Google 広告の地域設定とは?手順や注意点、ポイントを解説
Google 広告を使えば、国内はもちろん、世界中のあらゆる地域に広告を配信できます。
しかし、世界中の人々に向けて、あなたの商材をプロモーションする必要があるでしょうか。
多くの地域に広告を配信することで、自社と関連性の低いユーザーにまでリーチするようになり、広告品質の低下や費用対効果の悪化を招いてしまいます。
だからこそ、配信/除外する地域を決める地域設定が必要です。
地域設定を使えば、ターゲットエリア外のユーザーからの無駄なクリックで広告予算を浪費するということがなく、自社に適したユーザーにリーチできる可能性が高まります。
つまり、限られた広告費を有効に活用するためには、地域設定が不可欠なのです。
本記事では、Google 広告の地域設定を使うメリットや注意点、設定方法、費用対効果を高めるポイントを解説します。
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目次
1.Google 広告の地域設定とは
Google 広告の地域設定とは:
広告を配信/除外する地域を設定する機能のこと。
【例】
東京都に住むユーザーに広告を配信し、大阪府に住むユーザーには配信しないなどの設定ができれば、店舗から半径20km以内のユーザーにだけ配信するなどの細かな設定もできる。
飲食店や配送業など特定の地域のみでビジネス展開をしている企業はもちろん、広告費が限られている企業にも地域設定は有効です。
なお、Yahoo!広告にも同様の機能があります。
2.Google 広告で地域設定をするメリット
Google 広告で地域設定をするメリットは以下の3つです。
- 費用対効果の最適化
- 自社と関連性の高いユーザーへリーチ
- コンバージョン率の向上
それぞれのメリットについて解説します。
2-1.費用対効果の最適化
地域設定をすることにより、自社と関連性の高いユーザーにのみ広告を配信できるようになります。
【例】
関東圏のみでビジネス展開をしている企業が地域設定をしなければ、関西や東北地方に住むユーザーにも広告が配信される。
そして、関東圏以外に住むユーザーが広告をクリックした場合、売り上げや問い合わせなどにはつながらずに、無駄なクリック費用のみ発生します。
地域設定をすることで、自社と関連性の低いユーザーへのリーチを防げるため、費用対効果の最適化を見込めるのです。
2-2.自社と関連性の高いユーザーへリーチ
地域設定により、自社と関連性の高いユーザーにのみ広告を配信することも可能です。
【例】
富裕層向けの物件を取り扱う不動産会社の場合、富裕層が多く住む地域を配信設定すれば、確度の高い顧客にアプローチできる。
自社ターゲットが多く住む地域が判明している場合は、地域設定は欠かせません。
2-3.コンバージョン率の向上
Googleの調査によれば、スマートフォンユーザーの67%が位置情報をカスタマイズしているモバイルやアプリから製品を購入する可能性が高いと回答しています。
この調査を踏まえると、地域ベースで広告を配信することで、コンバージョン率の向上を見込めます。
3.Google 広告の地域設定をする前に知っておくべきターゲティングの種類
Google 広告の地域設定をする際には、3つの地域ターゲティングについて理解しておきましょう。
下記はGoogle 広告の地域ターゲティング種類の違いをまとめた表です。
ターゲティング種類 | 所在地やインタレスト | 所在地 | 検索インタレスト |
---|---|---|---|
ターゲット地域にいるユーザー | ○ | ○ | × |
ターゲット地域をよく訪れるユーザー | ○ | ○ | × |
ターゲット地域に関心を示したユーザー | ○ | × | ○ |
Googleが推奨している、かつデフォルト設定になっているのは「所在地やインタレスト」ですが、この地域ターゲティングを使用する場合は注意が必要です。
【例】
東京都に住むユーザーにのみ広告を配信したい場合、「所在地」で地域ターゲティングをするのが最適。
「所在地」でターゲティングをすることにより、東京都に住むユーザーと出張などで東京都をよく訪れるユーザーにだけ、広告を配信できます。
一方、所在地とインタレストでターゲティングすると、北海道に住んでいながらも東京に関連する検索をしたユーザーなどにも広告が配信されてしまうのです。
誤って広告がクリックされた場合は、無駄な費用が発生してしまいます。
そもそも、どのようなユーザーがターゲット地域に関心を示したとみなされるのでしょうか。
一般的には、下記のいずれかに該当するユーザーが関心を示したとされます。
- 地域を特定できるキーワードで検索もしくは検索履歴がある
- ユーザーの過去の所在地
- 特定の地域に関するWebページを閲覧
- Google マップで特定の地域を検索した記録がある
インタレストベースの地域ターゲティングでは、多くのユーザーが配信/除外の対象となってしまうため、基本的には「所在地」で地域ターゲティングを選択しましょう。
4.Google 広告の地域設定手順
Google 広告の地域設定は、地名もしくは半径で絞り込めます。
ここからは、それぞれの設定手順について解説します。
なお、すでにキャンペーンの設定をしている前提で進めますので、まずはGoogle 広告より新規キャンペーンの作成をしてみてください。
4-1.地名で地域設定
出典:Google 広告
[別の地域を入力する] > [検索オプション] の順にクリック。
[住所] にチェックを入れ、指定したい地名や住所、郵便番号などを入力します。
もしくは画面右に表示されるマップを拡大/縮小しながら、ターゲットエリアをクリックで指定することも可能です。
指定した地域に住むユーザーに広告を配信したい場合は [目標] 、配信先から除外したい場合は [除外] にチェック。
次に [保存] を押して完了です。
複数地域を一括で追加したい場合は、 [複数地域を一括で追加] にチェックをします。
ボックス欄に指定した地域の国や都市、郵便番号などを1行に1つずつ入力して [検索] をクリック。
表示された一致地域より、配信/除外設定をします。
例えば、東京都と千葉県に広告を配信して、埼玉県を配信先から除外にする場合は、東京都と千葉県は [目標] 、埼玉県は [除外] を選びます。
4-2.半径で地域設定
出典:Google 広告
半径で地域を設定する場合、まずは [範囲] にチェックを入れます。
半径の単位や範囲を調整して完了です。
ただし、半径で地域設定をした場合、広告パフォーマンスの高い/低いエリアの判断がつきません。
出典:Google マップ
例えば、上記画像のように渋谷区から半径で地域ターゲティングをした場合、新宿区や港区、世田谷区の一部ユーザーにリーチするため、広告効果を高めるエリアの特定ができません。
出典:Google マップ
一方、渋谷区と新宿区、杉並区、世田谷区と地域を指定することで、渋谷区の効果は高く、杉並区の効果は低いなどのようなデータの取得ができるため、ビジネスチャンスの多いエリアの特定が可能です。
5.Google 広告の地域設定で費用対効果を高めるポイント
Google 広告の地域設定で費用対効果を高めるポイントは下記のとおりです。
- 顧客理解を深める
- Googleトレンドで潜在顧客がいるエリアを特定する
- 地域レポートを確認する
- 広告見出しを見直す
- 除外キーワードを特定する
- 地域別に広告費の調整をする
- 地域の除外設定をする
以下では、それぞれのポイントについて解説します。
5-1.顧客理解を深める
地域設定をする前に、自社の顧客がどの地域にいるのかを明らかにしましょう。
全国に出荷しているオンライン業者ならば国内全体をターゲット、関東など特定の地域のみでビジネス展開しているならば、その地域のみをターゲットにします。
まずはGoogleアナリティクスなどの解析ツールを用いて、訪問ユーザーの地域を特定しましょう。
5-2.Googleトレンドで潜在顧客がいるエリアを特定する
Googleトレンドを使えば、自社商材に興味を持っているユーザーが多い地域を特定できます。
下記画像は、Googleトレンドで「乾燥 肌 化粧水」で調べた結果です。
出典:Googleトレンド
この調査結果を見ると、乾燥肌向けの化粧水は岡山県や群馬県、大阪府などで需要が高いと分かります。
実際に乾燥指数を見てみると、Googleトレンドに表示されている地域の乾燥指数は高い傾向が見られました。
Googleトレンドで自社商材と関連性のある検索語句を調査することで、自社商材と関連性の高いユーザーが住む地域を特定できます。
5-3.地域レポートを確認する
地域レポートとは:
ターゲットに表示した地域と広告が表示された地域におけるキャンペーンの掲載結果を示したレポートのこと。
地域レポートを見ることで、広告パフォーマンスの高い/低い地域を把握できるようになり、広告効果の最適化を見込める施策の展開ができます。
5-4.広告見出しを見直す
地域設定をすれば、特定の地域に住むユーザーに広告を配信できるようになるため、広告の見出しに地名を入れる必要はないかもしれません。
例えば、横浜のレンタカー会社なら「横浜でレンタカー予約」などの見出しを作成するのが一般的です。
しかし、地域設定により横浜市のユーザーにだけ広告配信できるため、「横浜」という地名の代わりに「格安でレンタカー予約」や「24時間安心のレンタカー予約」など他のベネフィットで訴求できるようになります。
ただし、見出しに地名を入れることでクリック率が上がる可能性もあるため、必要に応じて見出しの改善をしましょう。
5-5.除外キーワードを特定する
ターゲットに指定した地域以外のキーワードで広告が配信されている場合、そのキーワードを除外キーワードに設定しましょう。
【例】
横浜で事業展開するレンタカー会社のリスティング広告が、「北海道 レンタカー」などの検索語句で配信されていた場合、「北海道」を除外キーワードに設定する。
除外キーワード設定により、想定外の地域に配信されている広告の配信をストップできます。
5-6.地域別で広告費の調整をする
地域によって広告パフォーマンスが異なる場合、広告費の調整をしましょう。
【例】
東京都における広告パフォーマンスが高い一方、大阪府のパフォーマンスが低い場合は、東京都にさらなる広告費を投下するとよい。
地域別に広告費の調整をすることで、成果につながらない地域からの割高なクリックを避けつつ、広告効果の最大化を見込めます。
5-7.地域の除外設定をする
地域設定では、関西地方や岡山県、半径40km以外には広告配信をしないといった除外設定もできます。
Google 広告を運用するなかで、成果につながらない地域からのクリックがあれば、除外設定をしましょう。
しかし、除外設定は強力な機能のため、誤った設定をすれば大きな機会損失に直面します。
初めから多くの地域に除外設定をするのではなく、運用するなかで一つずつ設定するようにしましょう。
6.まとめ
Google 広告の地域設定を活用すれば、特定の地域に住むユーザーへ広告の配信/除外ができるようになります。
特定の地域のみでビジネス展開をする場合やターゲットが多く住む地域が判明している場合は、地域設定機能で確度の高い顧客に効率よくリーチしましょう。
地域設定時における一番の注意点は、ターゲティングの種類です。
デフォルト設定の「所在地やインタレスト」では、ターゲット地域について検索しているユーザーも配信対象となるため、必要に応じて設定を変更しましょう。
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参考記事
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