コラム

【3分で理解】Cookie(クッキー)とは?今さら聞けない意味やメリット・デメリットを分かりやすく解説

データ 基礎知識 広告運用
この記事は6分で読むことができます


Web担当者なら一度は耳にしたことがある「Cookie(クッキー)」という言葉。

しかし、新人Web担当者のなかには、

「そもそもCookieって何?」
「Webサイトを閲覧するとCookieへの同意を求めるポップアップが表示されるけど、これは何?」

このように、Cookieについていまいち把握できていないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、「Cookieにはどのような意味、役割があるのか」「Cookieに危険性はあるのか」といったCookieの基礎を分かりやすくご紹介します。

最近では、個人情報保護の観点から「Google Chrome」や「Safari」などの各ブラウザにおいて、サードパーティーCookieの利用を廃止するなど、規制の動きが加速しています。

しかし、「Cookie=危険なもの」ではなく、私たちの生活をより便利にする側面もあるため、正しく理解することが重要です。

Cookieを知ることは、Web担当者としての業務にも関わる重要な事柄ですので、これを機にぜひ理解を深めてみてください。

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1.Cookie(クッキー)とは?

Cookie(クッキー)とは:
デバイスでWebサイトのWebサーバーへアクセスすると付与される、小さなテキストファイルのこと。CookieにはIDやWebサイトの閲覧情報などが記録され、一時的にユーザー情報を保存することができる。

つまり、次に同じWebサイトへアクセスした際、Cookieにユーザー情報が登録されているため、スムーズに情報を提供することが可能です。

「それでも分かりにくい」という方もご安心ください。実際に、Cookieが私たちの生活でどのように使われているかをご紹介すれば、多くの方が「なるほど!」と感じるはずです。

【例】
ECサイトで買い物カゴに商品を入れ、一時的にWebサイトを離脱する。

ECサイトを離脱しても、買い物カゴの商品は一定期間残ったまま。

一度Cookieに買い物カゴの商品が登録されているため、ECサイトを離脱しても、一定期間であれば情報が保持されています。

【例】
Webサイトのログイン画面において、一度メールアドレスやログインパスワードを入力してしまえば、次回ログイン時に自動で入力されることがある。

これもCookieに登録されているユーザー情報を活用した事例になります。

このようにCookieには、私たちの日常においてインターネットの閲覧環境を便利にする重要な役割があります。

新人Web担当者必見!今さら聞けないCookieの仕組みについて分かりやすく解説

2.Cookieの語源には諸説あり


さて、Web担当者にとって当たり前のように使われている「Cookie」ですが、初めて耳にする方からすると、「お菓子のクッキーと関連はあるの?」と気になりますよね。

実は、両者のつづり(cookie)は一緒であり、諸説ありますが、以下のように何らかの関連があるのではないかと言われています。

もちろん情報に根拠はありませんので、あくまでCookieを知るうえでの参考程度にしてください。

  • 諸説①:Cookieと同じ仕組みを保有していた「Magic Cookie」と呼ばれるUNIXのプログラム名から由来
  • 諸説②:Cookieはデータの保存用として使われているため、保存食であるクッキーから由来
  • 諸説③:毎回異なるメッセージを表示するため、中華料理屋さんで食後に出てくる「フォーチュン・クッキー」から由来
  • 諸説④:テレビ番組「セサミストリート」に登場するクッキーモンスターが、いつもクッキーを食べていることから、Webサーバーに情報が食べられてしまうという比喩から由来
  • 諸説⑤:Cookieで取得した情報がデバイスに食べられるという意味合いから由来

このように、Cookieにはさまざまな説がありユニークですよね。

直接業務に関係はありませんが、Cookieを理解するうえで、こうしたエピソードも踏まえると楽しく理解が進みます。

3.表裏一体!Cookieのメリットとデメリット

Cookieには、IDやWebサイトの閲覧情報などが記録されており、一時的にユーザー情報を保存することができるとお伝えしました。

ここでは、具体的にどのようなメリット、そしてデメリットがあるのかご紹介します。

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3-1.Cookieのメリット

Cookieのメリットは、以下のとおりです。

  • SNSやWebサイトへのログインで、一定期間ID・パスワードが保持される
  • ECサイトで商品を買い物カゴに入れてからWebサイトを閉じても、再訪問時に買い物カゴに商品が入っている
  • 自分が興味・関心のあるWeb広告が配信される
  • お問い合わせフォームなどで以前入力したメールアドレスの候補が表示される
  • Webサイトに一定期間内で訪問したユニークユーザーを計測するなど、アクセス解析も可能

このようにCookieは、ユーザー情報を一定期間保持することで、入力の手間を省けたり、快適にネットショッピングを楽しめたりと非常に便利です。

3-2.Cookieのデメリット

ユーザー情報を一定期間保持できるCookieは、さまざまなメリットをもたらしてくれました。しかし、便利なものだからこそ、気をつけなければならないデメリットも存在します。

Cookieの注意すべきデメリットは、以下のとおりです。

  • ユーザー情報を一定期間保持できるため、共用のパソコンではIDやパスワードを悪用される可能性がある
  • 閲覧履歴やIPアドレスは広告配信事業者などのCookieの発行元にも保存されるため不正利用のリスクがある

このように便利な機能の裏返しではありますが、共用のデバイスではCookieを削除するなどの対応をしなければ、IDやパスワードを悪用される危険性があります。

また、Cookieを残したままデバイスを紛失してしまうと、同様に不正ログインのリスクがありますので、Cookieの適切な管理だけでなく「2段階認証」などの対応も必要でしょう。

4.Cookieの種類

Cookieには、「ファーストパーティーCookie」と「サードパーティーCookie」の2種類が存在します。

Web担当者においては、双方の理解が必要ですので、しっかり確認をしていきましょう。

4-1.ファーストパーティーCookie(1st Party Cookie)

ファーストパーティーCookieとは:
ユーザーがアクセスしているWebサイトのドメインが発行するCookieのこと。

ドメインごとにCookieが付与されるため、Webサイトを閲覧するデバイスでファーストパーティーCookieが有効になっていないと、正常に閲覧できない場合もあります。

一方で、訪問先のドメインからしかCookieが発行されないため、次にご紹介するサードパーティーCookieのように、Webサイトを横断したCookieの付与は不可能です。

4-2.サードパーティーCookie(3st Party Cookie)

サードパーティーCookieとは:
ユーザーがアクセスしているWebサイトのドメイン以外で発行されるCookieのこと。

例えば、訪問したWebサイトにWeb広告が出稿されている場合、この広告をたどると別ドメインに紐づいていますよね。

具体的には、広告の配信元である専用サーバー「アドサーバー」と紐づいています。

つまり、この広告から付与されるCookieは、アクセス中のWebサイトから発行されるファーストパーティーCookieではなく、サードパーティーCookieとなります。

このように、サードパーティーCookieは、サイトを横断した形で付与されるため、ユーザーがどのサイトを訪問したかという情報を得ることが可能です。

一度Webサイトに訪問したことがあるユーザーを追跡し、再度広告を表示する「リターゲティング広告」も、横断型のサードパーティーCookieを利用している。

しかし、近年サードパーティーCookieを第三者が悪用する問題が懸念されており、諸外国や各ブラウザも規制を強化しています。

5.近年叫ばれるCookieの危険性


Cookieは、一定期間ユーザー情報を保持できるため、お使いのデバイスを紛失すると、第三者がIDやパスワードなどを悪用するリスクがあります。

個人情報の漏洩はもちろん、クレジットカード情報まで盗まれてしまう可能性があり、特に共用デバイスを使用する際は、Cookieを削除するなどの対応が必要です。

また、共用デバイスでなくても「二段階認証」を設定する、デバイスにロックをするなど、個人情報の漏洩には十分注意をする必要があります。

特に、サードパーティーCookieにおいては、サイト横断型のCookieのため、Webサイトの閲覧情報、アクセス履歴を追跡でき、場合によっては個人のプライバシーを侵害される可能性もあります。

6.Cookie規制の動き

近年、情報漏洩やプライバシー侵害の観点から、諸外国および各ブラウザにおいて、Cookie規制の動きが加速しています。

ブラウザの規制の動き

例えば、Appleの標準ブラウザである「Safari」では、サイトを横断したトラッキングを防止する機能「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」により、2020年3月よりサードパーティーCookieがブロックされています。
また、ファーストパーティーCookieの有効期限についても、24時間としています。

国内における法律上の規制

Cookie規制に関しては、2022年4月から施行される「改正個人情報保護法」において、サードパーティーCookieは「個人関連情報」と定義されます。

個人関連情報とは、「生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報及び匿名加工情報のいずれにも該当しないもの」のことです。

改正個人情報保護法では、サードパーティーCookieの情報を他社に提供する際には、本人に同意や確認を得る義務が発生します。

参考:改正個人情報保護法第二十六条の2 第1項(同改正の施行は2022年4月)

このように、世界的にCookie規制が強化されており、Web担当者にも影響のある事柄ですので、今後も注視しなければなりません。

Cookie規制について、さらに詳しく知りたい方は、以下記事を参考にしてください。

【マーケター必見】Cookie規制を正しく理解しよう。規制の概要と対策について

7.Cookie規制に伴う影響

世界的にサードパーティーCookieを中心とした規制が強化されているなか、Web担当者の実務にはどのような影響があるのでしょうか。

ここでは、Cookie規制に伴う影響についてご紹介します。

7-1.リターゲティング広告からの転換が必要

リターゲティング広告は、一度Webサイトへ訪問したユーザーを追跡して広告を配信する手法ですが、広告配信にあたり第三者のアドサーバーからサードパーティーCookieを付与しています。

そのため、世界で加速するサードパーティーCookieの規制対象となり、今後は広告の配信が難しくなるでしょう。

現在リターゲティング広告を導入している場合は、運用方針を見直すなどの対策が必要です。

リターゲティング広告のメリットを徹底解説!自社サイトの広告効果を最大限に引き出す方法

7-2.ビュースルーコンバージョンの計測が難しい

訪れたWebサイトのWeb広告を見てクリックしなかったユーザーが、別サイトで広告を見てクリックする「ビュースルーコンバージョンの計測」も難しくなります。

というのもビュースルーコンバージョンを正確に計測するために、サードパーティーCookieが使われているためです。

今後については、リターゲティング広告や効果測定方法など、これまで当たり前であったWebマーケティング手法の見直しが必要であり、Web担当者にも対応が求められます。

ビュースルーコンバージョンの計測期間やクリック率の改善方法を詳しく解説

8.Cookie規制にどう対応すれば良いのか


今後サードパーティーCookieをはじめとしたCookie規制が加速すれば、企業のWebマーケティングにも大きな影響が生じます。

Cookie規制が本格化する前に、以下の対応が必要です。

  • Cookie同意管理ツールの導入
  • カスタマージャーニーを見直し接客施策を充実させる

まずユーザーがサイト訪問時にCookieの取得に承諾をしてもらえるよう同意管理ツールの導入が求められます。

ユーザーが同意をすれば、これまでのようにCookieを利用することは可能です。

昨今、Webサイト訪問時に「Cookieに同意しますか?」といったポップアップが表示されますが、これはCookie規制を強く意識した対策の1つと言えます。

また、リターゲティング広告のようにWebサイト離脱後のユーザー追跡が難しくなるため、そもそもWebサイトを離脱しにくい接客施策の充実が必要です。

具体的には、ターゲット層の購買行動やフェーズに応じて作成するカスタマージャ−ニーを見直し、フェーズごとに最適なソリューションを提供するなど、さまざまな工夫が求められる。

ユーザーが商品を認知してから、購入に至るまでのプロセスで何を改善すべきか、もう一度ユーザーの心理を深掘りし、見直しましょう。

9.Cookieを削除する方法について


Cookie自体は、ECサイト離脱後も買い物カゴの商品をキープする、Webサイトのログイン情報を維持するなど非常に便利なものです。

しかし、共用のデバイスでWebサイトを閲覧するなど個人情報の漏洩やプライバシーの侵害が懸念される状況では、使い終わった際にCookieを削除することをおすすめします。

ただし、Cookieを削除することで、サイト上で

  • 「Webサイトのログイン状態が解除されてしまう」
  • 「買い物カゴの商品が消えてしまう」

などが発生します。

これにより、不都合が生じてしまわないよう事前にご確認ください。

今回は、2022年現在においてGoogle ChromeでCookieを削除する方法をご紹介します。

  1. Google Chrome右上の① [縦3点リーダー] をクリック
  2. ② [その他のツール] にカーソルを合わせる
  3. ③ [閲覧履歴を消去] をクリック
  4. 閲覧履歴データの削除というポップアップが表示されるので、 [Cookieと他のサイトデータ] にチェックなお、閲覧履歴も削除したい場合は、同時にチェックを入れてください。
  5. 最後に [データを削除] をクリックすれば完了

なお、画面上は、削除期間が「1時間以内」となっていますが、こちらは「24時間以内」「過去7日間」「過去4週間」「全期間」と変更可能です。

このようにCookieの削除自体は非常に簡単な手順で実行できます。

10.まとめ

本記事では、新人Web担当者向けにCookieの意味や役割、危険性、メリット・デメリット、語源、Cookie規制などを分かりやすくご紹介しました。

サイトのログイン情報やECサイトの買い物カゴ内の商品を保持するなど、非常に便利なCookieですが、一方で、デバイスの紛失による悪用のリスクや個人情報の侵害といった危険も潜んでいます。

最近では、諸外国やブラウザでの規制も強まり、特にサードパーティーCookieに関しては、その傾向が顕著です。将来的には廃止も検討されていますので、Web担当者は早急に対応策を講じなければなりません。

ぜひ本記事でCookieの基礎知識を補い、Cookie規制による課題をクリアしていきましょう。

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