SNSを活用したマーケティング戦略の立案方法とポイント、注意点を解説
TwitterやInstagramをはじめとするさまざまなプラットフォームが登場し、ますます盛り上がりを見せるSNS。そんな中、注目されているのがSNSマーケティングです。特にこの数年で、マーケティング戦略としてSNSを活用し始める企業が増えました。
SNSと一口に言っても、プラットフォームによって手法が異なり、運用ポイントもさまざまです。
今回は、これからSNS運用を始めたいと検討中のマーケティング担当者に向けて、SNSを活用したマーケティング戦略の手法や種類、戦略立案の手順まで詳しく解説していきます。
リスティング広告を世界標準のAIで改善させる
マーケティング活動で重要なリスティング広告。現状実績を改善し、さらに成果を伸ばすことに苦戦しているマーケティング担当者は多いです。弊社ではリスティングAIを活用した、まったく新しいご提案が可能です。
- リスティング広告のコンバージョン数を確実に改善させたい
- 人の手で実績を改善し続けるのが困難
- リスティング広告のプロフェッショナルに課題解決の相談をしたい
こちらから
目次
1.SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは:
SNSを通じてユーザーとコミュニケーションを図り、企業やブランドの認知向上やファンを増やして購買へとつなげる一連の活動。
SNSの特徴は、文章や画像を使って双方向のコミュニケーションは図れること。また、年齢や性別、趣味などのユーザー属性に合わせて、届けたいユーザーに自社をアピールすることも可能です。
ただし、SNSマーケティングは目的に応じてさまざまな手法があるため、自社に合った戦略を立てる必要があります。
2.SNSマーケティングの手法
SNSマーケティングの手法は、以下の5つに分けられます。
- アカウント運用
- SNS広告
- インフルエンサーマーケティング
- ソーシャルリスニング
- SNSキャンペー
ン
2-1.アカウント運用
アカウント運用は、企業やブランドの公式アカウントを開設して、商品やサービスについて発信することで認知を広めるマーケティング手法です。
商品やサービスに関する情報発信のほか、ユーザーと同じ目線で気軽にコミュニケーションを重ね、ファンを獲得するといった目的で活用される。無料で運用できるのも魅力。
2-2.SNS広告
SNS広告とは:
SNSプラットフォームに配信する広告のこと。InstagramのストーリーやTwitterのタイムラインにおすすめツイートとして表示するなど、プラットフォームによってさまざまな手法がある。
SNS広告の最大の特徴は、ターゲティング精度が高いこと。発信内容やコンテンツを広告として特定のユーザー層に届けることが可能です。SNS広告を活用すると、短期間で効果を出しやすくなります。
広告出稿には費用が発生するため、予算などのバランスを意識した運用が必要。
▼SNS広告については、以下記事でも解説しています
2-3.インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは:
SNSで多くのフォロワーを有するインフルエンサーに商品やサービスのPRを依頼する方法。
知名度と影響力を活用して、アカウント運用や広告運用ではリーチできないユーザーに商品の魅力を届けることができます。
具体的には、商品やサービスを利用した感想や魅力をSNS投稿や動画で紹介してもらう手法が一般的です。
ただし、インフルエンサーとPR商品の親和性が少ないと、効果を得られない可能性もあるので注意しましょう。
2-4.ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは:
SNSで発信されているユーザー同士の会話を収集、分析してビジネスに活かすこと。
商品やサービスの良い評判だけでなくネガティブな発言も調査することで、ブランディングのほか、商品開発や改良に活かせます。その他、競合他社の商品や市場分析など、活用の用途は幅広くあります。Twitterやブログに対応した分析ツールなどを利用して、情報収集します。
2-5.SNSキャンペーン
SNSキャンペーンとは:
商品の割引キャンペーンやプレゼントキャンペーンなどを実施して、認知拡大を目指す方法。
キャンペーンの参加条件として「フォロー&リツイート」や「フォロー&投稿」など、用途に応じてさまざまあります。キャンペーンが拡散されることで、より多くのユーザーへ認知拡大を図ることが可能です。
しかし、ユーザーにメリットのないキャンペーンを頻発させると、信頼低下につながる可能性があります。SNSマーケティング戦略としてのゴール設定を意識して、キャンペーン設計をしましょう。
3.SNSを活用したマーケティングが重要視される理由
ここからは、SNSマーケティングが重要視されている理由について解説します。
SNSマーケティングが重視されている理由は、以下の5つです。
- 幅広い情報を柔軟に発信できる
- コミュニティを形成できる
- リード獲得
- インフルエンサーの影響力が強い
- SNS利用者の増加
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.幅広い情報を柔軟に発信できる
SNSによる気軽な発信とスピード感は、時代の変化が早い現代にマッチしたコミュニケーション方法と言えます。
SNSを通じて企業はさまざまな情報を発信し、ユーザーの声に耳を傾けるなど、柔軟なコミュニケーションを可能にする。
3-2.コミュニティを形成できる
SNS広告では、アカウントを通じたコミュニケーションやフォロワーを獲得することで、企業とユーザーとを結ぶコミュニティを形成できます。場合によっては、ファン同士によるコミュニティが形成され、付加価値を生むこともあります。
深いコミュニティを形成することで、ユーザーのリクエストや改善してほしい点に対していち早く対応できる。また、ユーザーが自社のファンになってくれれば、新規ユーザーやリピーターの増加も期待できる。
3-3.リード獲得
SNSマーケティングによって、フォロワーだけではなくリード獲得を目指せることも重視される理由です。
SNSを通じてリード獲得につながるサイトへの誘導や、サービスへの登録を促すことができる。
3-4.インフルエンサーの影響力が強い
SNSにおいては、インフルエンサーの影響力も無視できません。インフルエンサーが発信しただけでニュースになることもあるほど、インフルエンサーの影響力や広告効果は計り知れないものとなっています。
その影響力を活用して、商品やサービスを訴求することも可能。
3-5.SNS利用者の増加
今や「若者のコミュニケーションツール」という枠を超え、全世代で利用者が増加していることもSNSマーケティングが重要視される理由です。
総務省によると、国内における全体のSNS利用率は、2019年時点で69.0%。20〜30代がボリュームゾーンと言われてきたSNSだが、13〜19才で80.5%、40〜60代で50%以上を超えるなど、幅広い層へ着実に浸透していることがわかる。
4.SNSマーケティングに活用できるプラットフォーム
各SNSの特徴とユーザー層について解説していきます。
代表的なSNSプラットフォームは、以下の6つです。
- YouTube
- TikTok
- LINE
それぞれ詳しく見ていきましょう。
4-1.Facebook
Facebookは、国内のユーザー数約2,600万人(2019年7月時点)を有する、世界最大級のSNSです。30〜40代の利用者が最も多い反面、10代の利用者数は極めて低くなっています。
Facebookの特徴は、実名登録を基本としていることです。そのため、家族や友人同士以外に、職場の同僚や取引先など、ビジネスでのコミュニケーションにも活用されています。
Facebook広告は名前や地域、職業などをもとに高精度にターゲティングできるため、リーチしたいユーザー層が明確な場合に有効。
4-2.Twitter
Twitterは、国内ユーザー数が約4,500万人(2017年10月時点)のつぶやきを中心としたSNSで、10〜30代を中心に利用されています。
リアルタイム性の高さに加えて「RT(リツイート)」や「いいね」による拡散力が強み。ユーザーとのコミュニケーションやキャンペーンによる認知拡大を目指す戦略が効果的。
4-3.Instagram
Instagramは、国内ユーザー数が約3,300万人(2019年3月時点)の、写真や動画メインのSNSです。女性ユーザーの割合が高く、年齢層は10〜30代を中心に利用されています。そのため、ファッションやライフスタイル、美容、食との親和性が特に高いのが特徴です。
Facebookと同じプラットフォームを利用しているため、精度の高いターゲティングが強み。
4-4.YouTube
YouTubeは、国内ユーザー数約6,500万人(2021年時点)の、幅広い年齢層で利用されている動画共有プラットフォームです。
近年ではライブ配信やコミュニティ機能が活発化し、SNSサービスとして認識されるようになりました。YouTube広告は、動画の前後や検索結果に配信できます。
SNSの中でも最も利用時間が長く、リーチできる世代も広いため、SNS広告の中でも今、特に注目を集めている。
4-5.TikTok
TikTokはショート動画を中心としたSNSです。10〜20代のユーザー層が多く、Z世代を狙うにはおすすめです。
投稿できる動画は1〜3分程度と短いため、短時間で商品・サービスの魅力を伝えることが重要です。
広告動画の配信だけでなく、インフルエンサーに依頼してPR動画を拡散する方法も使われている。
4-6.LINE
LINEは、国内ユーザー数が約8,900万人(2021年6月時点)の、コミュニケーションツールを中心とするSNSです。年齢や性別を問わず多くのユーザーが利用しているため、幅広い層へのリーチを期待できます。
LINE広告では、ユーザーの行動や属性、友だち情報に合わせたターゲティングが可能です。
「LINE Pay」や「LINE NEWS」といったサービスも横展開しているため、各サービスのユーザー層に合った広告戦略を利用できる。
5.SNS広告を活用した成功事例
ここからは、SNS広告戦略による成功事例を2つご紹介します。
5-1.日産自動車のInstagram活用
日産自動車株式会社のInstagramアカウントは、Instagramのキャンペーンを活用して成功を収めました。
広告戦略として、特定のタグを付けて猫に関する投稿をすると応募できるキャンペーンが拡散され、車に興味関心の薄いユーザーにも投稿を届けられたという成功事例が有名です。
また、通常の投稿でも自社製品やプロモーション投稿でのブランディングを続けた結果、「カッコいいブランド」という印象を与えることに成功しています。
5-2.シャープのTwitter活用
出典:SHARP シャープ株式会社 公式アカウント – Twitter
シャープ株式会社のTwitterオフィシャルアカウントは、大企業が運用しているとは思えないほどユーモアがあり、親しみやすい投稿が特徴です。
シャープの場合、自社製品の拡散が目的ではなく、既存ユーザーとのコミュニケーションを徹底しています。
消費者に近い目線から情報提供をしているだけでなく、製品を購入してくれた顧客への対応も丁寧に実施することで、顧客満足度の向上に注力している。
単純にフォロワーを増やすためのキャンペーンはせず、ファンに向けたキャンペーンを展開することで、多くのユーザーに受け入れられました。
ユーザーとの間に友達のような関係性を取り入れ、信頼性を担保し、消費者に寄り添ってくれる企業としてのブランディングに成功している。
6.SNSマーケティングの戦略立案から運用までの手順
ここからは、実際にSNSマーケティングを進めるにあたっての手順を解説していきます。
主な手順は以下の通りです。
- 目的を決める
- ターゲットを設定する
- プラットフォームを選定する
- 競合を調査する
- 目標数値(KPI)を設定する
- 運用を開始する
- 効果を測定する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
6-1.目的を決める
まずは、SNSマーケティングを始める目的を明確にしましょう。
具体的には、売上増加や集客などがあります。明確な目的・目標設定をすることでゴールまでの戦略を立てやすくなり、メンバー間での認識の共有もスムーズになります。
6-2.ターゲットを設定する
続いて、ターゲットを設定しましょう。
年齢や性別、地域だけでなく、どのような趣味を持つ顧客層をターゲットにするのかなどの明確化が重要です。設定したターゲットに向けたコミュニケーションを行うことで、高い効果を目指せるでしょう。
6-3.プラットフォームを選定する
設定したターゲットと自社の、親和性の高いプラットフォームを検討します。
SNSによって、ユーザー層や特性は異なります。テキストを中心に拡散したいならTwitter、写真や動画で訴求するならInstagramというように、特性も考慮して選ぶことが大切です。
6-4.競合を調査する
同じプラットフォームをすでに利用している競合がいないか、また、どのようなマーケティングを展開しているかを調査しましょう。
競合がどのような内容を発信したり、広告を展開しているのかを分析したりすることで、差別化されたSNSマーケティング戦略を組み立てることが可能です。
6-5.目標数値(KPI)を設定する
最初に決めた目的をさらに具体的にするため、目標数値(KPI)を細かく設定しましょう。
目標数値はSNSや目的によって異なりますが、一般的には以下の指標がよく使われます。
- クリック数
- インプレッション数
- PV数
- 動画視聴回数
- フォロワー数
- 会員登録数
6-6.運用開始・効果測定
すべての設定ができたら、実際に運用を開始して効果測定を行っていきましょう。SNS運用と効果測定には、専用の分析ツールを導入したり、運用代行会社に依頼したりする方法が一般的です。
アカウント運用による効果を確認して、改善と検証を繰り返していきましょう。PDCAサイクルを繰り返すことで、長期的に成果が見込めるSNSマーケティングを実現できます。
7.失敗しないためのポイント
最後に、SNSマーケティングで失敗しないためのポイントを解説していきます。
7-1.自社商品・サービスと親和性の高いプラットフォームを選択する
繰り返しになりますが、SNSによって特性やユーザー層は異なります。そのため、できる限り自社商品・サービスと親和性の高いプラットフォームを選びましょう。
親和性の低いSNSで運用した場合、共感を得られずフォロワーやクリック数は増えにくくなります。動画や写真、テキストの中から、どのコンテンツとの相性が良いか、見極めることが大切です。x
7-2.親しみのあるコミュニケーション
SNSの特性を活かして、親しみを感じられるコミュニケーションを意識することでファンの獲得や、失敗を防ぐことが可能です。
双方向コミュニケーションを特徴とするSNSで一方的な発信をしてしまうと、好感度は下がってしまいます。一人ひとりとの関係性を構築することが、顧客の増加や売り上げ向上につながっていることを忘れてはいけません。
7-3.炎上リスクを意識する
SNSの投稿や広告がきっかけで、炎上するケースもあります。必ずしもユーザーは自社の意図と同じように受け取るとは限りません。
炎上すると、SNSアカウントだけではなく企業のイメージ低下にもつながります。日頃から、炎上リスクのある内容や方法を徹底的に防ぐことを十分に意識しましょう。
8.まとめ
SNSマーケティングの種類や方法を解説してきました。
企業がSNSを戦略的に活用し、運用していくことで、スピード感のある認知拡大と拡散が可能です。しかし、商品やサービスと親和性の高いプラットフォームを選択しなければ、高い効果を得ることはできません。
まずはSNS運用を始める目的を明確にして戦略を立案し、フォロワーの増加やリード獲得を目指しましょう。
リスティング広告を世界標準のAIで改善させる
マーケティング活動で重要なリスティング広告。現状実績を改善し、さらに成果を伸ばすことに苦戦しているマーケティング担当者は多いです。弊社ではリスティングAIを活用した、まったく新しいご提案が可能です。
- リスティング広告のコンバージョン数を確実に改善させたい
- 人の手で実績を改善し続けるのが困難
- リスティング広告のプロフェッショナルに課題解決の相談をしたい
こちらから

アドフレックス編集部
アドフレックス・コミュニケーションズ公式アカウントです。
アドフレックス・コミュニケーションズ公式アカウントです。