PR ♬ オリジナル楽曲 – 大賀咲希

    出典:TikTok For Business TikTokで若年層を購買に結び付けた大塚製薬「ファイブミニ」

    また、広告の出稿によって製品の認知度が上がったタイミングで、6本入りのファイブミニを1,000名にプレゼントするキャンペーンを実施。その結果、ハッシュタグ「#ファイブミニ」が付いた動画の視聴回数は2,000万回を超え、売上も伸びました

    広告出稿にあたって、同社ではユーザー投稿の傾向を分析し、分析結果を反映したクリエイティブの作成を行いました。クリエイティブ内容もインフルエンサーに任せたことで、Z世代の特徴である「自分ごととして捉えられるリアルさ」のある内容になっています。

    8-2.バルクオム

    BULK HOMME(バルクオム)は、メンズスキンケアの開発と販売をする企業です。同社がTikTokで運用型広告を出稿した理由は、美意識の高いメンズユーザーが多く集まっているためでした。

    まずはターゲット層を18歳以上に設定し、それに合わせて広告配信時間を夜間に設定しました。クリエイティブは、コンテンツや音楽を試行錯誤し、TikTokらしい広告制作に注力したのです。

    さまざまな施策を試す中で、「アンケートに答えるだけで無料サンプルがもらえる」という内容を製品画像と一緒に伝える広告が、最も効果を高めると判明します。

    このように、同社では仮説の検証と改善を繰り返し、広告効果を高め続けたのです。結果、CPCを抑えながら新規顧客の創出を実現しました。

    出典:TikTok For Business 美容意識の高いユーザーが多いTikTokでCV獲得が増加!【メンズスキンケアブランド バルクオム】

    まとめ

    TikTokは、ショートムービーの広告を出稿できるソーシャルメディアです。自然な広告動画を出稿できるため、拡散性やエンゲージメントが高くなる傾向にあります。また、多くのZ世代にアプローチできるのも、他のプラットフォームにはない魅力です。

    ただ、広告の出稿費用が少し高いのがデメリット。TikTok広告に興味があるの、まずは自社で運用する「運用型広告」がおすすめです。分析と改善を繰り返せば、効果的に目標達成できるでしょう。

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    本記事の著者

    アドフレックス編集部

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