T.K

ディレクター

経営陣の構想を実現する全てを作る「経営企画」という立場

SV就任で自覚した「言語化」スキル

前職ではBPO*を行う会社でSV(スーパーバイザー)としてご活躍されていたそうですね。

はい。SVは、クライアントから「これをしたい」という要望を預かって、実現の可否を判断したり、作業者に必要な手順や業務の算段をつける仕事です。やってみたら意外と向いていたらしく、2年程SVとして就任していました。

*BPO(Business Process Outsourcing)…企業での業務プロセスを一括して外部へと委託するアウトソーシングの形態の一つ。

“やってみたら意外と”というのは?

その会社では入社時の営業職からの社内転向で、希望した部署移動ではなかったので最初乗り気ではなかったんです。ただ僕は「言語化」が比較的得意だったようで、それがまさに、頂いた要望を言葉にして外枠を措定したり手順を具体化して実行に必要な形で一つ一つ整理する、というSVの業務内容に直結していました。最終的には50名ほどのメンバーに作業を振っていました。

早くも天職という印象を抱きますが、その後アドフレックスに入社した経緯を教えてください。

会社の規模が大きく体制上の事情もあり、希望する速度で昇進できなかったことで転職を考えていた時に、社長から採用プラットフォーム上で直接お声がけいただきました。業務効率化を押し進めて欲しいというアドフレックス側の希望とこれまで僕自身が仕事で培ったスキルとの相性が良さそうだったことと、2週間程の超速で採用を決めて頂いたことが決め手になりました。

経営陣の構想・アイデアを具現化する今

現在アドフレックスでは経営企画と経理を一任されていますね。改めて、業務内容について教えてください。

経営企画は、最もざっくり言うと「社長のやりたいことのディティールを詰める仕事」だと思います。曖昧な構想を実現するためのパイプ役を担うイメージですね。例えば社長が「こうしたい」と言ったものを「それならAという材料や手段が必要」「Bという懸念があるけど、こちらはリスク管理して対処しよう」などと細部まで明らかにしたうえで、現場のメンバーが業務を遂行できるレベルに具体的な指示化・ルール化していくことが求められます。

まさにSV業務が社内で重責化した感じですね。経理を兼ねるメリットはありますか?

数字が見られる立場でもあるので、施策の効果測定をダイレクトに感じることができるところです。効率化の効果が出ているかどうかや、進めてきた方策が年ベースでどう影響しているかといったことを、自ら集計することで初めて知ることもあり、面白いですよ。

特殊な立ち位置として、お仕事で普段気を付けていることはありますか?

構想やアイデアに対して、極力出来るor出来ないといった印象で話すことを避け、実現可能な着地点を見つけるようにしています。現在取り組んでいるとある工程の自動化でも、長年社内では無理だと言われ続けていましたが、細かく解体して整理すれば落としどころが見つかったりします。

あとは、何であれ理由や根拠を自分の言葉で納得できるレベルまでしっかりと解釈することは徹底していますね。経営陣に意向を尋ねる場合には背景までセットで問いますし、人に依頼する場合にも、自分がちゃんと理由付けできるものだけを話すようにしています。

「言語化」はもはやベースですね。加えて何事にも細やかな姿勢が伺えます。

確かに、オペレーション化に際して行う「見積り」の細かさには割と自信があります。SV時代でも作業ごとに見積りを出す必要があり、用意されたテンプレートに沿って「大体この作業なら3,4分」とする人も多い中で僕は「ブラウザを開くのに10秒、検索に10秒、検索結果の選定に10秒…」と人間の行動をミクロに分解して可能な限り正確に算出していました。業界が変わった今も、同レベルで作業を細分化しています。これには見積りの精度が上がるだけでなく、ミスが発生した時にはどの行動に失敗が潜んでいたかを特定して、適切な対策に繋げられるというメリットもあります。

今度こそやはり天職ですね。大変なことってあるのでしょうか?

社長や経営陣との距離が近いのは、やっぱり楽しいです。意思決定に深く関わることが出来たり、提案した内容がそのまま採用されたりもしますしね。大変なことは…あまりないかもしれない(笑)飽き性な僕には、色々なことに手を出せるこの仕事が合っているのだと思います。

トップに近いからこそ見えるアドフレックスの魅力

常に社の方針と間近なKさんから見て、アドフレックスという会社と、経営陣の特徴を教えてください。

まずは、アドフレックスは社内メンバーに対してすごく誠実に還元を試みる会社だと感じますね。頑張りや成果は適切に評価されますし、福利厚生も手厚いです。長く活躍してくれるメンバーで居て欲しいという会社の意向が表れているのだと思います。

社長は、決断のスピードが凄まじい一方で、とにかく優しい人ですね。最近ではトンガの災害発生時に、東日本大震災を思い出したのか、全社内に向けて突如「経費で落とすから有事用に自転車を買いなさい」とか言い出して…経理としてはちょっと困るんですが(笑)、実現可否は一旦度外視しても、常にメンバー想いの決断をされる人だなと感じます。

アドフレックスで過ごした現在までの数年間のご感想と、今後の目標を教えてください!

全般的に、期待した通りでした。仕事でも評価でもスピード感を以て取り組めますし、入社して数年経った今改めてここに来て良かったなと思います。

今後の目標は、一貫して数字に拘りながらちゃんと営業利益を出していくことです。僕自身の責任範囲が広がると同時にやることも増えたので、影響を正しく把握しながら、成果はなるべく社内へと還元したいと考えています。会社を大きくしたい、一緒に成長していきたいと思うのは、新卒以来初めてのことです。

原点は高校時代にまで

実は、Kさんのバックグラウンドが気になって仕方ありません。深い洞察力や論理的思考に裏打ちされた言語化スキルは一体どこで培われたものでしょうか?

うーん…思えば、高校時代の部活まで遡る気がします。僕はハンドボール部で、自分なりに頑張ったつもりでしたが3年間で数ヶ月しかスタメンに選ばれませんでした。その悔しさから引退後自分の行動を徹底的に分析して弱点を洗い出した経験等が、今に繋がっているかもしれません。

大学では考古学専攻でしたが、それも先の学びから部活のコーチを始めとした年輩者とのコミュニケーションにおける苦手を克服しようと、研究者に年輩の多い分野を選んだという経緯でした。

特殊すぎる…!経営陣に寄り添う細やかさには“滅私”にも似た精神を感じますが、こちらもその頃からですか?

大学時代からそうですね。自分のやりたいことが強固にあるというよりも「やって欲しいことはありますか?」というスタンスで、卒論テーマは教授の希望を伺う形で決めました。トップにやりたいことがはっきりしている人がいて、僕は緩衝材みたいな役が動きやすいです。驚異的に中間管理職に向いているとは思うので、これからも頑張ります(笑)

最後に、現在仕事一筋でいらっしゃるKさんの私生活での息抜きも教えてください!

僕、昔はアイドルオタクだったんですが、最推しのグループが解散するという憂き目を見てからはもう懲りてしまって、現在特にそういう活動はしていません。今は代わりに…散歩が楽しくて仕方ないです(笑)考古学専攻の名残で、石碑とか見つけると立ち止まって読んじゃったりしますね。