１．サイトリンク表示オプション／クイックリンクオプションとは

サイトリンク表示オプションはYahoo!広告の場合、「クイックリンクオプション」と呼ばれます。

ただし、どちらも基本的な機能や仕組みは同じため、本記事ではサイトリンク表示オプションで統一します。

広告主がサイトリンクを自由に設定できますが、実際に表示するサイトリンクはGoogleやYahoo!が決める。

基本的には、ユーザーの検索語句と関連性が高いサイトリンクが表示される傾向にあります。

２．サイトリンク表示オプション／クイックリンクオプションの仕組みと仕様

まずはサイトリンク表示オプションの仕組みと仕様を見ていきましょう。仕組みと仕様を理解することで、効果的な運用が可能になります。

２-１．仕組み

GoogleとYahoo!ともに、サイトリンク表示オプションはリスティング広告の下に表示されます。

ただし、リスティング広告の掲載箇所やユーザー端末によって、表示形式は異なるので注意が必要。

上記画像は、Google検索画面に表示されたリスティング広告です。

赤枠で囲んだ部分が、サイトリンク表示オプションとなります。この画像を見ると、PCのサイトリンク表示オプションには下記特徴があると言えます。

• リンクのみ横一列で表示される
• リンクの説明文はなし
• 多くの広告でサイトリンク表示オプションが表示される

それに対し、上記画像はスマートフォンで検索した際に表示されたサイトリンク表示オプションです。スマートフォンの場合は、下記特徴があります。

• 縦にサイトリンク表示オプションが表示されることもある
• Yahoo!の場合は上部と下部の広告が縦表示
• すべてのサイトリンクが表示されるとは限らない
• サイトリンクの説明文が表示されるケースもある
• PCよりも広告占有率が高くなる

PCとスマートフォンにおける、サイトリンク表示オプションの主な違いを下記表にまとめてみました。

２-２．仕様

サイトリンク表示オプションは、クリックごとに広告費が発生します。

【例】

ユーザーがサイトリンク表示オプションをクリックした後、広告タイトルをもう一度クリックする場合、それぞれが別々に課金対象になる。

Googleの場合は、1つのインプレッションで最大2回まで課金されますが、Yahoo!の場合は悪意のあるクリックとみなされると課金から除外されるのが特徴です。

３．サイトリンク表示オプション／クイックリンクオプションを設定するメリット

サイトリンク表示オプションを設定するメリットは下記のとおりです。

• クリック率の向上を見込める
• スケジュール設定ができる
• YouTubeに表示できる

それぞれのメリットを見ていきましょう。

３-１．クリック率の向上を見込める

サイトリンク表示オプションが表示されると、広告の占有率が高まるため、ユーザーの興味関心を効果的に惹けます。

特にスマートフォンで、縦型に表示された場合は、大きなクリック率を見込めるでしょう。

３-２．スケジュール設定ができる

サイトリンク表示オプションに限りませんが、広告表示オプションにはスケジュールを設定できる機能があります。

サイトリンク表示オプションの場合、サイトリンクごとに設定が可能です。

【例】

料金ページは月曜日から金曜日、セール情報のページは月曜日から水曜日までのように設定できる。

スケジュール機能を活用すれば、期間限定のプロモーション情報を効果的に訴求できます。

なかには「プロモーション表示オプションを使えばいいのでは？」と思われる方もいるでしょう。

確かにプロモーション表示オプションを使えば、広告下にセール情報を追加できます。

しかし、プロモーション表示オプションは具体的な数値や割引率の挿入が必須、かつアイテムと数字の間に「～が」が入る仕様となっています。

そのため、「新規購入者にプレゼント」や「今だけ無料」などの訴求はできません。

一方、サイトリンク表示オプションは自由度が高いため、スケジュール設定をすれば効果的にセール情報を訴求できるでしょう。

３-３．YouTubeに表示できる

Google広告に限りますが、サイトリンク表示オプションはYouTube広告にも設定できます。

YouTube動画の再生前・再生中・再生後に広告の下にオプションが表示されます。

出典：YouTube キャンペーンで広告表示オプションを使用する│ディスプレイ & ビデオ 360 ヘルプ

YouTube広告でサイトリンク表示オプションを表示するためには、2つ以上のサイトリンクの設定が必要です。

YouTube広告でサイトリンク表示オプションを設定すれば、セールに合わせて広告を作成する手間の省略やユーザーの直接遷移によるコンバージョン率の向上を見込めます。

４．サイトリンク表示オプション／クイックリンクオプションの設定手順と入稿規定

ここからは、サイトリンク表示オプションの入稿規定をご紹介したのち、GoogleとYahoo!での設定手順を解説します。

４-１．入稿規定

サイトリンク表示オプションの入稿規定は以下の通りです。

サイトリンク表示オプションの説明文の設定は任意ですが、設定することで、検索結果の表示領域をより多く占有することができます。

ただし、GoogleとYahoo!ともに以下のケースに該当する場合などは、サイトリンク表示オプションが掲載されないことがあります。

• 広告タイトルとリンクテキストもしくは説明文に同一の単語を使用
• 広告タイトルの遷移先URLとサイトリンクの遷移先が同じ
• 複数のリンクテキストが同じ
• リンクテキストと他の広告表示オプションの内容が同じ

４-２．Google 広告での設定手順

Google 広告でサイトリンク表示オプションを設定するには、下記方法で設定します。

• Google 広告の管理画面にログイン
• [広告と広告表示オプション] > [広告表示オプション] の順に選択
• [+] を押して広告表示オプションの一覧を開く
• [サイトリンク表示オプション] を選択
• 追加先やサイトリンクテキストなど必要項目を入力
• スケジュールを設定する際は [詳細設定] を選択
• [保存] をクリックして完了

サイトリンク表示オプションは、アカウント・キャンペーン・広告文単位で設定可能で、最低2種類設定しなければいけません。

効果を最大化するためには、4種類以上の設定が推奨されている。

４-３．Yahoo!広告での設定手順

Yahoo!広告のクイックリンクオプションを設定するには、次の手順を実行します。

1. 広告管理画面にログイン
2. [広告表示オプション] > [広告表示オプション作成] の順にクリック
3. [クイックリンクオプション] を選択
4. クイックリンクテキストや説明文などの項目を入力
5. [作成] ボタンを押して完了

これでクイックリンクオプションの作成は完了しました。

次に、クイックリンクオプションを配信するために、オプション一覧画面から [関連付け一覧] をクリックして、配信したいキャンペーンや広告を選択し、 [設定] ボタンをクリックします。

これで配信準備が完了します。

クイックリンクオプションの詳細な設定手順については、以下Yahoo!広告ヘルプを参考にしてみてください。

参考：広告表示オプションの作成（クイックリンクオプション）｜Yahoo!広告ヘルプ
参考：広告表示オプションの関連付け｜Yahoo!広告ヘルプ

５．サイトリンク表示オプション／クイックリンクオプションの注意点

サイトリンク表示オプションの特徴やメリットをご紹介しましたが、適切に設定しなければ、期待した成果は見込めません。

ここからは、サイトリンク表示オプションの注意点をご紹介します。

５-１．審査の対象となる

サイトリンク表示オプションはGoogleもしくはYahoo!によって審査されます。ポリシーに違反している場合は、サイトリンク表示オプションは配信されません。

参考までに、GoogleとYahoo!の主なポリシーをご紹介します。

【Google 広告】
• 複数のサイトリンクに同じテキストを繰り返す
• URLの重複
• サードパーティーのURLの使用
• 不明瞭な関連性
• 商標の使用

【Yahoo!広告】
• 複数のクイックリンクのテキストが同じ
• 見出しの遷移先とクイックリンクの遷移先の訴求内容が同じ

例えば、広告の見出しに「送料無料」というテキストを記載したら、サイトリンクで「送料無料」の訴求はできません。

もしくは見出しが「生命保険」、サイトリンクで「学資保険」というテキストを設置しても、遷移先が同じ保険料シミュレーターの場合も、サイトリンク表示オプションは配信の対象外となります。

審査状況は、管理画面で確認することができます。審査に通らなかった場合は、違反箇所を修正し、再度保存しましょう。

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５-２．確実に表示される保証はない

Googleによれば、サイトリンク表示オプションを設定した場合でも、常に表示される保証はありません。

このオプションは、広告の掲載順位やランクが上位で、掲載結果が向上する可能性がある場合に配信されます。

そのため、広告の見出しや説明文を作成することで、表示可能性を高めることができるでしょう。

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６．まとめ

サイトリンク表示オプションを使えば、リスティング広告の下に特定のリンクのページを表示できるようになります。

ユーザーに役立つ情報の提供ができれば、画面の占有率も高まるため、クリック率やコンバージョン率の向上を見込めます。

広告運用の目的に適しているならば、必ず設定するようにしましょう。

また、GoogleとYahoo!ともに複数の広告表示オプションを用意しています。各オプションの特徴を理解したうえで、自社に合ったオプションはすべて設定するとよいでしょう。

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