オウンドメディアとは?基本から具体的な活用方法まで分かりやすく解説
オウンドメディアとは、自社が所有するWebサイトやブログ、SNSアカウントなどの総称です。近年では企業規模を問わず「オウンドメディアを立ち上げるのが当然」という風潮もありますが、運営を検討する前に、取り組む理由を明確にすることが成功への近道になります。
本記事では、オウンドメディアを始めるメリットとデメリット、具体的な構築方法について詳しく解説していきます。
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目次
1.オウンドメディアとは
オウンドメディアとは:
自社が所有するホームページやブログ、SNSアカウントなどの総称。
ユーザーに有益な情報を発信するのが、オウンドメディアの主な役割になります。Web以外にも、製品カタログや広報誌もオウンドメディアの1種です。
ただし、Webマーケティングにおいては、WebサイトやSNSアカウントといったネット上のメディアのみをオウンドメディアと呼ぶことが多くなっています。
1-1.トリプルメディアとは
トリプルメディアとは、メディアの形態を「オウンドメディア」「アーンドメディア」「ペイドメディア」の3つに分類した考え方です。
各メディアの概要と主な媒体は以下となります。
オウンドメディア | ペイドメディア | アーンドメディア | |
---|---|---|---|
概要 | 自社で所有するメディア | 広告費を支払って掲載するメディア | 口コミなどによる拡散を目的とするメディア |
主な媒体 | Webサイトやブログ | Web広告 | SNS |
- オウンドメディア
オウンドメディアは、情報を発信するタイミングをコントロールできますが、立ち上げてから成果が出るまでに時間がかかります。 - ペイドメディア
広告費を払って情報を掲載するメディアです。代表的なものにリスティング広告や媒体のPR記事などがあります。即効性の高さが特徴ですが、継続して効果を得るにはコストがかかります。また、情報の発信が一方的になるため、ユーザーとコミュニケーションを取ることができません。 - アーンドメディア
SNSを代表とする拡散性の高いメディアです。アーンドメディアでコンテンツが拡散されれば、期待以上に宣伝効果が得られることもあります。しかし、投稿したコンテンツが炎上した場合は、企業の評判を大きく失墜させるというリスクも併せ持っているため注意が必要です。
各メディアにはそれぞれメリットとデメリットがあるため、下図のように相互関係を成立させて相乗効果を狙うのが理想的です。
2.オウンドメディアが注目される理由
オウンドメディアが注目されている理由には、2つあります。
- 従来の広告手法が通用しなくなった
- SEO対策としても有効
2-1.従来の広告手法が通用しなくなった
SNSなど、個々が気軽に情報発信できる時代になりました。ネット全体の情報量が増加したことで、Web広告のクリック率は以前と比べて低下。ユーザーの広告離れが懸念されるなか、従来の手法では情報を届けにくくなりました。広告ブロック機能が標準で搭載されているモバイル端末も増えてきています。
一方、オウンドメディアは広告色のない企業独自のメディアであるため、広告に抵抗感があるユーザーも違和感なく情報を受け入れやすくなります。
2-2.SEO対策としても有効
ユーザーは、検索結果の上部に表示された広告よりも、自然検索の上位サイトをクリックする傾向にあります。そのため、オウンドメディアを立ち上げてユーザーに有益な情報を発信し、検索結果からのアクセス数を増やしていくことが重要視されています。
近年では多くの企業が広告費を抑え、オウンドメディアの運営に予算と時間をかけています。自社で制作したコンテンツが蓄積されて資産になれば、検索結果から継続的に流入を狙うことも可能です。
3.オウンドメディアのメリット
オウンドメディアを運営する主なメリットは、以下の2つです。
- 広告費を削減できる
- ブランディングにも活用できる
3-1.広告費を削減できる
近年では、広告に依存した戦略は通用しなくなっています。例えば、2000年に1.05%だったディスプレイ広告の平均クリック率は、2011年に0.19%にまで低下。そして、2020年にはわずか0.05%にまで落ち込みました。
一方、自然検索で1位に表示されるサイトのクリック率は13.94%という驚異的な数値を示しています。
検索順位 | クリック率 |
---|---|
1位 | 13.94% |
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
4位 | 3.91% |
5位 | 2.98% |
6位 | 2.42% |
7位 | 2.06% |
8位 | 1.78% |
9位 | 1.46% |
10位 | 1.32% |
出典:2021 CTR Research Study: The Largest Ever for SEO
10位表示でもディスプレイ広告の約25倍というクリック率を考慮すれば、オウンドメディアを立ち上げてSEO対策に取り組む価値は十分にあるでしょう。
3-2.ブランディングにも活用できる
企業や商品のイメージの印象付ける「ブランディング」。「早い、安いといったら〇〇」「青い看板のコンビニと言えば△△」などのように、コピーやカラー、アイコンなどを印象づけることで、宣伝費をかけなくてもリピーターを増やせます。価格競争に巻き込まれにくくなるのも、ブランディングのメリットです。
オウンドメディアにおいては良質な記事を量産するだけではなく、以下のようなポイントを意識することで、ブランディングに活用することができます。
- 自社ブランドの立ち位置を明確にする
- ブランドコミュニケーションを一貫させる
- ユーザー目線のブランドストーリーで自社の価値を伝える など
4.オウンドメディアのデメリット
オウンドメディアの主なデメリットは、以下の3つです。
- 初期費用が高額になりがち
- 効果が出るまでに時間がかかる
- メディアの運用に労力が必要
4-1.初期費用が高額になりがち
メディアの方向性やデザインプランニング、サイト構築できる人材が社内にいない場合は、外注費用がかかります。コンテンツやブログ記事の作成にも費用が必要です。
4-2.効果が出るまで時間がかかる
オウンドメディアはコンテンツの質を重視したSEO対策を行いながらメディアを育てていくため、効果が出るまでに最低でも半年から1年以上の期間がかかります。早く成果を得たい場合は、Web広告との併用を検討するのも方法のひとつでしょう。
4-3.メディアの運用に労力が必要
オウンドメディアを「資産化」するには、継続的にコンテンツを更新して、有益な情報発信を続けなくてはいけません。そのため、立ち上げたあとも、コンテンツの企画や執筆、リライトといった多くの労力が必要になります。
5.オウンドメディアの構築方法
ここからは、オウンドメディアの構築方法を詳しくご紹介していきます。
5-1.運営の目的を決める
オウンドメディアを運営する目的として、主に以下の3つが考えられます。
- 企業のブランディング
- 新規リードの獲得
- 製品の購入につなげる
目的を明確にしたうえで戦略的にコンテンツを用意しなければ、メディアとして成功しづらくなるので注意が必要です。
5-2.ペルソナを設定する
想定する読者像=「ペルソナ」を設定して関係者間で共有し、興味・関心に沿ったコンテンツの制作につなげていきます。ペルソナは性別や年齢だけではなく、生い立ちやライフスタイル、趣味嗜好まで細かく設定し、具体的な人物像を描きましょう。
5-3.集客チャネルを決める
「どこからアクセスを集めるのか」を決めます。基本的には「自然検索」か「SNS」の二択です。
- 自然検索
自然検索からの集客を狙う場合は、SEO対策を意識したコンテンツの作成が求められます。ストック型である検索エンジンは数年前の記事からでもアクセスを集めることができるため、質だけではなく、記事の量産計画も必要です。 - SNS
SNSからのアクセスを狙う場合は、トレンドを意識した投稿を継続してフォロワー(固定ファン)を作ります。フロー型のSNSは、短期間で読まれなくなるものも少なくありません。しかし、固定ファンがいれば各ユーザーのフォロワーに拡散されるため、広告費をかけなくても潜在層にアプローチできるようになります。
5-4.運用方法を検討する
自社運用か外部委託かを検討します。それぞれのメリットとデメリットは、以下のとおりです。
自社運用 | 外注 | 外注 | |
---|---|---|---|
メリット | コストがかからない | クオリティが高い | 必要な時だけ発注できる |
デメリット |
|
コストが高くつく | 発注先の選定に時間がかかる |
自社運用は実質0円から始められ、定期的なコストもサーバー代の月額数千円程度で済みます。外注の場合は費用がかかりますが、クオリティが高く、空いたリソースを他の業務に回すことも可能です。自社で人材を確保するのは難しい場合は、初めから外部委託を検討してみてもいいでしょう。
5-5.KPIを設定する
成果が出るまでに時間がかかるオウンドメディアのKPIは、中長期的な目線で設定します。基本的には、3つのフェーズに分けてKPIを設定するといいでしょう。
1.創設期(立ち上げ~1年)
この時期にコンバージョンを求めるのは難しいため、集客を評価するKPIを設定します。
- ページビュー数(PV)
- ユニークユーザー数(UU)
- 設定キーワードでの検索順位
- SNSでのシェア数 など
2.定着期(半年~2年程度)
オウンドメディアを適切に運用できていれば、設定したキーワードで検索上位に表示される頃です。このフェーズでは、リピートに関する数値をKPIに設定します。
- 再訪率
- 滞在時間
- 遷移数
- 回遊率 など
3.本格活用期(1年~)
コンバージョンを意識したKPIを設定します。BtoBの場合は、以下のような項目が考えられるでしょう。
- メールマガジンの登録者数
- ホワイトペーパーのダウンロード数 など
5-6.コンテンツを作成する
以下の手順に沿ってコンテンツを作成していきます。
- ユーザーニーズを検討してキーワードを決める
- 記事の構成と作成
- ライティングのポイント
- ユーザーニーズを検討してキーワードを決める
オウンドメディアを成功させるには、「誰」に「何」を伝えるのかを明確にすることが重要です。「誰」はペルソナとして設定したので、ここでは「何」の部分を決めていきます。
ユーザーが何を求めているのかを予測するのが難しい場合は、Googleキーワードプランナーを使ってキーワードの検索ボリュームを調べましょう。ただし、検索ボリュームの多いキーワードは競合も増えるため、上位表示の難易度は高くなります。
初めはBtoCなら検索ボリュームが500以上、BtoBなら100以上を目安に選ぶと効果を実感しやすくなるはずです。
- 記事の構成と作成
コンテンツを作成する前に構成案を作成します。検索結果の上位を狙うには、SEOに関する最低限の知識が必要です。
- タイトルタグ(
5-7.コンテンツを公開する
作成したコンテンツを公開したら、拡散しましょう。SNSでシェアする、メルマガやプレスリリースで発信するなど、考えられる手段はすべて使って拡散を図りましょう。
6.まとめ
今回の内容をまとめると、以下になります。
- オウンドメディアとは、自社で保有するメディアのことである
- アーンドメディア、ペイドメディアと併せたトリプルメディアとして活用することが重要である
- オウンドメディアを成功させるためには、目的やペルソナを明確にしたうえで取り組む必要がある
予算に限りがある場合でも、オウンドメディアの立ち上げ・運用は可能です。この記事を参考にオウンドメディアの立ち上げを検討してみてはいかがでしょうか。
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