コラム

SEMとは?SEOとの違いや自社に適した施策の選定方法を解説

基礎知識 リスティング広告
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SEM(検索エンジンマーケティング)とSEO(検索エンジン最適化)は、混同されやすいマーケティング施策です。しかし、マーケティング担当者としてSEMとSEOの違いを適切に理解し、自社に最適な施策を取れるようになる必要があります。

本記事では、SEMの基礎知識やSEOとの違いなどを、表や図を交えながら、分かりやすく解説します。

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1.SEMとは

SEM(Search Engine Marketing:検索エンジンマーケティング)とは、検索エンジンからWebサイトやLP(ランディングページ)への集客に取り組むマーケティング施策の総称を指します。

SEMは、SEOと混同されがちです。しかし、SEMはSEOとリスティング広告を含んだ包括的な検索エンジンマーケティング戦略なのです。では、SEMを構成するSEOとリスティング広告について解説していきます。

1-1.SEO

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、GoogleやYahoo!を始めとする、検索エンジンの検索結果画面に上位表示されることを狙った施策です。

2020年に米Sistrix社が実施した検索エンジンの順位別クリック率の調査によれば、Googleのオーガニック検索(自然検索)1位の平均クリック率は28.5%、2位は15.7%、3位は11%と低下していき、10位になると2.5%にまで下がるそうです。この結果からも分かるように、SEO対策では、検索結果に上位表示されるかどうかが成功のカギを握ります。

商材を認知していない多くの潜在顧客にアプローチできるため、多くの企業がSEO対策に取り組んでいます

1-2.リスティング広告

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索した際、画面の最上位などに表示される有料広告のことです。リスティング広告もまた、ユーザーの検索語句に連動したコンテンツが表示されます。例えば、ユーザーが「椅子」と検索すれば、椅子に関する広告が配信されるのです。

リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれますが、厳密に言えば検索連動型広告はリスティング広告の一部です。しかし、リスティング広告=検索連動型広告と考えられることがほとんどのため、本記事でも検索連動型広告として扱っていきます。

リスティング広告については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。

参考記事

2.SEOとリスティング広告 5つの違い

SEOとリスティング広告には、大きく5つの違いがあります。

  • 目的
  • 費用
  • クリック率
  • 即効性
  • コントロール性

それぞれの違いについて解説します。

2-1.目的

SEO 潜在顧客へアプローチ、ブランディング
リスティング広告 新規リードの創出、売上アップ

SEO対策の目的は、自社商材を知らない潜在顧客へのアプローチです。ユーザーの課題や悩みを特定し、それを解決するコンテンツを作成すれば、ユーザーと関係性を構築していくことができます。最終的には、ユーザーにメルマガ登録や資料ダウンロード、問い合わせなどのアクションを起こしてもらうのが目的です。

特にBtoB企業の顧客は、検索エンジンを活用して悩みの解決法を探す傾向にあります。そのため、SEOは有効な集客方法となります。また、顧客の悩みを解決し続けることで、信頼感や親しみを醸成でき、ロイヤル顧客になってもらうことも可能です。

一方、リスティング広告は成約率の高い顕在顧客にアプローチできるため、売上アップや新規リードの創出に向いています。明確な課題に対する解決方法を検索しているユーザーに、ピンポイントで広告配信できるのは、リスティング広告の強みです。

2-2.費用

SEO 低~高
リスティング広告 CPC(クリック課金制)

原則として、SEO対策に費用はかかりません。当然ながら、外部ライターへのコンテンツ作成費用やSEOコンサル費用、Webサイトへのサーバー費用などは発生します。しかし、インバウンドSEO対策は、検索結果画面への掲載費用などがかからないため、やり方によっては限りなく費用を抑えることも可能です。

一方、リスティング広告は広告が1回クリックされるごとに費用が発生します。金額は「クリック数×クリック単価」で決まり、クリック単価の上限は広告主が設定できます。例えば、クリック単価100円で200回広告がクリックされたとすると、金額は200回×100円=20,000円となります。

リスティング広告は費用こそかかりますが、小額から出稿でき、上限も決められるため、予算内での運用が行えます。

2-3.クリック率

SEO 低~高
リスティング広告 中~高

SEOでは、検索結果画面の上位に掲載されると、約20%のユーザーにクリックされます。例えば、月間検索ボリュームが8,000だとすると、約1,600の流入が見込めるのです。

ただし、ビッグキーワードと呼ばれる検索ボリューム数が多いものほど、上位表示は難しくなります。また、最初の半年ほどはSEOで効果を出すのは難しいです。根気強く、適切な施策を続けることで、上位表示される確率が高まります。

リスティング広告は、必ず検索画面の上部に表示されます。しかし、最近は広告を意識するユーザーが増えているため、以前ほど高いクリック率は見込めません。そのことを踏まえても、SEOよりもリスティング広告の方がクリック率は高いです。

2-4.即効性

SEO 遅い
リスティング広告 早い

SEOで成果を出すためには、少なくとも半年は施策を続ける必要があります。

基本的な考えとしては、最初の半年は運用体制やサイトの基礎を構築する時期であり、その後、PDCAを回して本格的な検索順位上げに取り組んでいきます。そのため、最初の半年ほどはコンバージョンを追わずに、サイトとコンテンツの育成に注力する必要があります。

リスティング広告は、オークション形式で広告が配信されます。広告の掲載順位は、上限クリック単価×品質スコアで決まるのです。

広告 上限クリック単価 品質スコア 広告ランク 掲載順位
A 150円 8 1,200 1位
B 200円 5 1,000 2位
C 200円 4 800 3位

上記のように、上限クリック単価数が高くとも、品質スコアが低ければ、広告は上位表示されません。上限クリック単価は日単位で変更でき、すぐに結果が出るため、高速でPDCAを回しやすいです。

2-5.コントロール性

SEO 低い
リスティング広告 高い

SEOで順位をコントロールするのは、非常に難しいです。SEOの検索順位は、アルゴリズムによって決まります。Googleの場合、定期的にアルゴリズムのアップロードを行っており、1位だった記事が10位以下まで落ちることは珍しくありません。

また、ユーザーニーズは日々変わります。そのため、記事のリライトなど、常にアップデートしていくことも必要です。このように、SEOは外的要因に大きく影響されるため、順位をコントロールすることはできません。

一方、リスティング広告は比較的コントロール性が高いです。例えば、広告の掲載順位は「クリック単価×広告品質」で決まるため、上限クリック単価を増やすことで上位表示される確率は高まります。

3.SEOとリスティング広告のメリット・デメリット

自社に最適な施策を取れるように、SEOとリスティング広告のメリット・デメリットを解説していきます。

3-1.SEOのメリット・デメリット

メリット
  • 上位表示されると集客効果が高い
  • 記事が資産となる
  • ブランディングできる
デメリット
  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • SEOに関する専門知識が必要

SEOの集客効果については、すでにご紹介したため、ここでは残り2つのメリットを解説します。まず、一度作成したコンテンツは、資産として残り続けます。SEOで上位表示されている限り、特別な施策を取らなくとも、大きな集客効果を発揮します。

また、SEO対策として一貫したメッセージを発信し続けることで、自社ブランディングもできます。現代の消費者は、製品とブランド名で購入するかどうかを決める傾向にあります。そのため、間接的にSEO対策で売上に貢献することもできます。

デメリットは、効果が出るまでに時間がかかること、そして専門知識が必要なことです。特に、SEOを取り巻く環境は目まぐるしく変化しているため、常に最新情報をチェックしなければいけません。場合によっては、外部のSEOコンサルタントの協力が必要になります。

3-2.リスティング広告のメリット・デメリット

メリット
  • 購買意欲の高い層にアプローチできる
  • 1,000円から始められる
  • 高速でPDCAを回せる
デメリット
  • 運用に専門知識が必要

リスティング広告は1,000円から始められて、購買意欲の高い層にアプローチできるため、成果が出やすいです。

また、リアルタイムで配信結果を確認できます。結果を見ながら、在庫のなくなった商材の広告配信を停止したり、コンバージョン率の高い日時に配信設定したりすることが可能です。高速でPDCAを回せるため、成果につながりやすい広告運用が行えます。

デメリットとしては、リスティング広告の運用には専門知識が必要な点です。リスティング広告は出稿して終わりではなく、定期的に分析と改善を実施し、質の高い運用をしなければいけません。そのためには、広告知識や運用ノウハウなどを学ぶ必要があります。

4.SEOとリスティング広告は併用するのがおすすめ

予算や目的にもよりますが、可能な限りSEOとリスティング広告はセットで行うと、効果的な運用ができます。

例えば、SEOは効果が出るまでに時間がかかるというデメリットがあります。それをカバーするために、リスティング広告を併用することで、SEOが上位表示されるまでに発生する機会損失のリスクを低下できるのです。SEOとリスティング広告を活用することが、最適なSEM戦略と言えます。

まとめ

SEMとは、SEOとリスティング広告を活用した検索エンジンマーケティングのことです。施策選定の目安としては、長期的に実施できるならSEO、短期的に成果を上げるのならリスティング広告が向いています。

ただ、おすすめはSEOとリスティング広告を併用し、それぞれの弱点をカバーすることです。記事で紹介した内容を参考に、効果的なSEM施策に取り組んでください。

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本記事の著者

アドフレックス編集部

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