

Google 広告には、検索キャンペーンやディスプレイキャンペーン、動画キャンペーンなどさまざまな種類があります。そして、キャンペーンによって出稿できる広告種類やアプローチできる層が異なるのです。
Google 広告の運用を始める前に、5つの広告キャンペーンの特徴を理解したうえで、自社ビジネスや目的に合った広告を選定する必要があります。
本記事では、Google 広告の運用を検討中の担当者に向けて、5つの広告キャンペーンと各キャンペーンで出稿できる広告の種類を解説します。
1.Google 広告の検索キャンペーン
検索キャンペーンとは: ユーザーの検索ワードに応じて配信される広告。 |
広く知られているリスティング広告は、検索キャンペーンの一種です。検索キャンペーンでは、下記のサイトに広告が配信されます。
|
検索キャンペーンの広告種類は以下の5種類です。
|
以下では、各広告の特徴と検索キャンペーンのメリットを解説します。
1-1.テキスト広告


テキスト広告は、検索キャンペーンの中で最もよく利用される広告です。検索結果画面の上部もしくは下部に、「広告」という文字とともに配信されます。検索パートナーサイトに表示された場合は、「ads by Google」の文字が表示されます。
テキスト広告の構成要素は以下の3つです。


|
1-2.動的検索広告
動的検索広告とは: ユーザーの検索ワードに応じてURLやタイトルが自動生成される広告。 |
たとえば、ユーザーが「池袋 大手不動産」と検索すると、「池袋 大手不動産」という見出しがGoogleにより自動生成されます。ユーザーが見出しをクリックすると、自社を紹介するページが表示されるのです。
動的検索広告の運用にあたり、必要な作業は説明文の追加だけです。そのため、大幅な時間の節約につながります。また、Webサイトのコンテンツにもとづいた広告配信となるため、多くのターゲットにアプローチできます。
1-3.電話広告


電話広告とは: スマートフォンなどの通話機能が付いた端末に電話番号を表示する広告。 |
ユーザーはワンタップで通話発信できます。修理業者など緊急性の高いビジネスで有効です。
1-4.ショッピング広告
ショッピング広告とは: テキストに加えて、商品の写真や名前、価格なども表示される広告。 |
ビジュアルで訴求でき、ユーザーに商品情報を伝えられるため、購買意欲の高いユーザーを集められます。ショッピング広告については、後ほど詳しく解説します。
1-5.検索キャンペーンのメリット
検索キャンペーンは、ユーザーの検索ワードに応じて広告配信されるため、購買意欲の高い層に効率よくアプローチできます。
たとえば、SFAツール選定に迷っているユーザーが「SFA 比較」と検索したとしましょう。ユーザーは広告の「SFAの主要ベンダー比較」という見出しを見て、「このサイトなら解決できる」とクリックするのです。
ニーズや悩みが顕在化している層にリーチできるため、購買や問い合わせなどのコンバージョンを見込めます。また、検索画面の上部にWebサイトを表示できるため、短期間で集客を目指す施策にも有効です。
2.Google 広告のディスプレイキャンペーン
ディスプレイキャンペーンとは: YouTubeやGmailなどのGoogleが所有するサービス、提携している何百万ものアプリやWebサイトに配信する広告。 |
テキストキャンペーンが文字を基本とした広告であるのに対し、ディスプレイキャンペーンでは画像や動画などを用いて視覚的に訴求できます。
ユーザーが興味を持ったWebサイトやサービスに視認性の高い広告を表示できるため、認知度向上やブランディングなどに有効です。
2-1.レスポンシブディスプレイ広告
レスポンシブディスプレイ広告とは: 広告枠に合わせて広告のサイズや表示形式などが自動調整される広告。 |
見出しと広告文、画像・動画だけを用意すれば、自動で最適な形式で広告が配信されるため、入門者から上級者にまでおすすめの広告フォーマットです。
2-2.アップロード型のイメージ広告
アップロード型のイメージ広告では、掲載される広告枠に合わせて自社で複数広告を作成します。
2-3.Gmail広告


Gmail広告とは: ユーザーのGmailの「ソーシャル」もしくは「プロモーション」タブに配信される広告。 |
広告をクリックするとメールが開き、Webサイトへ移動するURLが表示されます。
2-4.ディスプレイキャンペーンのメリット
ディスプレイキャンペーンは、Googleが誇る膨大なWebサイトやサービスへ広告出稿できます。また、記憶に残りやすい映像や画像で訴求できる点を踏まえると、自社サービスの認知度向上やブランディングに有効なキャンペーンです。
3.ショッピングキャンペーン
検索キャンペーンの項で軽く説明しましたが、ショッピングキャンペーンとは商品の画像や値段などを表示する広告です。ショッピングキャンペーンの広告配信先は次の通りです。
|
ショッピング広告とテキスト広告は同時掲載が可能です。以下では、スマートショッピングキャンペーンとショッピングキャンペーンのメリットを解説します。
3-1.スマートショッピングキャンペーン
スマートショッピングキャンペーンとは: Googleの機械学習がターゲティングや配信先、入札額などを自動調整するキャンペーン。 |
最大の特徴は、通常のショッピングキャンペーンと比較して配信先が拡大される点です。スマートショッピングキャンペーンでは、検索画面とショッピングタブに加え、ディスプレイネットワークやGmailなどにも広告が配信されます。
また、Googleの高精度な機械学習が商品フィードとアセットを組み合わせ、最も関連性が高いと判断した広告を自動的に表示します。関連性の高い広告を多くのチャネルに配信できるため、高いコンバージョンが見込めます。
3-2.ショッピングキャンペーンのメリット
ショッピングキャンペーンもまた、ユーザーの検索ワードに応じて広告が配信される仕組みです。つまり、製品を探しているユーザーにアプローチできるため、高いコンバージョンが見込めます。
また、高精度の機械学習によりクリック率が高くなるように運用されます。クリック率の向上に伴い、広告品質は高まり、結果的に広告費の最適化にもつながるのです。
4.動画キャンペーン
動画キャンペーンとは: YouTube上に配信する広告。 |
2020年9月の時点で、YouTubeの国内月間利用者数は6,000万人を超えています。YouTubeは多くの顧客と接点を構築できる、重要なチャネルです。動画キャンペーンを活用すれば、YouTubeやディスプレイネットワーク上に広告を配信できます。
動画キャンペーンで利用できる広告種類は以下の通りです。
|
以下では5種類の動画広告と動画キャンペーンのメリットを解説します。
4-1.インストリーム広告
インストリーム広告とは: 再生画面内で表示される広告。広告の「スキップ可能」「スキップ不可」の2種類がある。 |
|
スキップ可能なインストリーム広告は、広告が30秒再生された段階で料金が発生するため費用対効果が高いです。一方で、誰もが経験したことがあるように、高い確率で動画はスキップされます。そのため、最初の5秒で視聴者を惹きつける動画制作を心がけましょう。
4-2.バンパー広告
バンパー広告とは: 動画の前後、または途中で再生される6秒以下の広告。ユーザーは広告のスキップができない。 |
分かりやすく、印象的なメッセージでブランド認知度を高めるのに向いています。
4-3.インフィード動画広告


インフィード動画広告とは: YouTube上にのみ配信される広告。 |
以下の場所に掲載されます。
|
動画のサムネイルとテキスト、サイトリンクで構成されています。ユーザーがサムネイルをクリックして動画再生をすると、広告料金が発生する仕組みです。
4-4.アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは: 再生動画とは別枠にある広告欄に配信される広告。モバイル専用広告であり、Googleディスプレイネットワークのみに配信される。YouTubeに配信されない点には注意が必要。 |
アウトストリーム広告では、動画再生から2秒以上経つと広告料金が発生します。
4-5.マストヘッド広告
マストヘッド広告とは: YouTubeトップ画面の上部に表示される広告。 |
パソコンやモバイル、テレビ画面で目立つ位置に表示されるため、短期間で多くの層にアプローチしたい場合に有効です。
4-6.動画キャンペーンのメリット
動画キャンペーンは、映像や音楽で消費者に訴求できます。つまり、消費者の視覚や聴覚に訴えられるため、記憶に残りやすい広告作成が可能です。そのため、ブランドや商品認知で大きな効果に期待できます。
また、あらゆる年齢層が集まるYouTubeという重要なプラットフォームに、広告出稿できること自体がメリットです。
5.アプリキャンペーン


アプリキャンペーンとは: Google検索画面やGoogle Play、YouTube、Googleディスプレイネットワークなどでアプリの宣伝ができるキャンペーン。 |
ユーザーの検索ワードに応じて広告が配信され、ユーザーが広告をクリックすると、インストールページが表示されます。そのため、アプリダウンロード数アップやエンゲージメント率向上などを目的にした施策に向いています。
5-1.アプリキャンペーンのメリット


アプリキャンペーンでは高いコンバージョンに期待できます。たとえば、Google Playに広告が配信された場合、上記画像のように大きな広告が「インストール」ボタンと共に表示されます。アプリに高評価のレビューが多くついていると、ユーザーの多くはインストールボタンをタップするでしょう。
また、アプリキャンペーンは比較的簡単に運用できます。広告文や入札単価などを作成すれば、アプリ広告の配信ができるため、初めて広告運用する方でも安心です。
6.まとめ
Google 広告のキャンペーンタイプは以下の5つです。
|
検索キャンペーンなら購買意欲の高い層にアプローチでき、ディスプレイキャンペーンなら未認知顧客にアプローチできます。このように、キャンペーンによって特徴やアプローチできる層は異なります。
Google 広告を運用する目的を確認し、目的に合ったキャンペーンを選択しましょう。