もう迷わない!デジタルマーケティング戦略を立てる5つの手順を解説
「デジタルマーケティング戦略はどう立てればいい?」
「戦略を立てるための具体的な手順はある?」
「コンサルティングを頼まないと難しい?」
こうした悩みをお持ちではないでしょうか。コンサルティングを依頼しなくても、デジタルマーケティング戦略は自社内で立案することが可能です。この記事では、以下の内容をお伝えします。
- デジタルマーケティング戦略を立案する準備
- 戦略立案の具体的な5つの手順
- 戦略を実行するポイント
最後まで読めば、迷わずにデジタルマーケティング戦略を立てて、実行していくための基礎知識が身につくでしょう。デジタルマーケティング戦略を立案するために、ぜひお役立てください。
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目次
1.デジタルマーケティング戦略を立てる準備
デジタルマーケティング戦略を立てるには、事前準備が必要です。いきなり作業を始めても、空回りするだけになってしまうでしょう。
デジタルマーケティング戦略を考える前に必ずやっておくべき準備を、2つご紹介します。まずはこれらに取り組むことをおすすめします。
1-1.すでに活用している手法を明確にする
最初に行うべきなのは、すでに活用している手法を明確にすることです。現状を正確に把握してからでなければ、未来に向けての有効な戦略は立てられません。
デジタルマーケティングとは、デジタルに関わる多種多様なマーケティング手法の総称です。主な手法を例示すると、以下のものがあります。
- Webサイト運営
- SEO(検索エンジン最適化)
- SNS運用
- SNS広告
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- メールマガジン
- YouTubeチャンネル運営
- YouTube広告
- スマートフォンアプリ
- MEO(マップエンジン最適化)
- デジタルサイネージ(電子看板)
この他、店舗で収集した来店者数や顧客単価などのデータを活用することも、デジタルマーケティングの領域です。このように、デジタルマーケティングの手法は幅広く、すでに自社で何らかの手法を使っていることは間違いないでしょう。
注意すべきなのが、自社でどういった手法を活用しているのか、その全体像を誰も把握していない場合があることです。例えば「リスティング広告」と「SNS運用」を社内の別の部署が担当していると、お互いの施策の内容を知らず、2つの手法でまったく連携が取れていないことがありえます。
デジタルマーケティング戦略を効果的にするためには、すべての手法を連携させる必要があります。その準備として、すでに活用している手法を把握しなければならないのです。
1-2.過去のデータを整理する
すでに活用している手法を把握したら、それらの過去のデータを整理しましょう。デジタルマーケティング戦略は、常にデータを元に考えます。新たな戦略を立案するのであれば、すでにあるデータを活用しない手はありません。
例えば、Webサイトであれば「Google Analytics」などのツールを使うことで、以下のデータが収集できます。
- ページビュー数
- 訪問者数
- 滞在時間
- 直帰率
- 回遊率
- 検索キーワード
- アクセスが多いページ
- ユーザーの地域
- ユーザーのデバイスの種類
参考記事
また、SNSのうちTwitterであれば、以下のデータが確認可能です。
- ツイート数
- フォロワー数
- インプレッション数
- プロフィールへのアクセス数
- リツイート数
- いいね数
手法ごとにデータを確認して、注目に値するものがあればメモしておきましょう。データが膨大で確認しきれないのであれば、「どこにどんなデータが保存されているか」を知っておくだけでも価値があります。データが必要になったときに、すぐに参照できることが重要です。
もし「分析ツールを導入しておらず、データが取れていなかった」と気づいたのであれば、すぐにツールを導入して、データの収集を始めましょう。データの収集漏れはできるだけ早く発見することが大切であり、漏れに気づくためにも準備段階で過去のデータを整理する必要があります。
2.デジタルマーケティング戦略を立てる5つの手順
準備が済んだら、いよいよデジタルマーケティング戦略の立案に取りかかりましょう。順番にやるべき手順を進めていくだけで、迷うことなく戦略を立てていくことが可能です。デジタルマーケティング戦略を立てる5つの手順を解説します。
2-1.KPIと目標値を設定する
最初にKPIと目標値を設定しましょう。KPIとは「Key Performance Indicator」の略であり「重要業績評価指数」と訳されます。KPIとその目標値を設定することは、戦略の実行によって目指すゴールを決めることを意味します。ゴールが定まっていなければ戦略の立てようがないので、必ず最初の段階で決めなければなりません。
KPIには、売上や利益に大きな影響を及ぼす数値を設定しましょう。例えば、以下のようなKPIが考えられます。
- 受注率30%
- 解約率5%以下
- 新規取引先20社
- 有料会員数10万人
- リード獲得1,000件
このように具体的な数値目標を決め、期限も設定することが大切です。数値目標や期限を決めなければ、達成度合いを客観的に評価できず、戦略が成功したのかも判断できなくなってしまいます。
KPIには目新しいものよりも、これまでも意識していた数値を設定した方が良いでしょう。社員がその数値の重要性を理解していれば、一体感を持ってKPIの目標達成に取り組みやすいからです。全員が常にKPIを意識して行動するのが、理想的な状況です。
2-2.STP分析を行う
次に、「STP分析」を行います。
STP分析とは:
自社と市場を分析して、戦略を立てるためのフレームワーク。
STPとは以下の頭文字です。
- Segmentation(セグメンテーション):市場を細分化する
- Targeting(ターゲティング):どの市場を狙うかを決める
- Positioning(ポジショニング):自社の立ち位置を決める
これらの3つの要素を分析することで、広い視野で市場全体を見つつ、デジタルマーケティング戦略の方針を考えられます。
セグメンテーションでは、市場の顧客を「どんなニーズを抱えているか」という視点でグループ分けをします。以下のようなポイントをチェックすると、どんな顧客が存在しているかを考えやすいでしょう。
- 住んでいる地域
- 年齢、性別、職業、収入
- 価値観やライフスタイル
- 商材の使用頻度や購入頻度
ターゲティングでは、グループ分けした市場のうち、どの市場を狙うのかを決めます。以下の3つのポイントをチェックすると、どの市場を狙うべきかを見極めやすくなります。
- 市場の規模や収益性
- 競合他社の強さ
- 自社の戦略やブランドの方針
ポジショニングとは、狙う市場での自社の立ち位置を明確にすることです。まず他社と比較して、自社の商材やブランドがどのように認識されているかを調査します。例えば「とにかく安い」「デザインがいい」などです。そのうえで、他の商材と比較されても顧客から選ばれるように、自社の戦略の方向性を決めていきます。
このように、STP分析は市場の調査を重視する手法です。デジタルマーケティング戦略を立てる際に、自社の都合だけを考えていては成功しません。STP分析を行うことで、客観的な視点を持って戦略を考えられるようになるでしょう。
2-3.ペルソナを設定する
3つ目の手順では、ペルソナを設定します。
ペルソナとは:
個人をイメージできる具体的な顧客像のこと。
STP分析では市場全体について考えましたが、今度は逆に「自社の商材の典型的な顧客」を一人だけ想定して、特定の個人の心理や行動について考察していきます。ペルソナは、例えば以下のように設定します。
- 年齢:28歳
- 性別:女性
- 職業:事務員
- 年収:300万円
- 学歴:私立大卒
- 住所:横浜市
- 趣味:オンライン配信で映画鑑賞
- 独身
- 両親と同居
- 真面目でおとなしい性格
- 仕事に不満はないが大きなやりがいもない
- 早く結婚したいと思っている
個人の顔やしゃべり方がイメージできるまで、具体的に設定するのがポイントです。「ペルソナに商材を購入してもらうにはどうすべきか」と方針を明確にすることで、デジタルマーケティング戦略を考えやすくなります。
参考記事
2-4.カスタマージャーニーを考える
4つ目の手順では、カスタマージャーニーを考えます。
カスタマージャーニーとは:
ペルソナが自社の商材の存在を知ってから、購入などに至るまでの過程のこと。
カスタマージャーニーを考えることで、デジタルマーケティングのどの手法に注力すべきかが考えやすくなります。例えば、さきほど例示したペルソナが脱毛サロンに申し込む過程としては、以下が想定できます。
- 認知:Instagram広告、通勤時の電車の広告
- 検討:Webで口コミやオフィシャルサイトを確認
- 申し込み:店舗で申し込んで脱毛サロンを利用
- リピート:繰り返し来店
このようにカスタマージャーニーを考えることで、Instagram広告やオフィシャルサイトに注力することが有効だと分かるのです。
なお、カスタマージャーニーはBtoCに限らず、BtoBでも重要です。BtoBであっても、商材を購入するプロセスを進めるのは、担当者や事業責任者といった個人であることは変わりません。ペルソナを設定してカスタマージャーニーを考えることで、効果的にアプローチできるようになるでしょう。
2-5.注力するマーケティング手法を選択する
最後に、注力するマーケティング手法を選択します。ここまでの手順を進めていれば、どのような手法が有効であるかは、ある程度見えているはずです。そこで満足せず、さらに注力する手法を絞り込みます。
人材や予算のリソースは有限なので、思いついた手法をすべて実行すると、どれも中途半端になってしまう恐れがあります。最初に設定したKPIを向上させるために、どの手法が特に有効かを検討しましょう。デジタルマーケティング戦略の立案に慣れていないのであれば、注力する手法は1つか2つに絞るべきです。
注力する手法を選択したら、その手法で達成を目指す数値目標を設定します。KPIの目標値を達成するためには、その手法ではどんな成果が求められるのかを計算するのです。
例えば、リスティング広告で1,000件のリード(見込み客の連絡先)獲得を目指し、広告予算は100万円だとします。すると、CPA(顧客獲得単価)の数値目標は「1,000円以下」に設定する必要があると、単純な割り算で計算が可能です。
さらに、最終的な数値目標を達成するために、月ごとや週ごとの目標も設定しましょう。このように手法ごとの数値目標を明確にすることで、戦略が計画通りに進んでいるかの評価をしやすくなります。
ここまで手順を進めれば、デジタルマーケティング戦略の立案は完了です。あとはマーケティング手法を実行して、KPIの目標達成を目指します。
3.デジタルマーケティング戦略を実行するポイント
デジタルマーケティング戦略を実行するポイントを4つご紹介します。せっかく良い戦略を立案できたのであれば、実行で失敗してしまうのは避けたいところです。ポイントを押さえて、成功を目指しましょう。
3-1.PDCAサイクルを回す
デジタルマーケティング戦略を実行する際は、PDCAサイクルを回すことを意識しましょう。PDCAサイクルとは、以下の4つを繰り返すことです。
- Plan:計画
- Do:実行
- Check:評価
- Action:改善
デジタルマーケティングでは、特に「Check:評価」を意識しましょう。デジタルマーケティング戦略の核である「データ」に基づいて現状を評価して、改善策を考えるべきです。
ただし、デジタルマーケティングではさまざまなデータが収集できるため、目移りして「どんな施策を実行すべきか」と迷いがちです。迷ったときには、常に手法の数値目標の達成を意識しましょう。数値目標の達成を目指すことが、KPIの目標達成に直結するからです。
数値目標の達成を目指してPDCAサイクルを回すことで、手法の成果を高めていけるでしょう。
3-2.特定の手法にこだわらない
特定の手法にこだわらないことも大切です。デジタルマーケティング戦略を立てた際に注力すると決めた手法は、あくまでも目標達成のための手段に過ぎません。
もし「その手法は効果的ではない」とデータから判断できるのであれば、注力する手法を変更すべきです。この判断が遅くなるほど、KPIの目標値の達成が難しくなります。
例えば、Twitterに注力して「フォロワー1万人」を数値目標にしていたけれど、途中で実現が難しいと判明したとします。この場合、すでにTwitterに多くの労力や広告費をかけていると、「今さらやめるわけにいかない」とTwitterへの執着が生まれてしまいがちです。そして、さらに労力と予算を注ぎ込んで、泥沼にはまってしまう恐れがあります。
すでに投資しており、撤退しても回収できないコストを「サンクコスト」と呼びます。サンクコストに惑わされることなく、必要であれば撤退し、注力する手法を切り替えることが大切です。
3-3.社内でデータを共有する
デジタルマーケティング戦略を実行する際には、社内でデータを共有することを意識しましょう。ある手法で得られたデータが、他の手法で有効に活用できる場合があるからです。
例えば、Webサイトのアクセスを解析した結果、「想定外の検索キーワードでのアクセスが急増している」と判明したとします。検索が多いキーワードは、ユーザーの関心が高い言葉なので、広告で利用すればユーザーの反応が取りやすいと予想できます。すると、「キーワードをSNS広告やデジタルサイネージに盛り込む」といった施策につなげることが可能です。
ある手法の担当部署がデータを独占してしまい、共有がされていないと、こうした「異なる手法とのシナジー」が生まれにくくなってしまいます。社内でデータを共有する仕組みを作り、どの部署からでも有益なデータを探せるようにすると良いでしょう。
3-4.データを蓄積する
デジタルマーケティングでは、データを蓄積することも大切です。データは多ければ多いほど、分析によって有益な知見を得やすくなるからです。社員の一人ひとりが「データは資産である」という意識を持って、大切に扱うようにしましょう。
ただ、データをむやみに集めても、後で活用できなければ意味がありません。データの入力形式を社内で統一するなどして、活用しやすい形でデータを保管する体制を整えるべきです。
過去のデータが十分にあれば、そのデータを元にして、より的確なデジタルマーケティング戦略を立てやすくなります。そして、長期間にわたってデータを蓄積するほど、大量のデータは自社ならではの強みとなっていくでしょう。
4.まとめ
デジタルマーケティングには多種多様な手法があるため、何をすれば良いのか迷ってしまいがちです。しかし戦略を立てる手順を知っていれば、注力する手法を決めて、目標の達成を目指せます。
デジタルマーケティング戦略を立てるには、まずは準備が必要。すでに活用している手法を明確にして、過去のデータを整理することが大切です。
準備が整ったら、以下の5つの手順を進めることで、デジタルマーケティング戦略を立案できるでしょう。
- KPIと目標値を設定する
- STP分析を行う
- ペルソナを設定する
- カスタマージャーニーを考える
- 注力するマーケティング手法を選択する
この記事を参考にして、デジタルマーケティング戦略の立案にぜひ挑戦してみてください。
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